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  名古屋刑務所問題及び行刑施設人員についての質疑 法務委員会
2003.03.26

発言者 名古屋刑務所問題及び行刑施設人員についての質疑
千葉景子

おはようございます。民主党・新緑風会の千葉景子でございます。

今日は予算の委嘱審査ということでございますが、それにもかかわる件にもなろうかと思いますし、そして日に日に新しい様々な事態が名古屋刑務所等に係る問題で発表されたりいたしておりますので、改めて何点か確認をさせていただきたいというふうに思います。

まず、先般、名古屋刑務所における公務員暴行陵虐事件、そしてそれに関して法務省内で資料等をきちっと提出することなく隠ぺいをされていたとの疑いもあり、それに関して森山法務大臣、改めて部内の処分を発表されました。その内容につきまして改めて確認をさせていただきたいと思います。

国務大臣
森山眞弓

お尋ねがございました今月二十四日の処分の内容について申し上げます。

まず、十二月の事案につきましては、事件が発生した名古屋刑務所の監督者につきましては、事件発生当時の所長、処遇部長及び処遇担当の首席矯正処遇官の三名に対しましていずれも停職三月の処分とし、処遇部次席矯正処遇官に対しましては減給二月、百分の二十の処分といたしまして、名古屋矯正管区及び法務省の関係者について申し上げますと、前第二部長は減給一月、百分の十に、前第二部保安課長は減給一月、百分の五に、前法務事務次官は厳重注意、前矯正局長及び矯正局保安課長はそれぞれ戒告としております。

次いで、死亡帳に関する法務省関係者の処分につきましては、矯正局長を減給二月、百分の十に、法務省大臣官房長を訓告に、法務事務次官を戒告といたしております。

以上のような一連の事案につきましては、私自身、法務行政の最高責任者としての責任を痛感しているところでございまして、私の閣僚給与につきましても、前回処分時に自主返納することにいたしました分に加えまして、更に三か月分を自主返納させていただくことにいたしました。

以上でございます。

千葉景子

今、御報告をいただきまして、言わば公務員法上の懲戒という処分、そして、しかも事務方のトップでもある事務次官にまでその責任が課せられると、こういう事態でございます。これはかなり厳しい処分であろうというふうに思います。

そういう意味では、法務大臣としてのある意味では大変な御決断でもあったかというふうに思いますが、本当にこれで事が済むのかどうかというのは大変まだまだ疑問が残るところでございます。後ほどちょっと大臣の御自身のこともお聞かせいただきたいと思いますが、このようなまず処分が行われた。

大臣が常々おっしゃっておりました言わば有識者による懇談会、行刑改革会議と仮称されておられるようでございますけれども、これまで、この委員会、それぞれ衆参の委員会、そして部内でもいろいろな調査検討などがなされてこられたというふうに思うんですけれども、これだけ処分が出る、そして法務省御自身の大変国民からの信頼が失墜をしていると、こういう状況の中で、もうこれ以上部内で云々ということではなくして、この仮称ではありますけれども行刑改革会議というものをもう即刻立ち上げて、やっぱり第三者の目で事態をきちっと精査をする、そしてその事実の上に立って改革の道筋を付けていくと、こういうことをしなければ、幾ら部内でいろいろと御議論をなさってもやっぱり信頼は得られない、本当の意味で改革は進まないのではないかというふうに思います。

そこで、この行刑改革会議、一体どういう性格のもので、今どんな準備状況にまでなっているのか、まずお聞かせいただきたいと思います。

国務大臣
森山眞弓

委員がおっしゃいましたとおりでございまして、やはり部内だけでいろいろ反省をしたり調査をしたりしているだけでは到底この重大な危機を乗り越えることはできないというふうに思いまして、部外の民間の方のお知恵をおかりしなければならないということを考えてまいりました。

近く民間の有識者から成る仮称、行刑改革会議でございますが、これをスタートさせようということを考えまして、今月の初めぐらいからいろいろな方の御都合などを伺う作業に入っておりますが、お忙しい方もいらっしゃいまして、まだ今日の時点では決まっておりませんが、なるべく早く決めたいというふうに思っております。できれば三月末の発足、もう目の前でございますが、三月末の発足、そして四月には活動を開始したいというふうに思っておりますので、そのようなことで努力したいと考えております。

