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  行刑施設、司法制度改革、二重国籍についての質疑 法務委員会
2003.07.17

発言者 行刑施設、司法制度改革、二重国籍についての質疑
千葉景子

民主党・新緑風会の千葉景子でございます。

今日は、私の質問時間、四十五分いただいているところでございますが、できるだけ短縮に協力ができますように努力をしてみたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

また、なかなか、法務委員会、たくさんの法案の中で一般的な司法行政等についての調査を行う時間も限りがございます。貴重な今日はお時間をいただきましたものですから、少し大きな項目としては統一性がない部分もございますけれども、この国会、あとわずかになってきたということも踏まえて質問をさせていただきますので、よろしくお願いをしたいと思います。

まず、行刑にかかわる問題について御質問をさせていただきます。

この国会、そして当法務委員会も、この国会冒頭から、名古屋刑務所にかかわる問題等々を含めまして刑務所の処遇の在り方等が大変大きな課題になりました。これはこの委員会でも、これからも引き続きましていろいろな角度から検討をしていこうと、こういう言わば委員会としての共同の意思もあろうかというふうに思っております。

そういう中で、法務省も、やはり事の重大さということもございまして、内部だけではやはり本当の意味での改革は進まないのではないかと、そういう意味で外部のいろいろな意見も取り込んで、そして抜本的な行刑にかかわる改革を進めていくと、こういうスタートを切られました。私も、これについては一定の評価をさせていただきたいというふうに思っております。

是非、この行刑改革会議という形で今論議が進められているということでございますが、そこの論議と、そして国会での様々な論議、意見等々、それからそれ以外にも市民の皆さん、いろんな有識者の皆さんからも意見がたくさん今出されているところでもございます。そういうものを本当に総合的に積極的に受け止めていただきながら、この改革が進むよう心から望むところでございます。

そういう意味で、この行刑改革会議、七月十四日には第四回の会議が開かれたというふうに承知をしております。今日は細かいことはお聞きできませんけれども、この行刑改革会議を中心にした論議というのは、今後どのように進められ、どんな段階で何か取りまとめのような形になっていくのでしょうか。その辺りの今後の見通し、段取りのようなものがございましたら、お教えいただきたいと思います。

副大臣
増田敏男

お答えを申し上げます。

受刑者及び刑務官に対するアンケート調査は六月下旬から七月上旬にかけて行われました。現在集計中でございます。九月八日に開催予定の第五回行刑改革会議に報告される予定と聞いております。

行刑改革会議におきましては、今後も原則として毎月一回、全体会議を開催するほか、三つの分科会に分かれまして、分科会で個々の論点について集中した議論を行い、年内には改革の方向性を示すことができるよう議論がなされるものと承知をいたしております。

当省としては、その結果であります御提言を最大限尊重いたしまして、国民に理解され支えられる刑務所を作るための諸方策を講じてまいりたい、このように考えているところであります。

千葉景子

この行刑改革会議、十四日の第四回会議にも、資料をいただきまして、様々な各委員からの大変積極的な、そしてまた傾聴に値すべきいろいろな御意見が出されていると、本当に委員の皆さんが熱心に論議をされているというところではないかというふうに思います。そういう意味では、その御意見等々も踏まえながらやはり抜本的な改革をすべきところ、それが幾つもあろうかというふうに思います。

それで、私もこの際、本当に抜本的な改革ということを望みますけれども、その中で、意見の中、私も読ませていただきまして、あるいは私も同感をするという点、幾つかございます。特に、抜本改革とかあるいは法制度の改革等がなされませんでも、直ちに運用、あるいは基本的な理念を踏まえて改革できるものがあるのではないかというふうに感じております。

幾つか指摘をさせていただきたいというふうに思いますので、是非すぐにでもできるものであれば着手をいただく、あるいはどうお考えか聞かせていただきたいというふうに思います。

まず一つは、その中で、やっぱり刑務所に常に市民の目が行き届いているということが大事なんではないかと、こういう意見がございました。やはり閉鎖的な、あるいは密室性のあるこういう施設を大きく変えていこうといたしますと、市民参加あるいは市民の目が光るということは大変重要なことだというふうに思います。

