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共生社会に向けた税制及び社会保障制度についての質疑
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八田 ひろ子 君 |
日本共産党の八田ひろ子でございます。
先ほど林理事が話された中身が主な私どもの考え方なんですけれども、それにあわせまして、女性の経済的・社会的自立、男女共同参画の観点に立った社会保障制度の在り方を考える上でも、今出ております選択的夫婦別姓の実現というのは重要だと思います。きょうは与党の委員からも御指摘があって大変心強く思うんですが、私ども野党もこの国会に法案を提出しておりますので、ぜひ実現をしていただきたいというふうに思うんです。
そして、ドメスティック・バイオレンスの法律をつくるときにも大変問題になったんですが、女性が自立するのに大変困難ないろいろな制度が今の日本にある、これを何としても取り払うというんですか、例えば百三万円の壁の問題も、配偶者控除や配偶者特別控除、社会保障の扶養、被扶養者の問題、それから企業が支給する配偶者手当など、いろんなことが絡み合って賃金を抑えている働きをしておりますし、現在の非課税限度額を引き下げる方向が進められているんですが、一人の女性としての自立を考えますと、百三万円の収入から税を取るということは生計費非課税という原則にも反するもので、自立を阻害する方向だというふうに思いますし、離婚による年金などの女性の無権利状態というのも現実にあるわけで、こういったものもとりわけ高齢女性の中では深刻な問題になっています。
何よりも、男女の賃金格差の問題、低賃金の問題も非常に多くて、厚生労働省も、女性のライフスタイルの変化等に対応した年金の在り方に関する検討会というのを設置して本年度末までに意見の取りまとめを図ると言われておりますけれども、男女賃金格差是正の問題や、自立して老後暮らせる年金額の保障の問題をきちんと据えた検討がされるように私どものこの調査会でも提言をしていきたいと思いますし、男女共同参画基本法では、先ほどもありましたように、賃金格差是正の問題が落ちているんですね。だから、こういったことは非常に深刻だと思います。
今、二〇二五年にもまだ女性の就業状況がM字カーブを描くだろうと、こういう報告を政府はしているわけなんですけれども、女性の潜在的就業率、働きたい人というのは男性と同じ台形を描いているというのがこの調査会の参考人の話の中にもあったわけなんですけれども、政府の調査でも就業希望の無業の女性というのは八百万人になっておりますので、本来は早急にこういうM字型をなくすために雇用の場での差別を徹底的になくすことが必要だというふうに思いますし、抜け穴のある均等法を見直すことや労働時間の男女ともの短縮、百二十時間に残業は抑えるとか、保育、学童保育の充実、そういうことは支え手をふやして年金財政にもプラスになると私たちは考えておりますし、それこそが男女共同参画の精神だと思います。
また、日本の社会保険料というのは、欧米に比べますと企業の負担が非常に低いんですね。ですから、企業責任を能力に応じて果たさせるべきであって、中小零細企業には支援策を講じながら払える保障をきちんとしておくということと、高額所得者に対する保険料の頭打ち制度を見直すという、そういった応能負担という立場からの改革をしながら最低保障年金というのをしっかりと打ち立てる、これが自立して女性が暮らしていけるということでも今必要ではないかなと、こんなふうに思っております。
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千葉景子 君 |
最初の男女共同参画の観点に立った税制及び社会保障制度、私も基本的には女性と男性がそれぞれ人間らしい、そしてその人らしい生き方をするということを考えてみるときに、やっぱり性を超えて、制度やあるいは社会のシステムが性ということに中立的に働くような、そういう組み立てをしていくべきではないかというふうに思っています。
そういう意味では、御指摘があった年金やあるいは税という面でも、一人一人が働くこともし、そして納税者でもあり、そしてそれを基本にして社会の一員として生きていく、こういうことが必要ではないかなというふうに思うところです。こういう問題を考えるときには、やはりぜひ男性の皆さんも立場をちょっと変えてみて、その実情というのに思いをはせていただくといいのではないかなというふうに考えるところです。
先ほどから、それと関連をして、やっぱり性に中立的に働く社会のシステム、慣行ということで選択的夫婦別氏制度を含む民法の問題が出ておりました。
せっかくお祝いを申し上げようかと思ったところ、ちょっと鶴保さんが中座をなさったようでございまして、さてどういうふうになさるのかななどと大変変な関心を持たせていただいているところでございますけれども。