千葉景子

是非、早いスタート、そしてそこにきちっとした調査検討をゆだねるということが必要かと思いますが、ただ、それにはこの会議自体がやはり十分に機能を発揮できる体制でなければ、これもまた絵にかいたもちというようなことになりかねません。

そこで、何点か私も提案兼ねて御指摘をさせていただきたいと思うんですけれども、今お忙しい方も多くてというお話でございましたけれども、やはりこの会議がただ著名な方等を並べるという形ではなくして、やっぱり実質的に、例えばこれまで受刑者といろいろな形で接点を持ち、いろいろな実情などに直接触れてきた例えば弁護士であるとか、あるいはこういう拘禁施設ですね、拘禁施設、収容施設などでどういうやっぱり人間が状況に置かれるのかというようなこともよく熟知をしている医師とか、あるいは、これだけの人権侵害ということになっているわけで、国際的にも非常に厳しい目が向けられている。だとすれば、やっぱり人権問題などに国際的にも非常に造詣が深い、あるいは活動をこれまでもしてきた、そういう方々などが加わって、そして実質的にこの会議が機能していく、本当に今の事態を抜本から事実も踏まえて変えていける、こういうメンバーで構成されなければ私は意味がないというふうに思いますが、その点いかがでしょうか。

三月末にスタートするとなると、ほとんどもう大臣の頭の中で人選はほとんど決められておられるのかなというふうに思いますけれども、改めてこういう点、念頭に置かれて進められているのか、もしそうでないんだとすれば、やっぱりこういう点を更に加えていただくということも必要になろうかと思いますが、いかがでしょう。

国務大臣
森山眞弓

私も、委員がおっしゃるのとほとんど同じ問題意識でございまして、できるだけ広く、しかもこの状況、このような状況、問題について詳しく御存じの方という観点でいろいろな方にお願いしようということで検討してまいったところでございます。あの方もこの方もいいかなというようなことで考え付くことはいろいろございましたんですけれども、それを全部というと数がまた非常に多くなり過ぎてそれもそれでまた動きにくくなってしまう可能性もあるということもございますので、場合によってはそういう方々にヒアリングの場においでいただいて御説明をいただくとかいうことも考えられるかなというふうに思ったりいたしまして、まだ最終的な決定はいたしておりませんけれども、できるだけ先生の御指摘になったような問題点を何とかカバーできるような委員をそろえていきたいというふうに考えています。

千葉景子

是非そこは近々もし発表されるのであろうかというふうに思いますが、それ以降も必要であれば多くの皆さんの意見も取り入れていただいて、本当に実質的に機能できるような体制にしていただきたい。そして、必要あれば私どもの方からも御提案をさせていただくようなこともあろうかと思いますので、よろしくお願いをしたいと思いますが。

今ヒアリングの機会というお話がありました。確かにそういうやり方もあろうかというふうに思いますが、やはりそのいっときヒアリングをするということではなくて、やっぱりそういう専門的な人が具体的にそのメンバーとして機能的に動くことができると、こういうことがやっぱり私は大事だと思いますので、是非そこは十分に組み込んだ体制作りをしていただきたいし、一回作ったのでもうそれでかっちりで終わりというんではなくして、必要あればそういう専門的な人をどんどんまた組み込んでいくというようなことも検討いただくということを是非お願いしておきたいと思います。

それから、もしこういう会議ができましても、やっぱり議論がオープンでなされていく、そしてそれに対して法務省もきちっと資料の提供を含めて協力をすると、こういう体制が必要であろうというふうに思いますし、その議論がやっぱりこの国会の場にもその都度その都度フィードバックされると。やっぱりこの問題をいち早く、あるいはやっぱり重大な問題だということで取り上げてまいりましたのは国会ということもございますので、やっぱりそこにフィードバックをしていただいて、そして共々議論を重ねていくということも必要だというふうに思います。

そういう意味で、是非今申し上げましたオープンな議論、それから国会へのフィードバック、こういう点についてきちっとお考えになっておられるか、それから是非お約束をいただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣
森山眞弓

この仮称、行刑改革会議の御議論の内容につきましては透明なものにしていきたいということは全く先生のおっしゃるとおりでございまして、最終的に取りまとめた御提言を公表するのはもちろんでございますけれども、各会議ごとの議事録を作成いたしまして速やかに公表するということができるんではないかと思っております。また、このようなこととは別に、行刑改革会議の御議論の内容を適宜、国会にも御紹介、御報告するということももとより考えておりますし、国会における審議の状況を、先生方からの御意見を承るという機会も作った方がいいのではないかと。適宜そういう機会を作りたいというふうに考えております。

