| 発言者 |
瀋陽総領事館事件についての質疑
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千葉景子 君 |
民主党・新緑風会の千葉景子でございます。
今、質疑を私も聞かせていただいて、何か本当にちょっともう情けない思いが今しているところです。もう先ほどから、人道上、人道上、反省、反省というその言葉がもうずっと続くんですけれども、本当に人道上という言葉が使われるのであるとすれば、本当に日本の国というのはこれまでそんなことをやってきたんだろうか。しかも、言葉は簡単ですけれども、やっぱり本当にそれを実効あらしめるのであるとすれば、それを制度的に、あるいはシステムの上で、あるいは具体的な行動の上でやっぱり担保をきちっとしていかない限り、言葉で人道上と言っても、あるいは反省してこれからと言っても、結局は空念仏、あるいは本当に言葉、口先だけのことになってしまう。これまでのやっぱりもう経過がそれを表しているんではないかと、こんな私は率直に感想を持ちます。
そんなことをつべこべ言っていても始まりませんので、今日は高検の問題、そして瀋陽の問題について、限られた時間ではございますけれども、何点か質問をさせていただく次第でございます。
まず、大阪の高検元検事の問題でございますけれども、これは先ほど御質問がありまして、今の状況などは森山法務大臣から御報告をいただきました。もう繰り返しません。
しかしながら、決してそれで納得されているわけではない。偶然であるのかもしれませんけれども、例えば逮捕時期がやはり法務省の調査活動費についての何らかの世間への公表時期、公表されるのではないかと言われたときに合わせるような結果、結果的にですけれども、逮捕をされたというようなこともあり、それを契機として、調査活動費の在り方あるいは運用実態などについて様々な疑義が呈せられると、こういう状況はいまだに続いているわけでもございまして、決してそれが納得され、あるいははっきりと分かったというわけにはいかないというふうに思います。
そこで、処分であるとか、あるいは捜査を厳密にするということは当然のことながら、やはりもう一方で、疑問になりました調査活動費の在り方などについても、具体的にこれからどうしていくのかということを是非検討いただかなければいけないだろうというふうに思います。
外務省の機密費の問題などでも同じようなことが取り上げられましたけれども、きちっとしていくというだけでは分からないわけでして、例えばこの透明化を図るために制度的にどういうシステムを作っていくのかとか、あるいは一定の期間経過をいたしましたら、すぐには公表できないのは私も承知をいたしておりますけれども、しばらく一定の期間後、何らかの形でその使い方が公表されるとか、やっぱり具体的なシステムあるいは制度などを作ることによって、この問題の疑念とか、あるいは適切な運用などを図っていく必要があろうかというふうに思います。
今日お答えが出るかどうかは分かりませんけれども、是非そういうことも含めて、今日のお答えだけではやっぱり納得をするというところまでには至りません。今後、更にこの解明やあるいは疑念の払拭に向けてどう取り組んでいかれるか、法務大臣のお考え方をお聞かせをまずいただきたいと思います。
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国務大臣 森山眞弓 君 |
検察庁の調査活動費につきましては、事件の内偵とか情報の収集等に要する経費でございますので、極秘裏かつ機動的に支出することが認められておりまして、またその具体的な使途を明らかにすることは困難であるということを御理解いただきたいと思います。
他方、これまで調査活動費につきましては、各検察庁におきまして、それぞれ責任者である検事正等が管理するようにするなど、適切な執行を確保するための方策が取られてきたところではございますが、現在はそのような適正確保の方策といたしまして、第一に、個々の支払において、検察庁の長である検事正等のほかに必ず次席検事を実質的に関与させ、検事正等と次席検事による相互チェックが図られるようにしておりまして、第二に、個々の支払について、調査活動の具体的な内容及びその決裁過程を記録した文書の作成、保存を徹底いたしまして、事後的にも一層適切にチェックできるようになっております。
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千葉景子 君 |
この問題については、今そういうシステムで行われていると。これで十分かどうかというのは私もちょっとまだ疑問に感ずるところもございますので、また引き続いて、どういう形で透明化を図っていくか、信頼を回復していくかということなどについては今後もまた継続的に意見も申し上げてまいりたいというふうに思っております。
それでは、瀋陽にかかわる問題についてお尋ねをしておきたいというふうに思いますが、今朝、私も報道等で、瀋陽の総領事館に庇護を求めてきた五名がマニラを経由いたしまして韓国に到着をしたという報道を私も拝見をいたしました。
