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  行刑施設の運営実態についての質疑 法務委員会
2003.03.27

発言者 行刑施設の運営実態についての質疑
千葉景子

連日御苦労さまでございます。今日も名古屋刑務所問題等にかかわりまして質疑をさせていただきたいというふうに思います。昨日も予算に関連いたしまして何点かお尋ねをさせていただいておりますが、それと多少重なり合う部分もございますが、よろしくお願いをしたいと思います。

まず、昨日もお聞きをいたしましたが、行刑改革会議につきまして改めてちょっと何点か聞かせていただきたいというふうに思います。

昨日、法務大臣も、私が提起をさせていただきました考え方、おおむね御理解をいただき、共通な認識を持たせていただいているというふうに受け止めさせていただいております。

ただ、漏れ聞こえてまいりますところ、大分、行刑改革会議のメンバーも固まりつつおありなのではないかというふうに推測をされます。それぞれ、私も聞き及んでいる限り、大変立派な、そして造詣の深い皆さん方であろうかというふうに承知をいたしておりますが、ただ、必ずしも、言わば刑務所にかかわる問題、あるいは例えば刑務所等収容施設内での医療などにお詳しい方等がそろわれているかなと、こういう感じもいたします。

もう一つ気になりますのは、やはりNGO、これまで人権問題などに大変積極的に、法務省とはいささか対立関係にあるかもしれませんが、こういう皆さんが入っておられるのかな、こんなところがちょっと疑問でございます。

大臣、どうでしょう。大臣が今御選任を進めておられる中に人権にかかわるNGOの方などが入っておられるんでしょうか。

国務大臣
森山眞弓

いわゆる行刑改革会議というふうに名付けようと思っておりますこの民間の有識者の会議でございますけれども、一連の名古屋事件をきっかけにいたしまして、それを教訓に再発の防止をしっかりしよう、万全を期そうということで、今までの専門家ももちろん大切でございますけれども、更に広く国民全体の立場から広く眺めていただいていろいろな御意見を自由に言っていただこうという気持ちもございますので、専門家という方ばかりではもちろんございませんで、そうでない広い見識をお持ちの方ということも加えなければならないと思いますので、どなたが最終的に決まりますかまだはっきり決めておりませんけれども、今、先生がおっしゃいましたような方だというふうに目される方がいらっしゃるとか決めたとか言うわけには、今のところまだ申し上げることはできないんでございますが、できるだけ広い視野から自由な立場で御発言をいただきたいという気持ちは、今おっしゃったような立場の方も、あるいはそのような立場を代弁なさる方、そういう立場から発言なさる方も是非入っていただきたいというふうに思っておりますので、何と申したらよろしいんでしょうか、先生の御趣旨を体しつつこれからも最終結論に行きたいというふうに考えております。

千葉景子

それともう一つ、やはりこのような議論を進めていくためには、それを言わば支えていく、あるいは準備を進めたりあるいは議論を整理をしたり、そういう事務方というのも大変重要な役割であろうと思います。そこが一生懸命やっぱりこの問題に即して動き回ることができませんと実を上げることができません。この事務方については大臣はどのように考えておられますでしょうか。

国務大臣
森山眞弓

今のところ、事務次官が事務局長ということで進めようかと思っております。

千葉景子

ここもやっぱり、事務方が法務省内の皆さんだけで占められるということではなくして、先ほど大臣もおっしゃいましたが、メンバーとしては本当に幅広いいろんな、各分野からの皆さんということでございますけれども、この事務方については、正にそれこそ専門的な皆さんをこの事務方として加えて作業、そしてまた内容の濃いものに進めていくということが必要ではないかというふうに思います。

そういう意味では、そういうところにもやっぱり、刑務所とのいろんな関係をよく分かるあるいは調査能力なども持つ、例えば弁護士とかそういう者も外からも加えながら事務方を作っていくと、これも必要だと思いますが、そういうお考え方取っていただけますでしょうか。

国務大臣
森山眞弓

数が限りがありますので、すべての分野のすべての専門の方をというわけにはまいりませんのですけれども、場合によって、この分野の方のこの御専門の御意見を、この方の御意見をお聞きしたいというようなときには事情を伺うためのいわゆるヒアリングの機会もできるだけたくさん作りたいと思っておりますし、何に限定してどなたに固定してというようなことを余り堅苦しく考えないでやっていきたいというふうに考えております。