千葉景子

今指摘をさせていただいた点などは十分に御理解をいただいてスタートされるものだというふうに確信をいたしますので、是非そこをお踏まえいただきたいというふうに思っております。こういう会議が近々立ち上がる様子もございます。

ただ、私は、今日、新聞の報道でございますけれども、監獄法廃止をして新法という報道がなされて、何か検討が既になされている、いかにも、ような報道でございます。これによると、この新法では結局は代用監獄などはそのままになりそうだというような記事にもなっておりまして、これはちょっと事前に、今日、新聞を見ましたのであれしておりませんけれども、何か事実がきちっとまだ解明をされない、そして本当にオープンな議論のできるような会議も作られていない、そういう中でもう何か新法だとか内容まで検討されているがごときの、こういうのというのは非常に私は遺憾だと思うんです。

これはどういうことでしょうか。事実なんですか。それともこれはまだ白紙で、これから会議等を含めて、あるいは国会の議論などを踏まえて、まあ検討しなければいけないなという程度のものなのか、その点ちょっといかがでしょうか。確認だけさせていただきたい。

国務大臣
森山眞弓

私も今朝、新聞を見てびっくりいたしまして、まだそんなに、全くの白紙でございますので、新聞というのは非常に気が早いといいますか、何というかすごいもんだなと感心したようなものでございますけれども、実際は、いろいろ検討しなければならない問題があるうちの一つとして、明治のころにできました古い監獄法も見直さなければいけないのではないかということを視野に入れてはいますけれども、具体的にどうするということは何も決まっているわけではございません。

千葉景子

この委員会でも先般、監獄法を変えるべきではないかというような話も出ておりましたので、当然念頭には置かれているものだというふうに思いますけれども、万が一にも法務省がやっぱりもう監獄法の廃止をしようと、こういう提起などをして、言わば物事に何らかのこれで決着でも付けようというような魂胆でもあったらこれはとんでもないことでして、やっぱりこういうことは今の事実、状況をきちっと精査をし、問題点を洗って、その上で一体どういう改革が、そして法整備が必要なのかという議論のこれからがスタートだというふうに思いますので、是非その辺りは十分に注意をしていただきたいというふうに思います。

さて、今処分がなされ、そしてこういう改革会議というものも近々立ち上がるということになります。ある意味では大臣、大臣も先般、今回のような事態が自らの在任中にあるということは天命だというお話をされました。ここまである意味では大臣として最大限といいますか、いろんな手だてを尽くされてきた。しかし、やっぱりその中で、部下でおられる事務次官の、部下のトップですね、そこまでやっぱり処分をせざるを得ない、そういう大変な事態だったということです。だとすれば、もうこれも先般からもお話がありました、私も本来、大変尊敬する森山法務大臣でもございます。特に、民法など是非是非御一緒に成し遂げていきたいなと思いもありましたので大変残念な思いはいたしますけれども、ただ、やはり事務方のトップまでが処分をされるというこの事態、これに当たってはやっぱり、大臣、確かに自ら給与を返上なさったというようなこともありますが、やっぱりその最高責任者としての政治的な責任というのはそれで済むものではないのではないかというふうに思います。こういう処分、そして一つの会議を立ち上げてそこに物事をゆだねようという筋道もできつつある。

この段階で大臣、自らのやはり出処進退と申し上げましょうか、自らの最高責任者としての御決断、何か考えておられましょうか。

国務大臣
森山眞弓

私の身の処し方につきましてはいろいろな考え方があろうかと思います。法務行政の最高責任者といたしまして、今回のような事態を出来いたしましたことは非常に大きな責任があるということは私もいたく感じております。このようなことが二度と起きないようにするということが何よりも目の前に置かれました一番の大きな目標でございまして、私といたしましてはそのために最大限の努力をしていかなければいけないと考えております。

そのためには、単に皆さんにおわびをするということを繰り返すだけではなくて、矯正の現場で働いている現職の刑務官を始め、たくさんの関係の法務省の公務員について抜本的な意識改革をしなければいけないのではないかというふうに思っておりますし、そのためのシステム作りをしていかなければいけないというふうに考えます。