大分この議論も社会の中で、そしてまた国会の議論の中でも煮詰まってきつつあるように思います。与党の方でも、女性の皆さんを中心にぜひ男性の皆さんも積極的に加わって議論をしていただくとよろしいかと思いますけれども、選択的夫婦別姓についての議論が大変積極的に進められているというお話も伺いました。そして、野党の側、別にこれは与野党対立すべき問題ではございませんし、いい議論ができますようにと法案も提案をさせていただきました。
そういう意味では、今回女性の代表として森山法務大臣も誕生し、非常に議論が展開をしやすくなっているということもあろうかというふうに思います。女性が一人の人間として社会で生きていくという中で、性という問題は大変重要な問題であろうかというふうに思います。ぜひ、こんな議論も積極的にこれから進められていくということを心から期待したいというふうに思っています。
なお、税と社会保障の問題については今議論がいろんな角度から進められています。例えば年金などは、基本的に保険の制度でいくのか、あるいは税でいくのかということとも関連をする部分であろうというふうに思いますので、ぜひ多様な角度から早急なといいましょうか、積極的な議論が進められることを私も望みたいというふうに思っています。
とりあえず、ちょっと感じたところだけ発言をさせていただきました。
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小宮山 洋子 君 |
問題提起をしたからあれなんですけれども、これも、いらっしゃらなくなりましたが、先ほど鶴保議員が税制、社会保障について、税制などの援助というふうにおっしゃったように思うんですけれども、その補助をしたり援助をしたりするということではなくて、今の税制や社会保障の制度が、能力を発揮して精いっぱい働きたいと思っている女性の足を引っ張っている、マイナスになっているところを直して中立な制度にしようということですので、決してプラスをつけようということではないということは、ちょっと先ほどの御発言の中から違うと思いましたので、お伝えいただければというふうに思います。
それぞれが、一人一人が働いて税や保険料を納めることによって本人が自立して生きられるということに加えて、これからやはり少子高齢社会の中で社会保障の財源なども必要になってくるわけですから、それを広く薄く負担するという意味合いからしても、これはきちんと見直さなければいけないのではないかと思っています。
もう一点、選択的夫婦別姓などの民法改正が出てきて、御存じない方は税制、社会保障の話なのに何でと思われるかもしれませんが、今この男女共同参画の議論のベースになっている男女共同参画ビジョンを初め、一番最初に立てている項目が、性に中立でない社会制度の見直しということがまず男女がそれぞれ生き生きと生きるために必要だと挙げている。それの中に税制、社会保障と選択的夫婦別姓の導入などの民法改正ということを入れてありますので、今回この調査会では議論をしておりませんけれども、やはりそれぞれが自立して生きるためにこの選択的夫婦別姓などの民法改正も必要なことですので、ぜひおまとめいただくときにはそれも入れていただいて、多様なライフスタイルなどを含めた多様な選択を可能にするために性に中立な社会制度をつくっていこうと。
多様な選択肢があるのが二十一世紀の豊かな社会だと思いますので、ぜひ民法改正のことにつきましても性に中立な社会制度ということで加えていただければと、一言申し添えさせていただきます。
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沢たまき 君 |
公明党の沢でございます。きょうは、大森先生のかわりに初めて共生社会調査会に来させていただきました。
最初に、ドメスティック・バイオレンス、この調査会で超党派でやってくださったこと、もう本当にすばらしい調査会なんだなというふうに思って、きょうは初めて出席をさせていただきました。
今、性に中立なという小宮山先生のお話がございまして、本当にそのとおりだと思います。
と申しますのは、私の頭の中では、男女共同参画というのを何で改めて言うのかなと。四十五年ぐらい芸能というところに、特殊な世界に住んでおりまして、この世界は男だから女だからという賃金の差別も何もございません。その人の力量によって、そしてまたその人の芸によって賃金も決まり、収入も得るということでございますので、やはりそれが普遍的に一般社会にもなっていけばいいなというふうに思っております。