しかし、あくまでも行刑改革会議のお立場というのは、広い視野から国民の立場を反映するということでありますので、それをまとめてきちっとしていかなければならないということもおっしゃるようにございますので、それはどちらかといえば事務方の責任ではなかろうかというふうに考えますので、事務次官が中心になって、矯正に限らず全省のすべての人の力をかりてやっていかなければならないと考えて、申し上げたようなおぜん立てを今のところ考えているわけでございます。

千葉景子

是非、今申し上げましたような点を念頭に置いていただくこと、それからこの行刑改革会議が立ち上がりましたら、そこの会議のメンバーの皆さんがやはりいかに自分たちがいい論議ができるように、それをサポートしてもらう事務方ということになりますので、そういうメンバーの意見、事務方にこういう人を入れて仕事ができるように、あるいは調査をしてもらえるようにと、こういうことなどがやっぱり出てくるかと思いますので、是非そんなことがありましたら、この際、大いにそういう意見を尊重して、より良い議論になりますように取り計らっていただきたいというふうに思いますが、その点、念頭に置いていただけますね。

国務大臣
森山眞弓

先生の御指摘を十分踏まえまして、今後努力いたしていきたいと思います。

千葉景子

それでは、刑務所にかかわる問題で、何点かこのところ私の元にも気になるいろんな意見が寄せられております、訴えと申しましょうか。既にこの委員会でも指摘があった問題もございますけれども、改めて聞かせていただきたいと思います。

一つは、刑務所内で、職員の皆さんということになるんですけれども、空出張が横行しているのではないかと、こういう指摘がされております。どういうことかというと、受刑者を護送するような場合の出張などがありますと、本来は、本来というか、旅費としては、日程としては一泊の出張という申告にして、そしてそれを日帰りにして旅費を浮かせている、こういうケースがかなりいろんな刑務所等で行われているのではないかと、こういう訴えなどが私のところにも届けられておるんですけれども、多分いろいろな厳しい財政をやりくりしようということかもしれませんけれども、こういうものが横行しているということはやはり正常なことではありません。

この点について、もし法務省の方で承知をし、あるいは把握をし、あるいは何か手だてを講じたりしているのか、あるいは初めて知ることであるということであるのか、まずお聞かせいただきたいと思います。

政府参考人
中井憲治

お答えいたします。

平成十三年の十一月以降、新潟刑務所の護送出張について私どもで調査いたしましたところ、新潟刑務所では一泊二日の日程で旅費を受領しながら日帰りするという旅費の不正受給があった事実を確認しております。このような行為は誠に遺憾であると私ども受け止めております。

矯正局といたしましては、この事案を受けまして、全庁に通知を出しまして、旅費の適正な運用について注意を喚起いたしました。また、このほか、監察等の機会を通じまして、同種事案の再発防止に努めるよう矯正管区や現場施設に対して厳しく指導しているところでありまして、このような不正受給というものは改善されたのではないかと思っているところでございますけれども、なお今後とも引き続きこのような不正のないようチェックしていきたいと考えております。

千葉景子

今、新潟刑務所の例を引かれました。私もその新潟刑務所の問題を承知をさせていただいておりますが、これどうですか、それで改善方を命じてやっておるということですが、実態としてどうだったんですか。こういうことが言わば日常的に行われているような実情だったんでしょうか、全国的に。あるいは新潟等が特有な、特有と言うと変ですね、非常に限られた問題だったんでしょうか。その辺についてはきちっと調査等されておられますか。

政府参考人
中井憲治

最初に、新潟刑務所の事案について中身を御報告いたしますと、東京矯正管区におきまして、平成十年四月から平成十三年十月までの護送出張につきまして、護送計画書や旅行命令簿等に基づき、関係職員からの聞き取り調査を行いました。

その結果でございますが、この期間内に宿泊を伴う出張において日帰りをした延べ人数は三百二十七名。それから、不正受給額は三百五十二万円ということでございまして、これら不正に受給した旅費については全額返納をさせました。職員の処分については、調査が平成十四年十二月に終えたところでございますので、処分すべきものは処分するということで、東京矯正管区において現在検討中であるという報告を聞いております。