これは、この事実、外務省等はどういう形で確認をしているのでしょうか。事前に、こういうマニラ経由で韓国に行くということを、どこから、いつ、どういう形で報告をされているのか。あるいは、今日到着をしたということになりますと、その結果についても、どこからどういう形できちっと報告がされているのか。まず、その事実関係を知らせていただきたいと思います。
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政府参考人 田中均 君 |
事実関係について御報告を申し上げます。
日本と中国との間では、不可侵権が侵されたことによって正にこの五名の人たちの人道が非常に心配する状況になっているということもございまして、これは累次、政府の方針として述べてまいりましたけれども、人道を最優先にしてこの問題の処理に当たるということで、中国との間ではかなり長期間にわたって話をしてまいりました。
それが、二十一日の深夜に至って、外交ルートで、中国としてはこの五名について次の日じゅうに第三国に出国をさせるという趣旨の通報がございました。これにも、ただ、非常に本人の人道上の問題、安全等にかかわりますことでございましたので、その間、非常に保秘といいますか、情報の管理をしてまいりました。同時に、具体的な手配というのは韓国がするということでございまして、その後、韓国との間で緊密な協議を行ってまいりました。
具体的な手配として、瀋陽から北京、北京からアモイ経由でフィリピン、フィリピンからソウルということで、その都度、館員がその状況を把握するために現場にいたということでございますし、今回につきまして、ソウルに到着しましたときも館員がその到着した状況というのを把握いたしております。
以上でございます。
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千葉景子 君 |
二十一日の深夜にそういう報告といいましょうか、があったということですけれども、このような中国からマニラを経由をして韓国に送る、こういう考え方といいましょうか、こうしてほしい、あるいはこういう形で身柄を保護しようということは、日本政府としては提起をしてきたことですか。それとも、全くこういう具体的なことは日本政府側として何か提起をしてきたというようなことはなかったんでしょうか。中国が一方的にこういうふうにしたいと、こうしますと報告をしてきたということですか。
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政府参考人 田中均 君 |
脱北者の人道を保護する、すなわち行きたい国も含めてどういうふうにするかということにおきまして、通常、第三国に出国をさせると、第三国を経由して韓国、ほとんどの場合は韓国でございますが、韓国というのが従来のケースでございます。日本側は第三国への出国を求めていたということは事実でございます。
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千葉景子 君 |
外交の交渉の中でということになるので、なかなか分かりにくいところはあるんですけれども、ただ、やはり今回の一連の経緯を見ても、先ほども指摘がありましたように、結果的には日本の政府はどうも蚊帳の外にいたという受け止め方がされてもやむを得ない。結局、中国側に基本的なイニシアチブは取られていたのではないかと、こう受け止められてもやむないような状況ではなかったかというふうに思います。
ただ、いずれにしても、五人の結果的には身が保護されたということは私も良かったなと安堵をするところですけれども、改めて日本の外交の在り方というのを考えていく必要があるというふうに思っています。
そこで、今日はその基本にもなる、先ほども多少触れていただいておりますけれども、いわゆる難民といいますか、亡命というふうなことに対する日本の考え方、ここに大きな問題があるのではないかというふうに思いますので、質問させていただきたいというふうに思っています。
さっきも法務大臣もおっしゃられましたけれども、一般的に難民の問題、難民認定、それからいわゆる政治亡命、亡命と言われる問題というのは、必ずしもいつもどうもはっきりした概念で語られていないような気がするんですね。
難民の、難民という形で議論をされますと、これは難民認定法などにかかわるということで法務省の管轄ということになります。ところが、その難民というのは、認定するに当たって我が本邦に滞在をする者について適用するという考え方に立っておりますので、例えば今回のように在外公館に庇護を求めるというようなケース、こうなりますと、これは結局その法務省がきちっとそれに対して何らかの認定権やあるいはきちっとした方針というものを持っておるのか、それとも、いやいやこれは本邦に入っての難民申請ではないから在外公館の方で基本的な姿勢を決めているのか、その辺もう一つはっきりしないんです。
どうでしょう、森山法務大臣。まず、亡命という問題については、基本的にはどういうものだというふうに考えておられ、そしてそれに対しては日本政府としてどういう姿勢を持っているのか。