種として女性は劣るもの、種として男性の方がまさるものと、こういう潜在的な優劣の概念はもう最初からなくしていただいて、それから同じ人間としてスタートすれば改めて性にと言われることもなく、一番もっと言いたいのは、優劣をもしつけるのであるとすれば、出産、育児、中には産まないという選択をなさっていらっしゃる女性もいらっしゃいますけれども、種を保つ作業は、そして妊娠をして出産までというのは主に女性しかできない作業でございますので、そこの視点をもう細かに幾ら申し上げても足りないぐらいだろうと思います。
二十一世紀の男女共同参画というのはひとえに男性の皆さんに意識を変えていただくことがまずは先決だろうかなという思いがいたしましたので、関連しているかどうかわかりませんけれども、一言言わせていただきたいと思って手を挙げました。
どうもありがとうございました。
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会長 石井道子 君 |
自民党の男性はいかがでしょうか。税制の問題とか社会保障、年金制度とか、そういう点については何か。
鶴保議員のお留守にちょっとお話が出ましたので、もう一回。
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千葉景子 君 |
せっかくお祝いを申し上げようかと。それと、ちょうど選択的夫婦別姓の問題が出ておりましたので、ひょっとして何か御意見がおありかなとあらぬ余計な関心を寄せていただいたということでございます。
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小宮山 洋子 君 |
それと、もう一つ申し上げたいのは税制と社会保障のところで、先ほどおっしゃった中に、仕組みの問題として税制とか社会保障で援助をするとか補助をするみたいなお話をちょっとされたかと思ったものですから、そうではなくて、今の制度は力を生かしてちゃんと働こうとするとその足を引っ張る、マイナスになってしまっているのを中立にしましょうということなので、税制とかでプラスアルファをしましょうということではないのですという話をいたしました。
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鶴保庸介 君 |
先に小宮山委員にお答えをしたい。
足を引っ張るというふうな制度なんだろうかということについて、私もこれは個人として意見があります。
例えば、パートタイム労働というのは女性が多いわけですけれども、パートタイムの労働は完全に女性のためにある制度じゃないと思うんです、制度としてあるのは。これは男性であっても当然あるわけでありまして、だから、この制度があるから女性が差別されている、虐げられているというふうな制度なんだろうかということについてはちょっと私は個人的なまだ議論が、意見があります。そこで、またそれは私の発言の後、御意見をいただけたらというふうに思うんですけれども。
さきの質問で、選択的夫婦別姓についてですが、党の代表としてというよりも、これは個人的な意見をさせていただきたいと思いますけれども、私は制度としてはっきり賛成と申し上げております。選択的制度を設けることについては賛成であります。自立した個人がそういう制度を選ぶかどうかという部分については、自由に選択肢があっていいと、しかるべきであろうというふうに思います。
ただ、社会的にコンセンサスを得ているかどうか、その制度をつくることによって一般論として別姓制度が普遍化するかということについてはまだまだ実は懐疑的でありまして、その辺、議論の必要なところ、それを前提とした次の制度をつくろうということになると、まだまだ議論のあるところだろうというふうに思っております。
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清水澄子 君 |
今発言していらっしゃる中で、パート労働に女性が多いということが問題というんではなくて、日本の場合、パート労働というのは、私、これから特に高齢社会には定年後の方、男性だって短い時間働くという意味で、その人の家庭的な問題もあるでしょうし、肉体的な条件の人もあるでしょうし、だから短い労働時間を選ぶというのはその人の選択肢の一つになる労働条件であっていいと思うんですね。
しかし、そのことが日本では、パート労働即低賃金、即不安定、いつでも首を切っていいという、そういう労働条件として日本の中に固定化しているところに問題があるわけで、そして、その分野には女性が多く採用されていくというところで、女性のなかなか身分安定とか賃金が高くならないという問題がずっとそこに集約されているところが問題で、それで私が先ほど申し上げたのは、パートタイム労働とフルタイム労働は時間を選択しているだけが違いがあるわけですから、その後は差別があってはいけない。例えば雇用保険であれ社会保険にも入るという、そういう働いている人としての持っている権利というのはきちんと保障していく。やはり日本では私はそれを急ぐべきだと思うんです。
