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  法科大学院(ロースクール)関連法案の附帯決議案を提出 法務委員会
2002.11.28

発言者 法科大学院(ロースクール)関連法案の附帯決議案を提出
千葉景子
私は、ただいま可決されました法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案及び司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案に対し、自由民主党・保守党、民主党・新緑風会、公明党及び日本共産党各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。

案文を朗読いたします。

法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案並びに司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

政府は、両法の施行に当たり、次の事項について格段の努力をすべきである。

一 法科大学院を中核とする新たな法曹養成制度の構築及びその運用に当たっては、プロセスを重視した司法制度改革審議会の意見を踏まえ、充実した教育を確保し、国際的にも通用し得る専門的な能力及び優れた多様な資質を有する多数の法曹の養成に努めること。

二 法科大学院の設置基準の策定、設置認可及び評価制度の運用に当たっては、各大学の創意工夫を尊重し、多様な人材を幅広く受け入れ、自由かつ柔軟で特色ある教育が行われるよう配慮するとともに、実質的に対等な条件の下で認証評価機関相互の公正な競争が確保されるよう民間の認証評価機関についての財政支援等に努めること。

三 新しい司法試験制度の実施に当たっては、法科大学院における幅広く多様な教育が適正に評価されるものとなるよう努めるとともに、司法試験予備試験の運用については、予備試験が経済的事情等の理由により法科大学院を経由しない者にも法曹資格取得の道を確保しようとするものであり、法科大学院が法曹養成制度の中核であるとの理念を損ねることのないよう十分配慮すること。

四 資力の乏しい者にも公平に就学の機会を確保するとともに、法科大学院在学中充実した教育が受けられるよう、法科大学院の学生に対し、既存の奨学金制度等の拡充や民間資金を活用する等新たな公的財政支援策の創設にも努めること。

五 法曹実務家が法科大学院の教員として安定的かつ継続的に参画することを可能にするため、所要の措置を講ずるよう努めること。併せて、教員の能力開発及びその養成について十分配慮すること。

六 法科大学院の設置については、地方における就学の機会を確保するとともに、弁護士の地域的偏在を解消し国民の司法へのアクセスを容易にするとの観点から、関係者の自発的創意を基本としつつ、全国的に適正配置となるよう財政措置を含め配慮すること。

右決議する。

以上でございます。

何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。

委員長
魚住
裕一郎
ただいま千葉君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。

本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。

〔賛成者挙手〕
委員長
魚住
裕一郎
多数と認めます。よって、千葉君提出の附帯決議案は多数をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。

ただいまの決議に対し、森山法務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。森山法務大臣。

国務大臣
森山眞弓
ただいま可決されました附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。

委員長
魚住
裕一郎
なお、両案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
「異議なし」と呼ぶ者あり
委員長
魚住
裕一郎
御異議ないと認め、さよう決定いたします。
─────────────
委員長
魚住
裕一郎
会社更生法案及び会社更生法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案を一括して議題といたします。

両案について、政府から趣旨説明を聴取いたします。森山法務大臣。

国務大臣
森山眞弓
最初に、会社更生法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

現行の会社更生法は、昭和二十七年に制定されたものであり、昭和四十二年に手続の濫用防止等の観点から一部改正がされましたが、その後は、特段の見直しがされることなく現在に至っております。しかし、この間の社会経済情勢の変化は著しく、とりわけ近年は、会社更生法がその利用対象として想定する大規模な株式会社の倒産事件が激増している状況にあります。このような状況の下で、現行法の規律する更生手続に対しては、手続開始の申立てから手続終結に至る各段階の手続が厳格に過ぎ、更生計画の成立に時間が掛かり過ぎるとの批判や、企業再建のための手法をより一層整備すべきであるとの指摘等がされております。

そこで、この法律案は、現行法の全部を改正して、経済的に窮境にある株式会社について、その事業の維持更生をより一層合理的かつ機能的に図ろうとするものであります。

この法律案の要点を申し上げますと、第一は、更生事件の土地管轄規定を緩和したことであります。現行法では、更生事件の申立ては、更生会社の本店所在地にある地方裁判所にしか許されておりませんが、改正法では、処理体制の整った東京地方裁判所又は大阪地方裁判所への申立てを一般的に認め、管轄裁判所の範囲を拡大しております。

第二は、更生手続開始前における更生会社の財産保全の措置を充実させたことであります。更生事件の申立てがされますと、債権者の強制執行等により、手続開始前に更生会社の財産が散逸するおそれがありますが、改正法では、債権者の強制執行等を全面的に禁止する包括的禁止命令の制度を創設するなどして財産保全の措置を充実しております。

第三は、更生手続の開始要件を緩和したことであります。現行法では、裁判所が更生手続開始の決定をするには、更生の見込みがあるか否かを判断しなければなりませんが、改正法では、手続開始の遅延を防ぐため、裁判所によるこのような経営的予測判断は不要としております。

第四は、更生手続開始後の手続を簡素かつ合理的なものに改めたことであります。更生手続が開始されますと、更生会社の債務の総額を確定し、その財産状況を調査した上、更生計画を立案し、債権者の多数の同意を得て、その成立を図るという一連の手続が必要となりますが、改正法では、これらの手続をできる限り簡素かつ合理的なものに改めて、その迅速化を図っております。

第五は、更生計画案の早期の提出を義務付けたことであります。現行法では、管財人等が更生計画案を裁判所に提出する期限について特段の規律はございませんが、改正法では、更生計画案の提出期限を更生手続の開始から原則として一年以内と限定することとしております。

第六は、更生計画案の可決要件を緩和したことであります。現行法における更生計画案の可決要件は厳格に過ぎるとの批判があることから、改正法では、更生計画の早期成立を図るために、更生計画案の可決要件を緩和しております。

第七は、更生会社の再建のための手法を整備したことであります。改正法では、担保権の設定された物件の早期売却等を容易にする担保権消滅制度や手続の早期段階における営業譲渡を裁判所の許可により認める制度等を設けて、企業再建のための手法をより強化しております。

なお、この法律の制定に伴い、最高裁判所規則の制定等所要の手続が必要となりますので、その期間を考慮いたしまして、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。

続いて、会社更生法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。

この法律案は、会社更生法の施行に伴い、証券取引法ほか二十六の関係法律について規定の整備を行うものであります。

以上がこれら法律案の趣旨であります。

何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに可決くださいますようお願いいたします。

委員長
魚住
裕一郎
以上で両案の趣旨説明の聴取は終わりました。

両案に対する質疑は後日に譲ることとし、本日はこれにて散会いたします。

午後三時十一分散会


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