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「共謀罪」のいいしれぬ怖さ
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「共謀罪」のいいしれぬ怖さ
1.いわゆる「共謀罪法案」が出された経緯と問題点
第159回国会に提出され、今夏の解散に伴い廃案、そして163回国会に再び提
出されたいわゆる「共謀罪」法案、正式には「犯罪の国際化及び並びに情報処理に対
処するための刑法等の一部を改正する法律案」といいます。
これは2000年に国連総会で採択された「国際組織犯罪防止条約」を受けて政府
が刑法などを改正しようと提出したものです。
そもそもこの条約に日本が署名するかどうかの時にも、民主党はその解釈に関して
問題を指摘し、条件つきで承認したという経緯があります。
今回提出された同法案に対し民主党は反対です。なぜなら共謀罪は、団体の活動と
して犯罪の遂行を共謀した者を処罰するものですが、
(1)越境性に関係のないものを含め、600以上の犯罪が対象となること
(2)犯罪の実行の着手、準備行為がなくても相談をしただけで犯罪となること
(3)対象となる団体の性質が特定されておらず、市民団体、労働組合等にも適用
されるおそれがあること
(4)実行に着手する前に自首した者は刑を減免されるので「密告」に利用されるお
それがあること
(5)捜査方法として通信傍受等の拡大を招きかねない危険性があること
など、市民生活を脅かしかねない危険な法改正になっているからです。
千葉景子議員は、民主党「次の内閣」の法務担当としてこの法案に深刻な危機感を
もって、毅然とした態度で臨んでいるところです。
このほど、東京新聞の紙面で民主党次の内閣の法務担当である千葉景子議員と自民
党法務部会長である平沢勝栄議員の「共謀罪」をめぐるそれぞれの考え方が並び紹介
されました。
2.今国会での審議状況
衆議院法務委員会で審議はスタートしているものの、審議すればするだけ問題点が
明らかになってきており、与党内からも、残された審議期間も短く、原案のまま無理
に採決するのは困難だとの意見が出てきています。
少なくとも今国会は、参議院での審議までには至らない模様。
<東京新聞(2005年10月9日)より>
「共謀罪」創設
8月の衆議院解散で廃案となったものの、今国会に再提出され“復活”を遂げた重
要法案は、郵政民営化関連法案だけではない。犯罪の話し合い段階でも罪に問える
「共謀罪」の創設を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案もそれ。「現代版・治安維持法」
だとして、市民団体などの反発は依然、根強い。自民、民主両党はどう対応するのか。
以下、千葉景子参議院議員へのインタビュー記事をご紹介します。
(わかりやすくお伝えするために、掲載内容に若干の修正をしてあります。)
適用範囲広くとらえすぎ
----共謀罪への対応は。
千葉景子参議院議員 「今回新設されようとする共謀罪は必要ない。刑法は犯罪行
為が実際に行われ、それがわかって処罰するのが原則。内乱罪など国を転覆させるよ
うな犯罪の場合、共謀を処罰することはあるが、基本的には内心の段階で処罰するべ
きではない」
----法案の根拠になっている国連条約の国会承認の際は、民主党も賛成した。
「国際的なテロや組織犯罪に各国が強調し、対処していくことに反対しない。日
本政府は(共謀罪の適用範囲を)幅広くしすぎ、条約の趣旨から大きく逸脱している。
刑法で共謀罪が適用される犯罪の数が、把握しているだけでも600以上もある」
----政府案通りの共謀罪が導入されるとどうなるのか。
「組織性があれば適用されるから市民団体や非政府組織(NGO)、労組が集まり、
冗談で何か話しただけで処罰される可能性がある。例えば『あの企業は従業員をこき
使ってひどいからデモで脅してやろう』と言えば実際に脅す前に逮捕される。警察の
捜査方法も変わってくるだろう」
---- 具体的には。
「外形的行為のない「共謀」を把握する手段としては、内部通報でもなければ発覚
しないので、盗聴や通信傍受が強化されるのではないか。謀議をしたとの内部通報も
増えるかもしれない。冗談でも批判的なことを言えず、いつも組織や団体の周囲に捜
査の目が光っているような、抑▼圧的な社会になっていくのではないか」
---- 国連条約の趣旨を生かす方策は。
「組織暴力対策法など、現行法でもかなりの部分で対応できる。同法をもっと厳格に
適用することも可能だし、何らか別の法整備もありえる」
---- 民主党は対案を提出するのか。
「政府案は審議に値しないというのが基本姿勢だが、今の党の力では廃案に追い込
むのは現実的でなくなっている。審議時間の制約もある。犯罪や組織の適用範囲を絞
る抜本的な法案修正を求めるなど、現実的な対応をしていきたい。少なくとも、民主
党の考え方は明確にする」
*<附言>テロをなくすためには総合的な対策が必要と民主党は考えている。
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