市民が刑務所にいろいろな形で参加をするというのは、今でも、例えば講演があるとか教誨師の方がおられるとか、いろんな形で篤志家の方がいろんなボランティアをやっておられると、いろいろあろうかというふうに思いますが、こういう部分はこれまで以上に運用の面でも市民がその状況を本当につぶさに見れる、あるいは立ち入っていることによってそこに開放性あるいは市民感覚、そういうものが生まれてくると、こういうこともあろうかというふうに思います。

これは当然、社会復帰などにも寄与するものだというふうに思いますが、こういう点で直ちに、更に市民の参加、こういう面で何か検討なさっているようなことがございましょうか。

政府参考人
横田尤孝

お答えいたします。

御指摘のように、現在、行刑施設におきましては、篤志面接委員あるいは民間篤志家等による援助、協力をいただいておりますし、それからまた近隣住民あるいは更生保護女性会等、民間有志の団体からの様々な激励、援助等を受けておりますし、また有識者の方からの講演、講話なども受けておりまして、現在でも民間の方々に矯正施設において幅広い活動を行っているという実績がございます。

御指摘のございましたように、矯正施設が外部協力者との連携を図ることは、単に処遇上、多様で柔軟なプログラムが実施可能となって一般社会の人との交流が被収容者の社会復帰に効果的なものとなるばかりでなく、矯正施設に外からの目が常に届き、外部の方にも矯正施設を正しく御理解いただけるなど、開かれた施設運営に資するものであると考えております。

したがって、外部協力者の方々に積極的に矯正施設の中に入っていただいて矯正施設が社会とともに活動する輪を広げるべきだという議員のお考え、全く賛成でございます。矯正局といたしましても、ますますこれを活発に行うべきことと考えておりますので、御指摘のような御意見を踏まえながら、幅広く関係各位の御意見を賜りながら、実施できることから積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

千葉景子

それから、今日は全部をあれできませんけれども、外部交通の拡大などもやはり一番刑務所の密室性や閉鎖性を、ある意味では外部と意思を通じさせるということで重要なポイントだというふうに思います。

この中で、いろいろ問題はありますけれども、私は、ヨーロッパの刑務所等でも行われておりますように、電話の設置のようなことは、これはできるだけ早く試みることができる部分ではないかというふうに思っております。何かやっぱり今の法規上難しいというような御指摘も聞いておりますけれども、そういうところを、監獄法なども電話などということは考えてもみないようなときにできた法律でございますので、確かにその法律に照らせばなかなか電話というのはイメージに入ってこないということもあろうかと思いますが、やっぱり一定の制約はあるにせよ、電話の利用ということは一つの大きなポイントではないかというふうに思いますが、いかがですか。

政府参考人
横田尤孝

今おっしゃいましたとおり、現行の監獄法令上、電話の使用は認められておりません。これを運用によって認めることができるかどうかということもありましょうけれども、なかなかこれは困難であると考えておりまして、電話の使用には法改正が必要なのではないかと考えております。

電話による通話については、必ずしもその相手方及びその内容を十分確認することができない場合もあるなど、施設の規律及び秩序維持の観点からの問題もあるというふうに承知しているところでございますけれども、他方、電話が一般社会において通信の重要な手段になっているということなどにかんがみますと、受刑者にその使用を認めるべきではないかという委員の御指摘や、行刑改革会議における今後の御議論、御提言等を踏まえまして検討してまいりたいと考えております。

千葉景子

是非、これは確かに法の改正というお話もございますけれども、大きな今の流れとしては電話を入れるということにはかなりの合意といいますか、そういう意見もあろうかと思いますので、でき得る限り早急に必要な手だてをしていただく必要があるのではないかというふうに思います。

それから、もう一点御指摘をさせていただきます。

やはり被収容者の地位ということになりますと、やはり管理の対象、対象物のように考えるのではなくして、やっぱり人間としての尊厳を保つ、やっぱり人間として処遇をするということがまず基本だというふうに思います。そういう意味で、幾つかの問題ありますけれども、例えばもう過剰な自由の拘束、こういうものは決して処遇上効果もございませんし、それから基本的な、人間的な尊厳を保つという意味からも許されるべきではないというふうに思います。

例えば、私も視察などさせていただいた折に見ましたけれども、どこかへ移動する際のあの軍隊式の行進とか、それから正座をして必ず点検を受けるとか、あるいは私語を極めて厳格に規制をしている、あるいは工場からの行き帰り、帰りということになりましょうか、舎房に帰る際に必ず裸体の検査を行う等々、それは理屈を付ければ意味があるんだということもあろうかと思いますが、とてもこれは今のやっぱり人権尊重という建前、それから本当に処遇の効果ということを考えても、なぜこういうことが必要なのかということはやっぱり合理性がもう乏しいのだというふうに思います。

