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2005年4月21日全文
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2005年4月21日全文
162-参-法務委員会-14号 平成17年04月21日
○千葉景子君 私の質疑時間が十一時三十八分までになりましたので、もう事前に申
し上げていることをはしょってまいりたいというふうに思っております。
もう端的に聞かせていただきます。
一つは、今回の法案の中で外国当局に対する情報提供というのがございます。これ
については、先般から問題になっておりますように、難民申請をしているようなそう
いう方などについて、法務省がクルド難民についてトルコまで行ってそして向こうの
当局と一緒に調査をして、家族まで動員して調査をしたりして、非常にその身柄を危
うくさせたというようなこともございます。そういう意味で、この外国当局に対する
情報提供ということについては、やはりその個人情報、そして被害者とかあるいは難
民にかかわる人の保護、こういうことに問題が起こらないようにしていただきたい。
それをどう考えているかということ、一点。
それから、民間業者の旅券の、運送業者の旅券の確認義務というのが今度は入りま
した。これについても、やはり、まあ窓口というか、確認の際に、それがいたずらに
恣意的な運用がされたり、それによってやはり被害者をまた危ういところに追い返し
ちゃってとんだことになったり、あるいは難民として庇護を求めてこようというよう
な方に、この確認作業によってその庇護を求める権利を阻害するというようなことに
なったのでは困ります。
趣旨は、この法案の規定の意図するところは私も分かり、理解をいたしますけれど
も、やはりそういうこれまで問題になっているような点について十分な配慮と、それ
からそういうことは決して起こらないということをきちっと大臣にも確認をさせてい
ただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(南野知惠子君) 先生御指摘のとおり、外国入国管理当局における情報
提供の規定といいますものは、情報提供を行う際の基本的な手続、範囲等を明確にす
ることにしたものでありますけれども、この規定を新設しても、入国管理局が保有す
るあらゆる情報を外国入国管理当局に提供できるようになるわけではないということ
が一つでございます。いずれにしましても、新設する新しい情報提供規定の運用は厳
格に行ってまいりたいというふうに考えております。
さらに、もう一つのお尋ねの難民認定申請者に関連する情報ということでございま
すが、新設します情報提供規定の運用に当たっては、先生御指摘の点について十分配
慮してまいりたいというふうに思っております。
さらに、運送業者に対する旅券等の確認義務等でございますが、運送業者に課せら
れました旅券等の確認義務、これは人身取引やテロの未然防止などを目的とするもの
でございます。実際上も難民の迫害国からの出国を妨げることはないように、また今
回の改正により、従前と比べて難民等の権利が不当に害されることはないということ
を申し上げたいと思っております。
○千葉景子君 次に、先ほど質疑がございましたけれども、被害者としてどう認知を
するかという問題がございます。
認知をされるといたしましても、特在を、裁量ではありますけれども、できる限り
速やかに付与するということであろうというふうに思いますが、ただ、私は、その手
続の間、やはり場合によっては不法滞在というような形で収容を余儀なくされるとい
うようなことも予測をされます。ただ、やはり収容をされるというようなことになる
と、せっかく被害者であり保護を受けられる、そういう身でありながらも、一方では
そういう強制的な収容を受けると。非常にこれ矛盾すると思うんですね。
そういう意味では、その間、その収容手続を取らずして、でき得る限り仮放免を直
ちに出すとか、いろいろな手法があると思うんですけれども、私は身柄をやっぱり収
容するということはできるだけ避けるべきだというふうに思いますが、その点につい
てはいかがでしょうか。
○政府参考人(三浦正晴君) お答え申し上げます。
先ほどもちょっと御答弁申し上げましたけれども、被害者の可能性のある方につき
ましては、種々、懇切丁寧な対応を心掛けているところでございます。
そのような中で調査を行うに当たりまして、当然多くの方は不法滞在状態になって
いると思われますので、入管法の原則によりまして退去強制手続を取らざるを得ませ
ん。また、在留特別許可を付与するためには退去強制手続が前提として不可欠でござ
います。
そうしますと、どうしても収容という問題が出てくるわけでございますが、私ども
といたしましては、当初から被害者であるということが明らかなような方につきまし