それをしないと、これから本当に高齢者の人たちが短い時間働くといっても途端にもう安くなってしまう。一時間幾らという単位であれば、その人が三時間しか一日働かないと言っても、それでいいわけです。自分で自分の人生の、または経済のプランを立てることができるんです。日本の場合はすごい安いです。フルタイムと同じような労働時間を働きながら、名称がパートタイムと言ったらもう物すごい安い賃金で働かせるという、非常に日本だけはこういう独特の仕組みになっている。ここをどう改革するか。その犠牲が主に女性に集中している。
それと、税制度が今度は絡んでいるということ。百三万円の壁とか、税制で百三十万円以上働くと夫の特別扶養控除がなくなるとか、そういう税制で保護しているわけですね、一つ。だけれども、それは女性が保護を受けているんじゃないんです。夫の賃金が減るかどうかということになるんですね。そういうもともとの税制度がおかしいと思うんです。女性は家庭で夫を助けるという発想でできたサラリーマンに向けての控除なんです、これは。
ですから、そういう税制の仕組みとパート労働というのと本当は性格が違うものがドッキングしている。日本の女性の経済的な自立というものを非常に阻害している大きな要因がそこにあると思いますので、そこはぜひ研究していただきたい。実態は、もう前からこれは女性たちが問題にしているところです。
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鶴保庸介 君 |
研究のテーマとしてちょっと教えていただきたいんですけれども、パートタイム労働の冒頭のくだりで、いろんなお話がありました、女性が多いと。そこの後、段々のお話の中で、こういうことの論理の中で女性の賃金がなかなか上がらないというふうに今発言をされたと思います。その辺もうちょっと詳しく教えていただけませんか。
つまり、私が申し上げたのは、制度としてのどの部分が差別的なのかというあたりはわからないですね。むしろ女性の社会進出を進めなければいけない。進んでくれば、基本的には中立的な制度であるべきであるし、そうなっているところもあるんではないかという面もあると思うんですけれども、ちょっとその辺教えていただけませんか。
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小宮山 洋子 君 |
おっしゃったように、パートは男性もいるのだから、このパートの賃金格差とか控除の問題とかが必ずしも女性の問題じゃないんじゃないかということを多分おっしゃりたかったんだと思うんです。それはそのとおりだと思うんです。
それについては、先ほど清水さんが言われたように、これは雇用の方の面に入ってしまうわけですけれども、どんな長さの働き方であっても一時間当たり同じ価値の労働なら同じ賃金にという、これは雇用の方の話がありますね。こちらの社会保障の面の方でいきますと、ただ、現実問題として、今パートで働いている人の八割が女性なわけですよ。
そうすると、女性の経済・社会的自立支援というと、女性が八割を占めているパートの働き方が、じゃきちんと自立した働き方になっているかというと、パートで働いている人の三分の一以上が、百三万円の壁あるいは社会保障の百三十万円の壁に突き当たるところで就業調整をしている。本当はそれ以上働けるのに働かないでいるということと、それから、それを超えたくないので、本当はもっと価値の高い仕事をしているのに、もっとお給料をもらっちゃうと超えちゃうからこれぐらいの賃金でいいですよといって働いてしまうので、これは安い労働力として便利に使われてしまう。それで、年末になって就業調整で休んだりすると、ああやっぱり責任感のない、こんな忙しいさなかに休んでということになってしまうので、これは働いている側も精いっぱい自分の能力が発揮できないし、社会的に見ても、長い目で広く見れば、本当はもっと働いてもらえるのに働いていないと。
しかもその人たちが、率はともかく、きちんと働きに対する税金や保険料を払うことによって、広く薄くと先ほど申し上げた税とか社会保障の負担もすることで、本当に必要な人への社会保障の財源になるということも考えられるわけですね。
そのあたりがいびつになっているので、これは働き方にとって中立にと言った方が、性にとってと言うよりもわかりやすいのかもしれませんけれども、このゆがんだあたりを直すことによって、結果として八割を占めている女性の経済的・社会的自立支援にもなるのではないかということだと思うんですが。
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鶴保庸介 君 |
全くおっしゃるとおり、私は同感なんですが、実態としての部分はよくわかるんです。それを是正しなければいけないということでその制度を変える、これはもう政治的決断だろうと思います。