今言ったように、難民というのは本邦に滞在をしてそして難民申請がされるということを、厳密に難民認定上からいえばそうなるんでしょう。例えば、在外公館で我が国に政治亡命を求めてくるような場合、あるいは在外公館に我が国以外への亡命を求めてくるような場合と、こういうことが、いろいろケースが考えられます。これは、法務省としてそれぞれにきちっとした対処方針などを持っておられるんでしょうか。
その辺、法務省サイドとしてはいかがですか
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国務大臣 森山眞弓 君 |
先生も十分御承知のことだと思いますけれども、難民といいますのは、難民の地位に関する条約の第一条の規定又は難民の地位に関する議定書第一条の規定によりまして、難民条約の適用を受ける難民をいうということになっておりまして、この条約等におきましては、「人種、宗教、国籍若しくは特定の社会的集団の構成員であること又は政治的意見を理由に迫害を受けるおそれがあるという十分に理由のある恐怖を有するために、国籍国の外にいる者であつて、その国籍国の保護を受けることができないもの又は」「その国籍国の保護を受けることを望まないもの」と定義されております。
一方、亡命という言葉でございますが、亡命についてはこのような確立された定義がございませんで、一般に政治的理由で他国に庇護を求めるという意味で使用されることが多いと思われますが、政治的理由で他国に庇護を求める者の中には条約難民に該当する場合もあると考えられます。
日本の場合は、よその外国において日本に亡命したいと言うか、あるいは難民になりたいという気持ちを表明した人の場合には、その者が日本に入れるように渡航証明なりあるいはビザなりをその在外公館で出していただいて、そして入ってもらった上で難民申請をしてもらって手続が始まるという仕組みになっておりまして、外国にあります日本の公館において直接これを調べるというような前提にはなっておりませんので、これはそういう理屈ばかりではなくて、現在のところ、そういう体制ができておりませんので、今申し上げたような仕組みで措置しているところでございます。
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千葉景子 君 |
もう一つ、在外公館などに我が国以外へ亡命をしたいというような形で庇護を求めてきたというような場合については、何らか基本的な考え方はお持ちでいらっしゃいますか。
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国務大臣 森山眞弓 君 |
手続的には今先ほど申し上げたようなやり方でございますが、そのような今おっしゃられましたようなケースの場合は、法務省のマターというよりは外交問題、外交的な問題になるのではなかろうかというふうに思います。
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千葉景子 君 |
そうなりますと、そういう在外公館などに庇護を求めてきたと、他の国へ亡命を求めるようなケースは、直接は法務省はタッチしないといいましょうか、あくまでもそれは在外公館あるいは外務省にかかわる問題だということに意味する御発言だったと、御答弁だったというふうに思います。
そうなりますと、外務省、この在外公館などに庇護を求めてきた、これには今言ったように他国へ亡命を求めるケースあるいは日本へ亡命なりあるいは難民として入国を求めるケースなどがあろうかというふうに思いますけれども、じゃ外務省としてはこういう問題についてはどんな基本的な方針あるいは対処方をされているんでしょうか。
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政府参考人 北島信一 君 |
お答え申し上げます。
外国人が我が国の在外公館に庇護を求めてくる場合、具体的な対応ぶりにつきましては個々の事案ごとに異なることは言うまでもなく、個別の事例に応じて対処するという考え方でございます。
その上であえて一般論を申し上げれば、我が国としては申請者の人定事項等の事実関係をまず確認しまして、同人の希望等を聴取した上で、同人の生命又は身体の安全が適切に確保されるかといった人道的観点、さらには関係国との関係を総合的に考慮しまして、具体的な対応につき検討するということでございます。
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千葉景子 君 |
最終的に事例の判断について個別の事例ごとに判断することは当たり前のことでございます。ただ、基本的に日本の姿勢、あるいは在外公館としてそういうものがあるときにどう基本的な考え方に立ってその個別判断をするのか、こういうことが本当に徹底されているのかどうか。今、そういう方針を持っていると言われました。それはどういう形で省内あるいは各在外公館等に徹底をされているんですか。
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政府参考人 北島信一 君 |
外国人が我が国の在外公館に対して庇護を求めてくる場合の対応の在り方につきましては、在外職員、在外公館に対して本省から公電という形で周知徹底しております。