ては、手続上も、事実上収容をしない形で手続を進めるということを考えております
し、実際にも、そういう状況にある方についてはそのような取扱いを現在でも行って
おるところでございます。
○千葉景子君 是非、そこは原則としては収容をしないで速やかな手続を行うという
ことを是非確認をさせていただきたいというふうに思います。
それで、これはもう荒井議員からも、松岡議員、それから林議員からもそれぞれも
う質疑がありまして、私も改めて感ずるんですけれども、一体、今回のこの法改正、
そしてまた行動計画も策定されておりますけれども、これまでとどの程度本当に実が
上がるんだろうか。
考えてみると、実態の把握というのがなかなかつかみにくい、そういうこともこの
委員会の質疑ではっきりしてまいりましたし、それから、どうやってその被害者を認
知していくのかというようなこともなかなか難しいなという、そういう感じもいたし
ます。
そしてこのシステムも、これも問題にもうされているように、どうも、どこが中核
となってリーダーシップを取ってそして全体を動かしていくのかと、こういう体制が
やはりいま一つどうもはっきり見えてこない、こういうことでございます。これで本
当に実が上がるんだろうか。もうお聞きはいたしません。
その責任体制も、この行動計画見ても、考えてみると、法務省あり、厚労省あり、
内閣府あり、海上保安庁あり、そしてODAなどで外交、外務関係もあり、職業相談
とかいうと、これも厚労ですね。そういうこともあり、それから、自治体などがどう
やってやっぱり関与して、そして実を上げていくのかと、こういうこともあり、一体
これを全体としてどうやって動かしていくのか。本当に私は、この責任体制というの
はもう一度改めて考えていただかなければいけないというふうに思います。
そこで、大臣には、法務省がそれをやるんだという話ではないと思いますけれども、
是非それは、政府の一員、国務大臣でもあるわけですので、やっぱり閣議等でこの問
題提起をしていただいて、やっぱり人身取引の対策を実効あらしめるためには、そし
てこれだけ国際的にも、ちょうど今、IPUのASEANプラス3という東京会議が
開かれておりまして、そこでも人身取引というのは非常に大きなテーマになっている。
日本のやっぱり行動が注目されるわけですね。
これをどうやっていくのかというのは、やっぱり政府全体なんでしょうけれども、
そこのやっぱり責任をどこがきちっと取っていくのかということを、やっぱり大臣、
閣議などで問題提起いただいて、そして体制を取っていただきたい。それは改めて、
どうなったかというのはいずれ聞かせていただきたいというふうに思いますので。
そして、大事なのは、この行動計画とか、あるいは、今回のこのシステムが本当に
実効があるのか、あるいは、じゃ今後どうしたらいいのかということをやっぱり的確
に検証していく必要があるというふうに思うんですね。ですから、例えば一年ごとに
きちっと検証する、そして国会にも報告をいただいたり、あるいは政府内でそれに基
づいて新しいまた制度をちゃんと構築をしていく、こういうことが必要だというふう
に思います。
最後に、今言ったように、政府としてどういう責任体制をつくるのか、それに対し
て、大臣、ちゃんと問題提起していただきますね。それを確認をするのと、それから、
その検証についてもきちっと定期的に、一年なら一年ごとにとかそういう検証を行う
ということも、大臣から是非政府全体に提起をしていただく。この二点、是非、大臣
としての御覚悟、聞かせていただいて、終わりにしたいと思います。
○国務大臣(南野知惠子君) 人身取引またそれを撲滅していくということについて
は全くこの法案で取り上げていくようになりました。人身取引は罪ですよというとこ
ろまで今この法案でやっていこうとしております。
それについては、各関連省庁一杯ございますけれども、その省庁と連携を取りなが
ら、やはり一体となって、政府一体となってしていくことであろうかと思いますので、
先生がおっしゃられたように、いろいろな形の連携を取りながら、これがうまく展開
していくように努力していく一人であろうかなというふうにも思っております。
そういう意味で、この法案がやっとでき上がろうとしておりますので、それを展開
することによってどのような実績ができていくかということが次のまたステップアッ
プにつながっていくだろうと思っております。
○千葉景子君 検証をちゃんとやってくださいね。検証をきちっと行ってください。
○国務大臣(南野知惠子君) それで、このような過程で解明されていく実態につき
ましては、これに的確に対応をして、有効な取締りや被害者保護のためのより良い方
向を目指して検討していこうというふうに思っております。
検証の問題についても考えていきたいと思っております。
○千葉景子君 終わります。
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