従来の固定観念や常識にとらわれることなく、新たな気持ちでやっていかなければいけないというふうに思いますので、そのために、先ほど来お話にも出ました行刑改革会議その他の努力を今やろうとしているところでございますので、そのようなものをしっかりと立ち上げて、そしてできればその方向性を出していただき、新たな法務行政、新たな行刑行政の道をしっかりと作っていくということが私にとっての今最大の役目ではないかというふうに考えております。

千葉景子

これ以上は申し上げません。法務大臣も心に何か秘めるものを多分お持ちで今この会議も立ち上げようとされておられるのだと推測をさせていただきますので、これ以上、今日は申し上げないことにいたします。

さて、法務省にかかわる予算、今のこのような事態を考えたときに、やっぱりこれまで従来を踏襲するような形での予算の立て方あるいは予算内容で本当にいいのだろうか。言わば、こういう事態を踏まえて、本来であれば予算の内容も抜本的に再検討する必要があるんじゃないかというふうに率直に思います。そういうことで多少何点か、たくさんそういう意味では指摘をしなければいけないところがございますけれども、何点かお聞かせいただきたいというふうに思っております。

まず、今回、刑務所の問題などでも指摘もされてまいりましたが、人員の増ですね。定員が、これ先ほどの御説明でも分かりますように、結果的には削減分もありますので純増は二十三人ということなんですね。極めて少ない。ただ、これは例えば非常に削減をする部署と、それからかなり増員をする部署があろうかというふうに思いますので、ですけれども全体としては二十三人ですよ。本当にこれで、これだけの問題が起こった法務省そして法務行政全体が本当に更に改革をされていくのかという感がいたします。

そこで、実際に例えば刑務所等、特に刑務官等を中心にどのくらいの純増に一体なるのか、まずちょっとお聞かせいただきたいと思います。

政府参考人
中井憲治

御説明いたします。

現在審議いただいております平成十五年度予算案におきましては、行刑施設の職員については二百四十三人の増員が計上されております。計画削減数が百四十一人でございますので、これを差し引きますと百二人という純増となります。

千葉景子

百二人ですね。おおよそ全体の刑務官の数というのは一万七千人強ぐらいですかね。一万七、八千人のところが大体の水準のようですけれども、百二人ということです。

ただ、ここ五年間ぐらいの間で被拘禁者、受刑者の数、二万人くらい増えているわけですね。ここでも過剰収容の問題なども言われました。二万人が増えている。それで、今回、毎年少しずつ増やしているとはいえ百二人という純増、本当にこういうぐらいの、少しずつ増やしていくということで抜本的に問題が本当に、問題の一つが解決されていくのか、こういう感がいたします。

そういう中で、一方ではやっぱり名古屋刑務所のような暴行事件が起こったり、あるいは刑務官同士のいろんな葛藤が起こったり、他方、私のところにもいろいろな意見が寄せられております。前回、この委員会でも取り上げられましたけれども、本当に今度は働いておられる刑務官の側は超過勤務そして休みもない、こういう状況の中で本当に必死の思いでやっている方もこれまたいること、これも私もよく承知をいたしております。

こういう中で、この百二人というようなことで本当に足りると思っておられるか。これまでもやっぱりもっと抜本的にこういう点をただしていかなければいけなかったんじゃないか。この辺りは大臣、どういうふうにお考えになっておられますか。

国務大臣
森山眞弓

正直に申しまして、百二人では十分でないということは私も痛感しております。しかし、このような過剰収容の時代であって、刑務官の負担が大変に大きいということを度々各方面で御説明をいたしまして、非常に厳しい財政の中で、また定員を少なくしていこうという傾向の中で、この部分だけを、ほとんどこの部分だけをかなりの幅で増やしてくださったということもまた事実でございまして、私どもの目から見ると、足りないとはいいながら、これ以上の文句を言うのも申し訳ないなということで、今年度はやむを得ないと考えたわけでございますが。

その後、明らかになってきましたいろいろな問題点を改革していきますのには、先ほど来お話が出ておりますようないろいろな場での御意見を伺って、それに耳を傾けて抜本的に直していかなきゃならないことがたくさんあるわけでございますが、その中にも人員の増加あるいは財政の面での手当てということがどうしても必要になってくるんではないかというふうに思いますので、制度上、組織上改めるべきところをしっかりと改めながら、その実現のための要員と財政の確保ということにこれからも努力をしていかなければいけないというふうに考えています。