そういう意味で、今挙げましたようなのが例ではございますけれども、こういうやっぱり過度の自由の拘束とか、あるいは人間性を奪うようなやり方、こういうものはもう早急に改める必要があるし、できることだと思いますが、いかがでしょう。

政府参考人
横田尤孝

我が国の行刑施設では、被収容者の日常的な生活あるいは処遇場面におきまして、被収容者の行う行動、動作につきまして一定の要領を定めて実施している施設が少なくないものと承知しております。

これらは、限られた人的、物的諸条件の下で多数の被収容者を的確に管理し、逃走、自殺、被収容者間のけんか等を未然に防止して施設内の規律及び秩序を適正に維持するという点に目的があり、また受刑者にとりましても規律ある生活態度の涵養を促進させるという点にも目的があるものというふうに理解しております。

しかしながら、その具体的態様、程度につきましては必要な限度を超えることのないようにすべきことは当然のことでございまして、このため矯正局では、このような動作要領にかかわる実施状況につきまして巡閲時の重点調査事項の一つとして取り上げるとともに、本省の現場施設処遇責任者の協議会において協議議題に取り上げるなどして現場施設に対し行き過ぎのないよう注意を喚起しているところでありますが、委員の御指摘や行刑改革会議における今後の御議論、御提言等を踏まえまして、今後とも適切な運用となるようよく検討してまいりたいと考えております。

千葉景子

是非、これは早急に検討をいただき、また御報告なぞいただきたいというふうに思っております。

それでは、ちょっと全く視点が変わりますが、司法制度改革について今日は簡単にお聞かせいただきたいというふうに思います。

今、検討会がそれぞれ、十一検討会、精力的に議論を進めているということでございますけれども、私はやはりその検討の基本になるのは司法制度改革審議会の意見書、これのやっぱり基本的な考え方がベースになるものだというふうに承知をしております。

そういう中で、今、漏れ聞くところによりますと、大変大きな議論になりつつあるのが、やはり裁判員の制度、それから労働関係の裁判の在り方、それから司法アクセスの中でも弁護士費用の敗訴者負担、これらの、まだほかにもあるんですけれども、かなり対立があり、そして論議が大変緊張する場面になってきているというふうに承知をしております。

これ、それぞれ、やはり司法制度改革審議会意見書の基本を考えると、裁判員の制度はやはり国民ができるだけ裁判に関与できるという視点が大事なんだということで、例えばその選出の仕方は無作為抽出を基本にするというようなことが明確に書かれております。漏れ聞くところによると、いや、無作為抽出じゃとんでもない人が入ってくるので困るんでないかというような意見があるやないやということも耳にしたりいたします。

また、労働の部分は、これも意見書で、諸外国でも労働関係事件についてはヨーロッパなどで労働参審制、これが非常に効果を持っていると、相当の機能を果たしていると大変評価をしている。そういう評価の上に立って、こういうものも導入をすることができるか検討せいと、こういうことになっております。

また、敗訴者負担の問題なども、基本的な司法へのアクセスを容易にする、市民が利用しやすい司法という観点で考えますと、やはりこれも、弁護士費用の敗訴者負担をもし盛り込むと、大変司法へのアクセスがしにくくなる、市民の司法利用が非常に阻まれると、こういう意見も出ているわけでございます。

いずれにしても、大変これは根幹にかかわることでして、是非やっぱり意見書の理念あるいは基本、こういうものを踏まえた検討会の議論の進め方となるべきだというふうに私は考えているところで、いろんな意見が闘わされるということは結構ですけれども、何か意見書と違う方向へ方向へと導かれるようなことがあってはならないと、こう考えております。

今日は三つのポイントでちょっと指摘をさせていただきましたが、これらの検討会の議論の状況、そして今後の見通しというのは変ですけれども、その辺りについて、それから基本的な、何というんでしょうね、胸に置かなければいけない意見書が大事なんだという点、改革本部、どう認識をなさっておるか、改めて確認をしておきたいと思います。