また、他の施設についてはどうかという、そのような情報があるんではないかというお尋ねでございますけれども、私どもとしましては、当該情報の内容がどのようなものであるかつまびらかでございませんけれども、新潟刑務所における事案の発生後は、先ほど申しましたように、各矯正施設に対して旅費の適切な運用について指導を徹底しているところでございまして、現在はそのような問題はないものと、かように思っているところでございますけれども、万が一同様な事案が他の施設においてあると、こういう事実が判明いたしました場合には、新潟刑務所と同様、厳正に対処していきたいと考えております。

千葉景子

是非、こういうことが日常茶飯事のようにいろいろな施設で行われていなかったことを私も望みますけれども、是非きちっとした調査をしていただきまして、対処するように要請をしておきたいと思います。

それから、これも既に指摘がございましたが、刑務官等の勤務実態ですね。これもやはりかなり過酷な状況があろうかというふうに思います。だから、このようないろんな不祥事が起こっていると短絡的につなげることはできませんが、非常にやっぱり厳しい勤務実態、そういう中で本当に一生懸命受刑者の更生などに何とか寄与しようと頑張っている人も当然いるわけでして、少し刑務官等の勤務あるいは働き方もやっぱり人間らしくできることが受刑者に対してもやっぱり人間らしく対応できる本当に最低限の条件にもなろうかというふうに思うんです。

本当に、休日出勤が続くとか、それから時間外勤務、これも日常で、しかも超過勤務手当などは当然カットされてサービス残業になっている、そして休憩時間はほとんど取れない、こういう状況。そして、東京拘置所などの一例ではございますけれども、新しく新庁舎でその移転や作業などによって更に多忙を極めると、こういう話も耳にしております。

どうでしょう、この刑務官の勤務の実情ですね、こういうものは法務省の方できちっと調べて調査をして、その改善方などを取り組まれた経緯はこの間あるのでしょうか。

政府参考人
中井憲治

委員御指摘のとおりでありまして、刑務官、施設ごとに若干違いはございますけれども、勤務時間に応じた休息、休憩時間というのが確かに定められているところであります。しかしながら、私どもが承知している範囲でも、その職務の特殊性から、仮に休憩時間中であったとしても緊急事態等が生じた場合には直ちに職務に就かなきゃならないと、こういう実情がございます。

また、近年、被収容者急増いたしまして、全般的に全国的に業務量が増加しております。

御指摘のとおり、超過勤務が常態化している施設もございますし、当局において把握している限りでも、行刑施設の職員一人当たりの平均年次休暇の取得日数は年々減少しております。平成十三年度におきましては五・五日となっております。また、いわゆる週休日の取得につきましても、全施設の約九二%に当たる六十八庁におきまして四週八休は確保できておりません。このうち三庁においては四週七休さえも確保できていないという等々の状況を私ども把握しておりまして、刑務官の負担増は顕著な状況にございます。

こういう状況を踏まえまして、現在御審議いただいております平成十五年度予算案におきましては、行刑施設の職員については二百四十三人の増員をお願いしているところでございます。純増ベースを申しますと、定削数を差し引きますと百二人の増員、純増ということになるわけでございますけれども、現在の犯罪発生状況等を見ますと、被収容者は今後とも増加することが予想されます。その動向を踏まえながら、今後とも必要となる要員の確保に努めてまいりたいと考えております。

千葉景子

是非一度、各施設の勤務実態などを調べていただきまして、御報告をいただければと思いますので、よろしくお願いをします。

やっぱり刑務官の皆さんというのは、こういう本当に施設内で休みもなく朝から夜まで、夜中まで働いておられる。しかも、普通、大体住まいも、宿舎等が刑務所施設の敷地の隣というか中にあって、そこを行き来をしている。休みはない。そういう状態で、ほとんど外部との接触あるいはリフレッシュをするようなそういう環境にない。こういう職員の側にも、その風通しの悪さといいましょうか、非常に閉鎖的なやはり社会になってしまっていると。こういうことも刑務所の様々根深い問題を生ぜしめている一つのやっぱり要因になっているのではないかなという感じがいたします。

そういう意味では、こういう面もきちっと実情を調査をいただいて、やはり人間らしく職務に携われるような、そういう環境整備というものを是非実現をしていただきたい。これはまた今後の行刑改革会議等でも論議になる部分かと思いますけれども、是非この委員会等でもまた今後も引き続き議論させていただきたいというふうに思っております。