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千葉景子 君 |
いつ、それは行われましたか。仮に、直近であるとすれば。
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政府参考人 北島信一 君 |
従来、考え方を在外公館に徹底しておりますが、さらに、今年になりまして脱北者の問題等いろいろな状況が出てきていますので、それを踏まえて、数回にわたりまして考え方を伝えております。
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千葉景子 君 |
もし、そういうことがこれまでも従来から、それから今年に入りまして行われているとすれば、必ずそれについての何らか具体的な裏付けの資料とか、あるいはこうやったという報告の何らか証拠になるようなものがあるはずだというふうに思いますが、それ、もし必要と考えたら出していただけますか。
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政府参考人 北島信一 君 |
対処ぶりの具体的内容につきましては、在外公館の警備等にも関する事項であり、説明を差し控えたいと思っております。
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千葉景子 君 |
警備と何ら関係するような問題ではないですよ。亡命等に対してどういう基本的な姿勢で、考え方に立って日本の在外公館は対応するのかと、それをきちっと通達しているというわけでしょう。それは、いつ、どういう形でといったら、去年も今年もやっておるというから、それ、やってきたということ自体についての裏付けがあるでしょうと。そういうことです。
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政府参考人 北島信一 君 |
承りました。
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千葉景子 君 |
承りましたじゃないんです。それをきちっと分かる形で、資料のような形でこの委員会などにも報告をいただきたいというふうに思いますけれども、お約束いただけますか。
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政府参考人 北島信一 君 |
分かりました。
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千葉景子 君 |
それじゃ、是非それを出していただきまして、本当に在外公館がきちっと、亡命問題などにどういう姿勢をもって、そしてそれを省内に通達をしてきたのかということを、改めてその時点でまた拝見をさせていただき、こちらの考え方もまた議論させていただきたいものだというふうに思っています。
ところで、今回、瀋陽というところは、もう御承知のとおり、最近になりまして大変北朝鮮からの難民といいましょうか、そういう人たちが大変増えている、そして周辺の在外公館などにも駆け込んでくるケースが多々見受けられる、こういう事態でございます。だとすれば、外務省としてもそういう事態に改めて備えるための様々な指示などを当然されているものだと、されてきたものだというふうに思います。その点はいかがですか。
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政府参考人 田中均 君 |
確かに、委員が御指摘のように、特に中国、特に北朝鮮の近隣諸国においては、このような脱北者、非常に多くの数の脱北者がいるということでございますし、なおかつあの辺りでは北朝鮮と中国の中で自由に往来をしているような人々もいる、中国の中ではそれが不法滞在者ということになっていると、こういう実態でございまして、私どもが特に三月以降注視してまいりましたのは、従来の形ではなくて、そういう脱北者の人々が、例えば壁を乗り越えたり、例えば正門のところからスペインのケースのように二十五人の人がだっと入るというような状況があったということでございまして、こういうことを踏まえた考え方の整理はしてまいりましたけれども、一つは、警備との両立性というのは非常に難しい問題。館内に入れば館内で庇護をし、先ほどから御答弁をされていますように、人道上の要請、総合的な見地から処理をしていくということでございますが、館の外というのは基本的に警備の世界が当てはまる世界でございまして、これまでもテロに対する備えとかペルーの事件の教訓とか、そういうこともございまして、警備というのは一種、二律背反的な概念ではありますけれども、やっていたという状況もありますので、その点についても具体的な形で考え方を整理してきたということでございます。
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千葉景子 君 |