もしそういう議論であるならば、私もその論に乗ってお話をしたいと思うんですけれども、今私が冒頭の意見の中で申し上げたのは、それ以前にもっとしなければいけないことがあるんじゃないかという気がしているんですね。それはさっきも言いましたとおり、ソフト的な雇用環境といった面で、やっぱり女性には特有の育児だとか、そういったものですね。ごめんなさい、女性だけの問題じゃないですよ、もちろん。ないんですけれども、現実には妊娠をされておなかが大きくなると働きになかなか出れないというような肉体的な部分がありますから、そういう面においてやっぱり雇用に一歩踏み出せない何かがあるんじゃないか、そこの部分でもう少し手だてを打つことの方が先なんじゃないかという気がいたしたものですから、冒頭ああいう意見を申し上げた次第です。
だから、制度として中立的な部分についてはまだ中立なんだと、これはへ理屈かもしれません。実態に即していないと、こういうふうに言われるとへ理屈かもしれませんが、そんな気が今はしておるというようなことです。
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大島慶久 君 |
今の小宮山委員の方から言われたことは、今の社会現象をよくとらえた発言だったと思うんですが、どうも女性が男性より見くびられているというのか、低く見られているということからこの調査会でもいろいろ議論があります。
私がよく知っている中小企業を経営している方たちも、むしろ、パートタイマーで来られる方は自分から希望して、本当なら正規社員にならないか、もっと働いて頑張ってくれませんかというのを、逆に今の百三万円の壁もあります、夫の収入と税制面で加算した場合は、それ以上働くと要するに余計な税金を払わなきゃいけない、それなら自分の好きなだけ働いて、あとは自分の時間にしておきたい、こういう要求を持っている方たちが非常に多いと私は思うんですよ。
ですから、全部これを一律に、それじゃいけないんだということを法律絡みでやってしまって本当にいいのかなと。やはりそういう分野というのは必要があって残っているんだから、そういう分野はそういう分野で残しておいてもいいのかなというところがよくわからないんです。私自身もわからない。
私も実際、あなただったら、それだけの技術だとか仕事ができるんだから正規で採用されたらいかがですかということを、何人か今まで相談を受けて説得したことがあります。でも、やはりはね返ってくることは、パートで少し自分の思う時間帯で働くならいいけれども、それ以上は嫌です、そういうことがあります。例えば医療関係の看護婦さんたちなんかも、非常にこれ過酷な仕事であることは確かですけれども、要するに正規の勤務であれば当直もしっかりやらなきゃいけない。そういうことになると、それが嫌だからパートタイマーで、昼間の勤務だけだったら働きたい、こういう方って結構いるんですよね。
だから、そこら辺のことをきちっとやらなきゃいけない。どうしたらいいのかということが私わからないからずっと皆さんの御意見をお聞きしているんですが、これからも議論はどんどんして、本当に日本の国のためになる、女性のためになることならどんどんやっていかれたらいいと思います。別に反対しているわけではございません。わからないから。
そして、先ほど沢委員から、芸能界のあり方ですね、男女差別がない。これ、だれが決めたわけでもないんですよね。男でも女でも、その方の芸がすぐれていればどれだけでもペイが取れる。だれかがそうしなきゃいけないよと言ったわけでもないのに、今の二十一世紀になってもこれは営々と続いている現象です。数的なことで、高収入の方がシェアがどれだけということはまた別問題であるかもしれませんが、だれがそういうことを決めたわけでもないけれども、そういう分野は分野でちゃんとある。
だから、すべてが一律に税制でも何でも取り決めていってしまっていいのかなという、こういう懸念があるものですから、これからもよく皆さん方の御意見を聞いて、そういったことの賛成、反対ということは自分の意思もしっかり決めていかなきゃいけないな、こういう気がいたしておりますので、ちょっと発言をさせていただきました。
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八田 ひろ子 君 |
今のお話は、二つ目の多様な働き方と雇用環境の整備や、その下の両立支援にもかかわっているのかなというふうに思いますので、パートのことでちょっと私も一言申し上げたいと思うのですけれども。