さて、先般来要請をいたしまして、死亡帳を提出をいただきました。今日、この間いろいろ個々指摘をさせていただいている部分もありますけれども、野党間で皆さんと調整をさせていただきまして、どうもちょっと問題がありそうだ、死亡帳の記載だけを見ましてもどういう経緯で死に至っているのかがいま一つ分かりにくい、あるいは何か疑義を感ずると、こういうものをピックアップいたしまして一覧表にいたしました。これお届けをいたしますので、是非これについて、カルテそれから保護房収容の有無、革手錠使用の有無、そういうケースなどは特にそれに関連する身分帳の記載、それからこういう事件について矯正局にどのような形で報告がなされてきたのか、こういう点について、資料をきちっと提出をいただきたいというふうに思いますが、まずその点についていかがでしょうか。

政府参考人
中井憲治

御指示いただきました各案件につきまして、いわゆる事件性の有無あるいは犯罪性の有無、それと、個別の関係者のプライバシー等をよく勘案しながら、前向きに検討させていただきたいと考えております。

千葉景子

私たちも、プライバシーを侵害をしようと、あるいはそれに立ち入ろうという意味ではございません。やはり、その実情をきちっと把握をさせていただきたいということでございますので、今申し上げましたカルテ、それから身分帳、関連する身分帳、そして報告書等、これは一遍にとは、そこまでは申しませんが、是非御提出をいただきたい。

本来であれば、私どもがこうやって一枚一枚死亡帳をめくって、問題がありそうだ、あるいはなさそうだとやるまでもなく、法務省の当局の方で、やっぱりこれだけの問題になっているわけですから、これはきっときちっと報告をしないと皆さんにも疑問を持たれるのではないかと。こういうことを自ら明らかにしていく、自ら資料をできるだけ順次提出をするという姿勢が私は必要だというふうに思います。こちらからリストまで作って出さなきゃいけないというのは甚だ私は遺憾でございますが、いずれにしても、これからでも結構ですから、順次お願いをしたいというふうに思います。

今日出した中でも、本当に決して面白おかしく考えているわけでは決してないわけですね。

例えば、既にもう調べてお分かりのことであれば報告をいただきたいというふうに思っておりますけれども、先般もお聞きいたしました。通し番号が付いているんですが、それが欠けているものがございます。この通し番号が欠けているもの、その理由があろうかというふうに思うんですけれども、その通し番号がない事例というのは、内容も何か極めて疑義を感ずるような、こういう内容のものも多いのです。

これも番号がないものは指摘をさせていただいておりますけれども、例えば順次あれしますと、黒羽刑務所に二件ございます。それから前橋刑務所でも一つございます。それから、これは刑務所といっても少年刑務所にもあるんですね。水戸少年刑務所にも二件ございます。それから松江の刑務所にも一件ございます。それから鹿児島刑務所にもやっぱり番号がないものがある。あるいは札幌刑務所にも番号がない、そこだけ続き番号がないものがあるということでもございます。

そして、例えばその中で前橋刑務所などは、全くそのほかの用紙と違う様式での死亡帳になっております。検印もされていないと、こういう死亡帳でございます。内容も、そういうもの、続き番号がないようなものに限って大変不思議な死因といいますか、例えばその今の前橋の、全く様式も違う、検印もない。これは、病名は吐物による窒息ということでございます。のどを詰まらせるというようなことは決してないわけではありませんけれども、それで死に至るというのは、年齢等をお聞かせいただかなければ分かりませんけれども、そんなに、それまでの経過がどんなことだったのかと大変疑問に感じますし、そのほかでも、黒羽のケースなどは単にその死因が心臓停止と。それは亡くなって心臓停止は当たり前であるといえば当たり前なんですけれども、こういうことしか記載をされておりませんで、その経過全然分かりません。

これは、悪く推測をいたしますと、問題があるからここだけは別な様式で作って、その経過を伏せてあったのではないかと。あるいは、これが出るとまずいので、一回それを引っこ抜いて作り直したか何かしたんじゃないかと、こういうことを悪く言えば疑うことにもなりかねない、こういうことがございます。

こんな辺り、もし何かお分かりのこと、きちっと御説明していただけるようなことがございましたらお聞かせください。

政府参考人
中井憲治

個々の、御指摘いただきましたその個々の事案の詳細につきましては調査させていただきたいと思いますけれども、まずその形式的な面で御疑念がございますので、その点について私どもが取り急ぎ調査した結果を御報告させていただきたいと思います。