そういうことを聞いているのではございませんで、今の瀋陽の地域の実情を踏まえて、例えば日本の総領事館にも庇護を求めて駆け込んでくるような、そういう人がいるかもしれない、そういう事態なども想定をするぐらいのきちっとした認識があったのか。そして、そういう場合にどう総領事館として受け止め、あるいはきちっとした、毅然とした対処をするか。毅然としたというのは、中国側に何だか全部お願いしますという意味ではなくて、きちっと受け止めて、それに対してどう個別な判断をするかと。こういう対応の仕方のようなことについては何か指示をするとか、あるいはきちっとした対応策を取っておくとかはしておらなかったんですか。
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政府参考人 田中均 君 |
二回しておりますが、一回はスペインの大使館への脱北者が庇護を求めたという事件の後、それから今回の瀋陽の事件を踏まえまして、瀋陽であった具体的なケースを念頭にして、それについての考え方、対処ぶりについて指示をいたしております。
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千葉景子 君 |
具体的にどういう内容で指示をしておられたんですか。
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政府参考人 田中均 君 |
それは、基本的な考え方として、館内に立ち入った人についての具体的な対処ぶりと、それから外、警備との関係での兼ね合いということでございます。
ただ、これにつきましては、正に関係者の安全、これを全部さらしていくわけにはいかないわけでございますので、こういうことについての具体的な内容の公表は差し控えさせていただきたいというふうに考えます。
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千葉景子 君 |
先ほどこれもございましたけれども、そういう指示をされていたと。それと、言われている、阿南大使が御発言をされたと言われていることとは矛盾はないのですか、一致しているんですか。その点は、その外務省としての方針を阿南大使は、逆に言えば具体的に更に伝えたというような御認識に立たれておりますか。
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政府参考人 田中均 君 |
本省の方針と矛盾があったとは全く考えておりません。すなわち、一、館内に入った脱北者について慎重な配慮をし、人道上の考慮、関係国との関係、その他を含めて慎重に対処をするということと、それから不審者に対してその立入りを阻止するべきであると、こういう基本的な二つの方針というのが本省の方針と矛盾をしているわけではないというふうに考えています。
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千葉景子 君 |
そうしますと、報道等での、先ほどもありましたけれども、阿南大使が発言された、追い出せというような発言は、あれはあくまでも事実ではないという御認識ですね。
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政府参考人 田中均 君 |
おっしゃるとおりでございます。
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千葉景子 君 |
ただ、これもどちらが本当に正しいのやら、あるいはどういう発言だったのかということがよく分かりません。外に出てきたのは報道による阿南大使の言葉、それは報道どおりだとすれば、外務省がおっしゃっていることが、本当にそういう指示をされていたのかどうか大変疑問にもなってくるわけですよね。何かやぶの中というそういう感じでございまして、やっぱりこれも改めて、具体的にどういう指示をしてきたのか、そしてそれに沿った形で本当に大使が具体的な指示をされたのかということを何らかの形で、やっぱり御本人からお話を聞くなどのことも含めて、明らかにしていかなければいけないのではないかなというふうにも考えたりいたします。
例えば、じゃ具体的に聞かせていただきますけれども、警備の問題と、それから入ってきた人に対する対処の仕方というんですけれども、非常に入口のところというか、出入りの際というのは微妙ですよね、そこが。具体的に、中国側が外側を警備をしている武装警察官、その武装警察官との関係というのはどういうふうにやられていたのでしょうか。
今回も、例えば、よく査証にかかわるトラブルなどがあると。外務省の調査報告によりますと、今回のケースもそういうトラブルなのではないかと思ったと、副領事は、そういう調査報告もある。例えば、そういう査証にかかわるトラブル、トラブルというのがよく分からないんですけれども、そういうことで門のところへ来た、入る入らないと例えばいうようなときに、これまでどういう対処の仕方をしてきたんですか、今回のケースではなくて。
普通に査証を求めにきたと、どうもちょっと怪しいなとか、あるいは外側の中国側の武装警察官が何かむしろ押しとどめるようなことがある、こんなケースのときに一体、領事館としてはどういう対処の仕方をしてきたのか。中国側の武装警察官とか、そういうときにどういう形で協力をしたのか。あるいは、そうではなくて、それはこちらの責任なんだから総領事館の方できちっと対処するといって毅然とした態度を取ってきたのか。従来はどういう形でそういうトラブル等などに対処をしてきたんでしょうか。