確かに、短時間だけ、収入が少なくても働きたいとおっしゃる方がいらっしゃることは事実だと思うんです。そういう方の雇用環境を守るということも無論まだ不十分だと思うんですけれども、実際に私ども聞いておりますのは、正規雇用で生計を担いたいんだけれども、担いたいというか実際担わなくちゃいけないんだけれども、正規雇用ができなくてパートしか応募ができないという方もあるんですよね。そういうときどうかというと、ダブルジョブとかトリプルジョブとか、二つ三つのパートを重ねて、仕事をかけ持ちしていらっしゃるというのも現実にあります。今の社会保障のところで言いますと、そういう方は実際には一日八時間以上働かれるんですけれども、社会保険には入れないわけなんです。
ですから、そういった意味でも、女性に多いパートというのは、これはつい最近の普通の新聞の特集でも、女性が正規雇用から一度離れるともうパートぐらいしか就職ができないということが大きな問題になっているんですけれども、この社会保障なんかで言えば、通算労働時間で加入できるとか、そういったことも私は必要ではないかというふうに思っています。
パートタイムの問題で申しますと、先ほどは短時間のお話があったんですけれども、一般の労働者と同じぐらい働いていらっしゃる方でもパートという呼称だけで賃金が低くなっている、差別をされているという疑似パートというのは現実にはまだたくさんありますし、今後もふえていくんではないかという心配があります。ですから、先ほど法とか税制でいろいろするのはどうかというお話もあったんですが、こういう問題ではやっぱり労働基準法にもきちんと明記すべきですし、これは、丸子警報器で裁判に訴えられて差別の不当性が明らかになったんですが、一々裁判で訴えて勝利しなければこれが認められないというのではなくて、やはり法制化できちんと保障すべきだと思います。
先ほどお話が出ました短時間パートだから低賃金だという問題も、やはり一般の労働者との賃金格差を今世界的な流れとしてなくしていこうというのがあるのですから、それはやはり賃金によって社会保障の例えば厚生年金とかなんかも後でかかわってくるものですから、そういった意味でも労働条件を平等待遇にするとか、そういうことは法制化が必要ではないかなと私は思っております。
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清水澄子 君 |
今ちょっとおっしゃっていた、パートの人が正規にならないかと言っても自分はパートでいいと、それはそれでいいと思います、自分が選ぶわけですから。しかし、その場合、その例がすべてではなくて、今も私たち女性が皆問題にしているのは、短時間の労働を自分は選ぶという選択をするのはいいんですけれども、日本の場合はパート即低賃金という、それから無権利という、社会保障の権利もない、それから時間単位じゃないですから、パートという名前だけで、フルタイムと同じ時間働きながらパートだから低賃金というのが圧倒的に多い。それと、女性の労働の現状は、正規社員だった人が非正規、派遣、契約、それも物すごく短期間の更新なんです。ですから、身分が不安定だけれども何も言えない、次も雇ってもらいたい、そういう中でずっと低賃金で続いている。
そういう意味では、日本の雇用の条件というのは、女性の働く条件というのは本当に物すごく悪い。国際的にもこういうところはない。ですから、パート均等待遇法というのはパートとフルタイムの均等な権利という、時間だけが短いんだから、その時間分だけはちゃんと正規の働く人と同じような権利、その時間の間は。ですから、パートの人だと産前産後の休暇もないとか、育児休業もないとか、そういう人が多いんです。
ましてや雇用保険がない。年金も、毎日六時間フルタイムで行きながら、パートという名前であるために国民年金に入っている、厚生年金に入れない。そして、健康保険も国民健康保険ですね。そうすると、本当なら事業主は働かせながら負担をしなきゃならない厚生年金でも、そういう財政を全然負担しないで済むんですね。働く女性の労働に対して非常に不利益な扱いをしている、これが一つの大きな原因。
それは、しかしパートで働く人が多いというのは、税制の面はちょっとひとつおいて、子供が生まれたとき、子供を育てなきゃいけないという負担がどうしても女性の方に来ました。それは女性の役割みたいにされてきましたから、女性は育児、家事をしっかりやって、余った時間を働くものだという今までの考え方があったと思うんです。
ですから、今それをそうじゃないと。子育てとかそれは社会政策として支援する、それから家庭の中でもお互いに分かち合う。そういうふうにして両方が働きながら経済的な面とか自分の能力を社会に生かすとか、そういうことを平等社会でやりましょうというのが今の課題であるわけです。女性がどうしてもパートを選ぶというのは、やっぱりまだまだ育児、介護の責任が女性の方に主として来る、それをどう社会でサポートしていくか。これが保育所とかそういう問題になると思うんです。それから、育児休業だってもうちょっととり方をいろいろできるようにするとか。