先般、二十日でございましたか、法務委員会の際、委員から、平成十三年と平成十四年の黒羽刑務所分身分帳のうちに通し番号がないものがあるという御指摘をいただいたわけでございます。

この点について私どもが取り急ぎ調べた結果を申し上げますと、黒羽刑務所では、今回、死亡帳のコピーを矯正局に送る際に、黒羽刑務所で保管している死亡帳のコピーと同刑務所の宇都宮拘置支所で別途保管している死亡帳の写しがあったわけですが、これをそれぞれ別々に送れば足りるにもかかわらず、その両者を合体いたしまして、なおかつ時系列順に並べ直して送ってきたという事実が判明いたしております。したがいまして、宇都宮拘置支所における平成十三年及び同十四年の死亡者がそれぞれ一名でございまして、当該死亡帳に通し番号を記載していなかったことから、それが途中に、今言うように、時系列順に並べ直す作業の際に挿入されて、委員御指摘のような状態になったのではなかろうかと私どもでは把握している次第であります。

これを契機といたしまして、他の施設分についても取り急ぎ調査をさせていただきました。他の施設でも、この黒羽刑務所と同様に、一連番号を付した本所の分の死亡帳のコピーの間に番号の記載漏れのあります支所分を挿入したため番号が飛んでしまった例というのがございました。このほか、死亡帳につき、施設によってはそもそも番号を付していないところもございました。また、死亡帳の様式は途中で旧様式から新様式に変えているわけでございますけれども、この旧様式については番号を付していない施設がございました。

また、今申し上げた様式変更でございますけれども、平成六年の末までは縦書きであったものを七年から横書きに改正しているわけでございますけれども、その改正以降相当期間が経過しているにもかかわらず、漫然となお縦書き様式の古い用紙を依然使用しているものや、あるいは施設によりましてはワープロ等を利用しまして同じ様式を作りまして、これを作成しているものも散見されたところでございます。

要は、この死亡帳の整理番号に係る記載要領というのがあるわけでございますけれども、これが徹底されていなかったという点が一つと、そのほかに単純な記載漏れ、誤記があるといったものも見受けられたところでございまして、私どもといたしましては、これらの点について改めて指導して、適切な事務処理に努めさせたいと考えております。

千葉景子

今お聞きいたしました、全部が同じではなくして、支所から来ている、あるいは様式が統一されていなくてワープロで別建てで打って使っていたとか、ちょっとそれはそれぞれきちっと整理をして、御報告を、後日でもよろしいですので、書面にするなりして御報告いただきたいというふうに思いますが、よろしいですか。

政府参考人
中井憲治

若干時間を拝借いたしまして、資料を作成したいと思います。

千葉景子

今、その体裁とか様式等に絡んで大変疑義のあるものを多少指摘をさせていただきました。

様式ばかりではなくて、内容としても非常に死亡帳から考えるに疑義といいますか事件性を感じさせる、あるいはそれまでの病歴の経過あるいは死に至る経過、これが非常に疑問視されると、こういうものがございます。その一覧で出させていただいたもの、すべてそれはいろんな問題がありそうなんですけれども、その中でも幾つか挙げさせていただきますと、例えば、あれですね、保護房に係る事例なども何か非常に問題を感じます。

大阪の拘置所、これは六の一というケースですが、これ保護房の事例です。それから六の二、これも単に自然死ということではないんだろうと思いますが、検視がなされていない。なぜそういうことになっているんだろうかと。それから十三の四、これは脱水性のショックという死因になっております。ただ、その経過はこれ多少書かれておりまして、多分、居房の壁をたたくとかあるいは大声を発する、こういうケースのようでございます。これは、そうすると、推測するに、保護房収容などが経過としてあったのではないかと、こういうことも推測をされる事例でもございます。

それから、これは少年刑務所などでも起こっていることでございまして、川越少年刑務所七の一、これはやっぱり保護房収容中でございます。保護房収容中、吐物吸引による窒息と。保護房の中でこういう事態に立ち至っているというのは一体どういうこれこの経過があったんだろうかと。これも非常にその措置とかその処遇の実態というのが大変気になるところでもございます。