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政府参考人 田中均 君 |
これも、先ほども御説明申し上げましたけれども、少なくとも接受国が公館の安全を守るというのはジュネーブ条約上の義務でもあります。したがって、大使館、総領事館の外というのは、警備の世界として相手国の官憲が警備に一義的な責任を持っているという世界であります。したがって、査証の申請その他におきましても、構内に入る人たちが果たしてきちんと身元が確認できるかどうかのチェックをする責任というのは接受国が持っているわけでございます。したがって、これは日本のケースに限らず、ほかの国もすべてそういうことでございます。
それで、具体的にトラブルということでございますが、トラブルとしてこれまで指摘されてきたのは、例えば申請書類、中国の留学生の方とか、そういう身元は非常にはっきりしているんですけれども、中で申請書類が不備であると、また出直してくるのかというようなことでトラブルになった例だとか、時間がないといって泣き叫んでいた例とか、そういう例。それから、総領事館の館内に強引に入ろうとして、これは中国人の申請者の例として泣き叫んだケース、騒ぎを起こしたケース、こういうケースがあったということでございます。
それから、武警との間でどういう関係にあったのかという御質問もございましたけれども、これは当然のことながら、例えばいろんな大きな機会、サミットの機会であるとかオリンピックの機会であるとか、今度のワールドカップもそうだと思いますけれども、警備、在外の公館、瀋陽の総領事館もそうですけれども、こういうことについて警備の強化をお願いをするといったようなことは具体的に依頼をしていたのは当然でございますけれども、定期的に何かをやっていたということではないというふうに承知をしています。
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千葉景子 君 |
今の御説明で、本当に確かに在外公館をその国がきちっと警備をするということを別に私も否定するものではありません。ただ、今、これまでのトラブルというのは、むしろ何か武器を持ってきたから危ないとか、そういうことではなくて、査証事務にかかわることで泣き叫んだとか、正に日本側の判断との関係でのトラブルということですよね。
そうすると、今回のような入った入らないとか、入った者をまた武装警察官が引き出してしまうと、こういうトラブルというのは今回が初めてのケースですか。門のところで出たり入ったりというようなケースなどはこれまで体験もしてなかった、実際にそういうケースは全然なかったということになりますか。
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政府参考人 田中均 君 |
今回のような事態というのは最初のケースであろうというふうに思います。
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千葉景子 君 |
何かそこが、私は推測で物を言うつもりはありませんけれども、やっぱりどうも出入りについては中国の武装警察官に相当程度何かゆだねていたといいましょうか、そういうところがあったのではないかと。入ってきてからの査証の是非などについては当然、領事館が行っていたということは当然ですけれども、その出入りとか入口でのトラブルなどについてはむしろ中国側がさばいていたというようなことがこれまであったのではないか。どうもそういうことが、今回も、ああ、またそういうことかなと思わせるようなことにつながっていたのではないかと若干考えないところもないんですけれども。
今回の、査証トラブルとは違う、新しいこれまでになかったような事例だったということでございますけれども、先ほどから話をしているように、基本的な対応の仕方、そういうものが、先ほど指示はしているというんですけれども、やっぱりきちっと浸透していない、あるいはそこがあいまいになっているということが根底にあるのではないかというふうに思います。
世界からも、そういう意味では、これ、決してそうじゃないと必ずお答えでは出てきますけれども、日本は亡命などは認めない国なんだ、あるいは難民についても非常に門戸が狭い国だと。この間も質疑で出ておりましたけれども、調べるというお話でしたけれども、チェコでも、日本は、大使館員が日本は亡命も難民も一切認めない国なんだという発言をしたとの報道などがされる。やっぱり、あちらこちらでこういうことが、仮にこれが事実かどうか別としましても、報道されたりするということは、日本の基本的な姿勢というものがやっぱり世界に分からない、それからこういうケースでもやっぱりあいまいな形で毅然とした態度が取れないと、こういうことにつながっているのではないかというふうに思っています。