政府参考人
山崎潮

ただいま三つの視点から御意見ございましたけれども、共通することは、やっぱり司法制度改革審議会、この意見書の趣旨にのっとった改正をやっていくと、これが基本であるということは私どもも認識しております。個々の検討会それぞれで様々な意見がそれはあろうかと思います。これはオープンな検討会でございますので、議論は様々な角度からきちっとやっていただきたいというふうに我々思っているわけでございます。

最終的には、意見書の趣旨の範囲内でその制度を構築していくということ、そういう心構えでやらざるを得ないだろうというふうに私どもも思っております。

個々の問題につきまして、裁判員制度ございますが、ただいま無作為抽出云々という問題がございましたけれども、ちょっとその点で私どもの検討会でそれと違うような意見があったかどうかというのは余りよく承知はしておりませんが、それ以外のところでもいろんな議論が出ております。そういうことは承知はしております。

それから、裁判員制度については様々なポイントがたくさんございまして、たたき台というものを提出させていただきまして、今そのたたき台に沿って議論をしております。ただ、このたたき台もこれに限るというものではなくて、取りあえずの本当のたたき台ということでやらせていただいているというところでございます。

それから、二番目に言われましたのは労働関係の点でございますけれども、これも意見書の趣旨に沿いまして現在進めておりますが、まず一つは労働調停、これの導入ということがうたわれております。それともう一つは、専門的な知識、経験を有する者の関与する裁判制度の導入の当否を始め、労働関係事件の適正迅速な処理のための方策ということでございまして、この観点からの今検討を加えているというところでございます。

それから、敗訴者負担の点でございますけれども、この点に関しましては、意見書の方でも、勝訴しても弁護士報酬を相手から回収できないために訴訟を回避せざるを得なかった当事者にも、負担の公平を図って訴訟を利用しやすくする見地から、この制度を導入すべきであるとしておりますけれども、また他方で、この制度の設計に当たっては、上記の見地と反対に不当に訴えの提起を萎縮させないよう、これを一律に導入することなく、このような敗訴者負担を導入しない訴訟の範囲及びその取扱いの在り方、敗訴者に負担させる場合に負担させるべき額の定め方等について検討をすべきであるというふうにうたわれております。

今、この趣旨の線に沿って検討を加えているというところでございます。

千葉景子

是非、この司法制度改革が何のために、そしてどういう理念で進められているのかということを忘れることなく論議が進んでいくよう、改革本部におきましてもきちっとした対応をしていただきたいというふうに思っております。

さて、今日はもう一点お聞きをいたしたいと思います。

それは二重国籍、重国籍にかかわる問題でございます。昭和五十九年に国籍法が改正になりました。実は、これはもう私の方で何か説明してしまって恐縮でございますけれども、これまで日本が国籍について父系主義を取っておりましたが、女子差別撤廃条約の批准等を踏まえまして、父系主義ではなく、父系、母姓、両姓の主義を取ることになったと。

こういうことを背景に、そうなりますと、母親の国籍も取れる、父親の場合でも母親の場合でも国籍が、日本の国籍が取れる。国際結婚とかが増えているということも含めて、重国籍が現実に増えてくるのではないかということの中で、国籍唯一の原則といいましょうか、単一国籍という方向へ国籍法が改正をされたということでございます。

これは、女子差別撤廃条約を踏まえた男女の差別をなくしたという面はよく分かるわけですけれども、このときにやはり重国籍を認めないという方向に法改正をしたというのは一体どういう理由だったのでしょうか。それは、現状を踏まえると、今そのままで本当にいいんだろうかという問題があるんですけれども、その理由をまずお聞かせいただきたいと思います。

政府参考人
房村精一

一般に重国籍の弊害としては、一人の人が二つの国に属するということになりますので、その人に対する外交保護権が衝突をして国際的な摩擦を生ずる可能性がある、それから、例えば日本国民が他の国籍を持っていてその国の軍事的役務に就くということは日本にとって好ましくないのではないか、あるいはそれぞれの国が国民として身分関係を管理する結果、重婚が生ずるおそれがあると、こういうようなことが重国籍の弊害として指摘されているところでございます。

千葉景子

今、そのときに重国籍を認めない法制を取った理由というものが御披瀝いただきました。ただ、最近の国際情勢とか、あるいはそれぞれの個人の生きる範囲等々を考えてみますと、そのときの確かに理由は全く否定するものではありませんけれども、それが今やっぱり本当にもう通用するようになっているのかなというちょっと感がいたします。