水戸少年刑務所でも、平成八年、これも番号なしです。それから、平成十年、番号なしですが、窒息死というものがございます。少年ですから、窒息死といっても、なぜ窒息死などが起こるんだろうと、こういう疑問が生ずるところでもございます。

そのほか、鹿児島刑務所の七の二、これも保護房拘禁中ということで、やっぱり保護房拘禁中に亡くなるというのは、やっぱり本当に自然の状態とは考えられません。

こういうものがありますし、それから福岡拘置所の十の一は、これも単なる窒息ということですけれども、非常に窒息のようなものが多い。普通の生活状況であればそう簡単に窒息というのは考えられないわけで、こういうことも、一体背景に何があるのか。

それから、高知の十一の一、これは急性心臓死ということですが、これは司法解剖に回っております。これは、司法解剖に回っているということは、それなりに何らか事件性を疑問視されたものではないかというふうに思われます。

それから、笠松の九の一、これも経過を見ると、大声を発し、扉まではって出房後、静かになった、こういう記載もありまして、これは大声を発するとか、かなり動きが激しいということになりますと、これも推測ですけれども、保護房などがやっぱり使用されていた事例ではないかという疑いを持つところでもございます。

これらをちょっと挙げさせていただきましたけれども、これなどはいろんな意味で疑問を生ずるものですから、是非こういうものを真っ先に、そして挙げた事例についてのやっぱり納得できる資料等を是非おそろえいただきたいというふうに思います。いかがですか。今の挙げた事例などを中心にして、まず資料の提出をお願いしたいと思いますが。

政府参考人
中井憲治

御指摘を踏まえまして、個別案件ごとに検討させていただきたいと思います。

千葉景子

それから、医療の問題も昨日も若干触れさせていただきました。やっぱりこれは本当に、これもかなりひどい状況のように思われます。

常勤、非常勤の話が昨日も出ました。この常勤、非常勤の区分け、基準というのは何ですか、医師のですね。

政府参考人
中井憲治

刑務所に勤務する医師は一般職の国家公務員であります。休日等を除き、毎日、勤務時間中、常時勤務することを要する職員が常勤職員でございまして、これに対して常時勤務することを要しない職員が非常勤職員とされているものと承知しております。

千葉景子

そうすると、全然それとは違った実態が存在しているわけで、これも全部は挙げませんけれども、例えば宮城刑務所などでは内科の医師が常勤として三名でございます。ところが、それぞれの勤務の実情を出していただいたものから見ますと、一人が月曜日だけ、それからもう一人は火曜日と水曜日だけ、もう一人は木曜日だけと。これで常勤です。

今のおっしゃった基準等から考えますと、とても常勤ということには当てはまらない、しかし常勤の多分待遇はされているということになるんでしょうか。どうですか、実態は。

政府参考人
中井憲治

三名につきましては、矯正施設に勤務する常勤医師の給与でございますけれども、これはそれぞれの医師の知識、経験に応じて関係法令に基づいて決定しているところでございます。

刑務所に勤務する常勤医師についてでございますけれども、その技術、能力の維持向上の必要上、刑務所長の命令によりまして、当該施設において勤務する以外の時間について、勤務の一環として大学等で研修を行わせているものでございまして、このような場合であっても常勤医師として所定の給与を支給しているものと承知しております。

千葉景子

変じゃないですか。そういうケースが、一定の期間研修に行くとかそういうことはあっても、恒常的に今申し上げたような形の医師の勤務が常勤として整理されているわけですよ。これは別に、この宮城刑務所を取り上げましたけれども、必ずしもここに限ったことではない。むしろ、非常勤の人の方がもっと、もうちょっと勤務やっていたり、こういう実情があるんですよ。これおかしいじゃないですか。

一回、改めてこの点についてはどうするのか検討いただかなければいけないと思いますけれども、いかがですか。

政府参考人
中井憲治

確かに委員御指摘のような点もございますので、刑務所内における勤務と研修の比率ということも含めまして、今後検討に値する、検討していかなきゃいけない課題であるというように考えております。

千葉景子

ただ、出していただいた資料は、そういう意味では実態に合っていない、何か作り物の資料だということになりますよ。そこをちゃんと、もしあれならばもう一度そこを作り直す、あるいは実態をもう一度きちっと詳細に知らせていただきたいというふうに思いますので、それだけ指摘をして、時間ですので終わらせていただきます。


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