なかなか時間がございませんので、この程度にして、次に引き継がせていただきたいというふうに思いますけれども、改めまして、難民の問題等も先ほど大臣から多少前向きなお答えがありました。私は、入管何とか懇談会、そこで議論していただくこともいいんですけれども、やっぱり法務省としてもこういう事態も踏まえて積極的な考え方を持っていただきたいというふうに思うんです。
今日は二点だけ私は提起をしたいというふうに思います。
一つは、今回のケースとはちょっと違いますけれども、一般的に、迫害を逃れたりあるいはもう本当に命からがら庇護を求めてくる、こういう場合の拘禁というものをできるだけやっぱり避けていくべきではないかと、こういうふうに思います。このところ、アフガンから来て難民申請をしている人々がたくさんございました。この皆さんについても、難民申請がなされてその認定審査がなされる期間等、相当長期間の拘禁がされています。
私は、難民認定に関しても、収容ということが絶対あってはならないというふうには申しません。しかし、日本の手続の場合には、迫害を逃れてそして庇護を求める人も一般の入管手続の中で拘禁などが継続をされるということになってしまいます。やっぱりこれは全く違う意味合いを持っているわけでございまして、仮に一定の収容等が必要であるとしても、やっぱり難民として、あるいは庇護を求める人間としての別な形での収容の在り方というものを考えるべきではないかというふうに思うことが一点です。
それからもう一つは、もうこれは基本的なことですけれども、やっぱり出入国管理、それから、今、外務省からもいろいろお話しいただきましたけれども、在外公館というようなところも、ある意味では日本の、一方では国益とか日本の国の安定、安全などを第一義に考える、そういう行政でもございます。しかし一方で、難民とか、迫害を逃れ、あるいは庇護を求める人というのは、国益とかとは別に、やっぱり国際的な人道あるいは本当に国際的な人権という観点での側面が第一義的ということになろうかというふうに思うんです。
日本の難民制度あるいは政治亡命等についても、基本的には法務省というお役所が、しかも入管行政と一体として行われている。やっぱりここを独立した何らか形で行うことというのが必要ではないかというふうに、そこにやっぱり緊張関係というものがなければ、結局は、人道と言葉では言いながらも、やっぱり国益優先というような形になってしまうのではないかというふうに思います。
そういう意味で、先ほどから人道、人道という言葉、あるいは人権というのは、言うは易しいんですけれども、やっぱりそれをきちっと担保できる、裏付けできる制度とかシステム、こういうものがなければ、結局はこれからも繰り返しいろんなこういう人道上に反するような問題が起こり、日本は人道に非常に冷たい、あるいは庇護を求める者に対して非常に門戸が狭いというようなことにもなっていこうかというふうに思います。
今日はちょっとその二点だけ一応提起をさせていただいておきますので、是非、長い議論を待たずしてもできるいろいろな制度の改革や、あるいはこういう問題提起に積極的にこたえていただきたいというふうに思いますので、大臣のちょっとお考え方を聞かせていただき、次の小川議員の方に質問をタッチさせていただきたいと思います。
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国務大臣 森山眞弓 君 |
先生の御指摘は、私もこの法務省の仕事を一年近くやりまして、入管にも大変かかわってまいりまして、いろんなケースがあるということを具体的に知りました上で、最近、基本的に先生がおっしゃったような問題意識を同様に感じております。
人道とか人権と国益が対立するものではなくて、日本が人道を十分留意して人権を尊重する国であるということを示すということは、日本の国全体としてその評価を高めるということでもありましょうから、決して矛盾はしないと思うのでございますが、難民認定手続と退去強制手続というのがございまして、それぞれ別の目的なんでございますが、たまたま難民認定申請をしている者が不法入国であったり不法就労であったりというようなことがございまして退去強制手続も同時に行われるということがあるわけでございまして、そのような場合には非常に分かりにくく、ややこしくなるわけでございますが、しかしその庇護を求めている者の中に迫害を逃れてきた人もいるというわけでございますので、いろいろな配慮が必要であるということはよく承知しております。
このような観点から、難民認定申請をした者でありましても、そして、しかも退去強制事由に該当する者につきましては、原則として収容の上、今後とも仮放免を弾力的に運用するなどいたしまして柔軟に対応することを心掛けていきたいと思っておりますし、またなお、難民の認定の在り方については幅広い観点から政府全体として真剣に検討しなければいけないというふうに思っているところでございます。
そのような問題意識も最近特に強くしておりますものですから、先ほど申し上げた懇談会などを通して多くの方の御意見を承ろうかということが準備されつつあるということで御理解いただきたいと思います。
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