それから、私が冒頭に申し上げたように、もっと労働時間の短縮ということに視点を置くべきではないかというのは、これはオランダなんかそうでしょう。オランダの雇用状況のあり方、子育てと介護が両立できる労働条件、働き方というので、週三十五時間労働とか四十時間労働とか自由に選びなさい、そして自分でちゃんと申告して、子供が病気だから今月は私は短い時間を選びますと言って労働時間を選択できる。そうすると夫の方は、じゃ来月は私が短い労働時間を選びましょう、そういう形で両方が働きながら家族もちゃんと一緒に暮らしていける、そういうやっぱり働き方が変わっていっているというところですね。
日本の場合はずっとその辺がなかなか改善できないという、だから大事な基本部分がそのままになったままで、男女共同参画というのも本当を言ってなかなか実効性が上がらないんじゃないかというのが私たちの問題提起です。
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渡辺孝男 君 |
やはり男女の性別でいろいろ差別が起きてくるというのは非常に問題だと思うんです。我々も、性に中立な税制度等をきちんとすべきだという考え方は皆さんと大体ほぼ同じだと思うんです。
特殊な例から考えますと、今、医学的な意味では特殊な例を申し上げるんですけれども、性同一性障害みたいなものがあって、これは医学的にも倫理的にも本当にそれで悩んでいる人には性を別にするというようなことも現実としては起きてきている。あるいは、いろんな遺産とかが関係するのか、あるいは職業を継ぐために関係するのか、男女の産み分けというようなことも医学的には可能といいますか、そういうことでいろんな問題が起きてくる可能性もあるわけです。そういう意味で、これから多様なライフスタイルと言いますけれども、あるいは将来は自分で性を選ぶというようなこともなきにしもあらずだと。
本当にその人の人権を大事にし、その人のライフスタイルを大事にしということであれば、やっぱりいろんな制度がそういう性にかかわりなくなっていかなければならないという、そういう状況があるんじゃないかと。
特殊な例から言っておりますけれども、そういう意味で、もし性によっていろんな差別が、また税制等で問題があるのであれば、やはりこれは早急に解決しなければならない問題ではないかと思います。
男女の賃金の格差というのが、前にもちょっとお話ししましたけれども、年金にも影響したり、いろんな損害賠償なんかにも、男性である、女性であるということで、女性の賃金ということで総枠が決まり、男性の賃金ということで総枠が決まった場合、私は男性じゃない、女性じゃないといった場合に、じゃ、それが認められて賠償金が上がるのかという変な設問も立つわけでありまして、そういうものがないようなやっぱり税制等、年金制度等を組み立てなければいけない、そのように特殊な例から考えております。
それは、やっぱり人権を守るという意味で、その人がライフスタイルをどういうものを選ぶかというのが非常に大事な時代になってきているから、そういうことまでも考えながら性に中立な制度というものをつくっていかなきゃならないんじゃないかな、そのように思います。
特殊な例を申し上げました。
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千葉景子 君 |
ちょっと郡司委員から御指摘があった点で、一つは、今ここで議論されていることの基本的な中心は雇用労働といいましょうか、いわゆる賃金労働ですね。それを中心に多分議論が進められているというふうに思うんですが、ただ、やっぱり御指摘があった、例えば一つは多分ペイドワークに対してアンペイドワークをどう評価するかという問題があるだろうというふうに思います。
それからさらに、いわゆる自営とか、むしろ女性そのものも事業主というような立場にある場合に、そういう場合でもやっぱり女性であるがゆえになかなかそれが評価をされない。例えば、農家のような場合でも、ほとんど半々かそれ以上に働き、そして自営業者としての責任を果たしているにもかかわらず、ようやく解消されてきた年金等の問題には一定のあれが出てきましたけれども、例えば財産みたいなことになりますと必ず男性の名義であり、なかなか女性がそれを継承したり、あるいは共有をするというような形にはなりにくいという問題があろうかというふうに思います。
そういう意味では、一方ではやっぱり雇用される、雇用、被雇用といいますか、そういう主従でもないけれども、雇用されているという立場での問題と、それからそうではないけれども、事業主等であってもそこが評価されない問題と両面あるのではないかな。そういう意味で、大変重要な問題指摘なのではないかというふうに感じます。
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