千葉景子

これから抜本的な見直し、あるいはどうあるべきかということも含めて検討されるものであろうかというふうに思いますけれども、やっぱりこの間こういうところを、やっぱり分かってはおられながらもだと思いますが、それから財政上の問題という制約もあろうかとは思いますけれども、やっぱり十分に目を行き届かせてこなかった、財政措置がやっぱり十分になされてこなかったという問題はあろうかというふうに思います。

今日は取り上げませんけれども、逆に刑務官の皆さん、団結権のようなものがございません。そういう中で本当に、労基法違反どころじゃないようなそういう本当に事態も生じているわけで、そういうことになると本当にこれはとんだ話でもございます。これはまたの機会にでもさせていただこうと思いますが。

それから、例えば出入国管理、ここも五十人の増となっていますが、これはどうですか、純増としてはどのくらいになるんでしょうか。

政府参考人
増田暢也

平成十五年度予算案におきまして、ただいま委員御指摘のとおり、地方入国管理官署には入国審査官十八人と入国警備官三十二人で合計五十人の増員が計上されておりますが、他方、十八人の定員削減がございますので、定員の純増は三十二人となる予定でございます。

千葉景子

これも純増三十二ということで、これもこの間しばしば、出入国管理の部分での人員不足というのもこれももう長年言われてきていることだと思います。窓口等で対応が、もう本当に外国から来ても人間扱いできないような忙しい状態だとか、それからやっぱり、今、法案審査という段階に至りませんので、ですけれども、難民審査の手続等が今大きな課題でございます。

こういう部分も、日本は専門的なあるいは調査をするような体制がないということが厳しく指摘をされてまいりまして、私たちもそこの改善を提起させていただくわけですけれども、こういう国際的な問題にもなっているところでやっぱり三十二という本当にわずかな数、やっぱりこれもこれまで言われながら放置し続けてきたという部分ではないかというふうに思うんですね。

そういう意味では、私はやっぱり今回の予算もある意味ではこれまでの全く踏襲型と、本当に抜本的に法務行政、それからそれぞれ問題、指摘のあるようなところをやっぱり重点を置いて抜本的に変えようというような姿勢が全くなかなか見えないんですね。そういう意味では、また繰り返しになりますけれども、こういう状況のままではやっぱり抜本改革というのが本当に大丈夫なんだろうかと。最初、大臣の決意は伺いましたけれども、本当にそういうことを感ずる次第でございます。

いずれにしても、こういう人員の面での対応が非常に乏しいということを指摘をさせていただきたいというふうに思います。

それから、今度の刑務所等にかかわる問題でもう一つ問題になったのが医療体制だと思います。

この医療体制について、私も多少、法務省から資料もいただきました。それで、やっぱりこれも長年、刑務所あるいはこういう拘禁施設の医療は非常に粗末ではないかという指摘もされてきましたが、やっぱり改善はされていない、こういうところに十分な予算措置がなされてこなかったんじゃないかというふうに思わざるを得ません。

もう、これも一つ一つ今日はすべては挙げられませんけれども、大変この医療体制、特に医師の配置ですね、常勤、非常勤も含めて、この体制が極めてずさんというかばらばらというか、いろんな事情は確かにあると思いますけれども、これ、何かそれぞれの刑務所でどういう医療体制を取らなければいけないのかという基準とか、それはどうなっているんでしょうか、まずそれを聞かせていただきたいと思います。

政府参考人
中井憲治

医療体制のお尋ねでございますけれども、まず大前提といたしまして、各施設におきましては医師の採用確保、もう非常に困難な情勢にございます。いろいろと努力をしておりますけれども、必ずしも御指摘のように理想的な状態にないということを大前提としてお答えしたいと思います。

行刑施設の本所におきましては一名以上の医師を確保しておりまして、この医師による治療を実施しているわけでございます。専門的な治療が必要とされた、必要と診断されたような場合には医療刑務所等に収容して治療を行うということもしておりますし、必要に応じて外科、眼科等の外部専門医に御協力を得まして通院させる、あるいは入院させるということをしておりますし、また、精神科医あるいは歯科医につきましてはこれは施設に招聘するなどして、要は、近隣の医療機関の御協力を得ながら被収容者の医療に万全を期すべく努力しているという状況にございます。