私の下にも、かなり重国籍を認める制度を導入したらどうかという意見も寄せられています。どういうことがよくあるかといいますと、例えば属地主義を取っている国で、御両親は日本人であってもいいんですけれども、お子さんが生まれる、そしてそこで成長して、その国でこれから仕事や学問も続けていこうというようなケースもかなり多くなっている。そうなりますと、やっぱりその国で生きる国籍、その基礎になる国籍も捨て難い。しかし、やはり両親が日本人でもある、日本人としてのアイデンティティーのようなものもやっぱり存在をする。どちらを捨てるといっても、なかなかその決断がしにくい。

確かに今、いろいろな衝突があるというお話がございました。しかし、それはそれぞれの生き方の選択ということにもなってくるわけでして、強制的にやはりどちらかの国籍でなければ駄目なんだと言ってしまうことが本当にいいのだろうかという感もいたします。それから、父親、母親、両親の国籍が違うというようなときに、やっぱり母親の国の人間でもありたいし父親の国の人間でもありたいと、こういうこともあろうかというふうに思っております。

そういうことで、そろそろ少し考え直したり検討してみた方がいいのではないかなと思いますが、今その選択制度が導入されて国籍を一定の年齢で選択をするということになるんですけれども、これ、どうなんでしょうか。実態として、もし選択をしないとどんなことになってしまうんでしょうか。ペナルティーが掛けられたりするのか、あるいは絶対その国籍、二重の国籍を持っている人が法律的にはいないと言い切れるものなんでしょうか。その辺の、ちょっと手続等を含めて、御説明いただければと思います。

政府参考人
房村精一

国籍選択の概要でございますが、二十歳前に外国の国籍も併せて持っているという場合には、二十二歳に達するまでに国籍選択をしていただく、二十歳以後に他国の国籍も取得した方については、その取得したときから二年内にいずれかの国籍を選択していただくと、こういう仕組みになっております。

選択をしない場合でございますが、これはぎりぎりの場合には、法務大臣が書面によりまして国籍の選択すべきことを催告することができると、そして催告を受けた者が催告を受けた日から一か月以内に日本の国籍の選択をしないと日本の国籍を失うと、こういう規定になっております。

千葉景子

今、もし選択をしないと、法務大臣の選択の催告があって、それに応じないと国籍を喪失するという形になると。実際にこういう適用されるようなケースというのはあるんでしょうか。

政府参考人
房村精一

現在まで、この催告を行ったことはございません。

千葉景子

そうなりますと、多分、現在でも制度上は重国籍を認めないという形ではありますけれども、分かりません。原因は、たまたま選択の制度を知らないままいたのかもしれませんし、あるいは自分の意思として国籍を選択をしないで事実上おられるということも含めて、多分、重国籍になっておられるケースも現実にはあるんじゃないかというふうに推測されます。

それから、先般、私、ちょっとフジモリ氏のことをお聞きしたことあるんですけれども、この改正前から二重の国籍を持っておられて、そのまま引き続き日本の国籍と他国の国籍を持っている方、こういう方も当然おられる。そして、世界の潮流としても、どうやら必ずしも単一の国籍ということが国際的な全体の潮流ではないようにも私は聞いております。

問題は確かにあるかと思いますし、簡単なことではないのは承知をしておりますけれども、こういうことを考えますと、それから先ほど紹介させていただいたような今の国際状況、あるいはもうグローバルなボーダレスな社会ということを考えましたときには、少しこの重国籍についての法制を検討し直してみる、あるいは見直してみるようなこともそろそろ必要なのかなという感じがいたしますが。

今日ちょっと時間が限られておりましたので、簡単に指摘をさせていただきましたが、法務大臣、いかがなものでしょうか。こういう実情等を踏まえまして、どんなふうに感想といいましょうかお持ちでしょうか、その点をお聞かせをいただきたいというふうに思います。

国務大臣
森山眞弓

国籍法につきましては、これまでも、我が国を取り巻く国際情勢とか国内情勢の変化を踏まえまして、所要の法改正を行うことも含めて適切に対処してきたところだと思いますが、先生の御指摘は貴重な御意見であると思います。興味深く聞かせていただきました。今後とも、御指摘の点をも踏まえながら、こうした問題についての国際的な動向などを注目してまいりたいと考えております。

千葉景子

時間早いですが、ちょっと協力をさせていただいて、終わります。


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