また、医師を複数配置する施設もございますけれども、行刑施設、様々な特殊な、特殊性といったようなものを有しておりまして、実態を申しますと、必ずしも施設が希望する診療科目の医師を採用することができないという場合もございます。

このような実情にございますけれども、私どもといたしましては、種々の困難な面はございますけれども、医療体制が脆弱化することがないように今後とも努力してまいりたいと考えております。

千葉景子

今、一名以上の医師という、これが最低限というか、それが基準なのかなというふうに思います。

これをつぶさに拝見しますと、全国の各刑務所での医師の配置状況、これを資料いただいておりますので拝見をいたしまして、今日は時間の関係で全部御指摘はさせていただきませんけれども、やっぱり一名以上といっても、やっぱり基本的にはまず基礎的な診療科目といいましょうか、内科医とかそういうものがまずは基本的に必要になるのではないかなというふうに思うのですが、正直、内科の医師の、常勤どころか非常勤も含めて、全くないという刑務所というのが結構あるんですよね。例えば、内科の医師が全くないというのが、私も見落としもあると思いますのであれですけれども、例えば山形、福島、結構大きいですけれども横浜とか、笠松、それから大阪、和歌山、岡山、広島等々、内科は全然ゼロでございます。本当にこれでいいんだろうか。

そのほかの専門科目の医師はいないわけではないんですけれども、基本的に内科がなくて外科ばかりあるとか。例えば、私の地元という意味ではありませんけれども、横浜刑務所などは内科はなくて外科ばかり三いると、こういう状況でございます。当然、歯科もゼロでございます。たまたまというか、精神科はありますけれども。こういう状態で非常に何かアンバランスですね。それから、一名という基準ではありますけれども、やっぱりこの辺の基本的な何か体制が全くないという感じがいたします。

それから、もう一つ指摘をさせていただきたいのは、やっぱりこういう拘禁性の施設ですから精神的ないろんな不安定、そういう状況も生まれてくる。やっぱり精神科というのも非常に重要な科目だというふうに思うんですね。この精神医療がきちっとしておりませんと不安定になる、それを何とか静めよう、それが結局、保護房の過剰な収容につながったり、鎮静化させるためのいろんな戒具の使用などにつながったりしかねない、そういう背景もあるんじゃないかという感じがいたします。

この精神科の配置も非常に少のうございまして、これも宮城刑務所とか黒羽、新潟、長野、これ大阪というのは非常に、先ほど、内科もなければ精神科もありません、こういう状況でございます。あっても、例えば福岡刑務所などはあるというので見ましたら、月一回二時間、二、三時間。月一回ですよ。それがそういう形で二人の方が非常勤でおられるということでございまして、ほとんどあると言えるような状況ではない、こういう事態でございます。

これは今回初めて多分分かった話ではありませんで、こういう状態だったことはずっと分かっていた事態です。医療の充実というのがずっと言われてきたわけで、こういうことについてやっぱりこの間、本当に改善をする、あるいは十分な予算措置などもして、やっぱり最低限のきちっとした医療体制を整えるなどということは本当にしてきたんですか、どうだったんでしょうか。大臣、こういう事態を見てどう考えられますか。

国務大臣
森山眞弓

医療の確保につきましては、各刑務所また関係者が非常に苦労しているところでございまして、できるだけ先生がおっしゃるような体制に持っていきたいということは関係者一同みんなそう思っているわけなんでございますが、予算が十分でないということももしかしたらあるかもしれませんけれども、そればかりではなくて、大学病院あるいは周辺の公立病院等に御協力をいただいてはいるんでございますが、必ずしも必要なお医者さんを派遣していただけるということが必ずしもないということがございますし、またお医者さん御本人が希望が少ないといいましょうか、そういうことがございまして無理にお願いするということもできませんし、何とかしてその意義をよく分かっていただいて、そして病院の方面でも御協力をいただけるように是非お願いしたいと私も思っております。そんなわけでございます。

千葉景子

どうもそういうことについて抜本的に、何とかお願いしようとかいうことだけでなくて、やっぱり医療はどうあるべきかと、そういう観点でこの間何にもなされてきていないということを指摘をしておかなければいけないというふうに思います。

時間でございまして、私、裁判所の方にもちょっと一、二点お願いをしていたことがございますけれども、大変、来ていただいて申し訳ございませんでした。時間でございますので、その点については御説明をいただいたということで御容赦をいただきたいというふうに思います。

以上で終わります。


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