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竹村泰子君
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おはようございます。民主党の竹村泰子でございます。
きょうは、答弁者側、つまり発議者側にずらっと女性が並んでくださいまして、こちらから拝見しておりますと何かいつもの委員会室とは大変違うような感じがいたしまして、夫婦別姓の審議に参議院でもようやく入れるようになったんだなという実感を味わっているところでございます。
そこで、短い時間でありますけれども、きょうはいろいろなことがこの中で審議されると思いますが、外国でもかつては日本と同じような制度が多かったと思いますけれども、六五年あたりからヨーロッパを中心にして夫婦別姓選択の自由を認める改正が進んできたというふうに思っております。我が国のように夫婦同姓を法律によって強制している国はインドとタイぐらいではないかなと。あとは、自由を認めている、あるいは夫は変わらなくて妻のみ選択を認める、あるいは全く別姓、別氏にするというふうなことです。
まだまだ日本の国の中にも世論調査などを拝見しておりますとさまざまな意見があることはよく承知をしておりますけれども、これは別に強制されるわけではありません、選択的夫婦別姓でございますので、そういう意味で、選択的夫婦別姓の導入をぜひするべきだという皆さん、発議者が信じてその運動を進めてこられた、その理由をまず端的にお伺いしようかと思います。
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| 千葉景子君 |
御質問をいただきましてありがとうございます。共感を持って御質問をいただいたものと受けとめさせていただきたいと思います。
今御指摘がございましたように、我が国の現行法上は夫婦同氏制を採用いたしております。ただ、この制度につきましては、現在、次のような問題点が指摘をされているところでございます。
一つには、現行制度は形式的には夫婦が対等な立場で氏を決定するということになっておりますけれども、実際上はほとんどの場合、九五%以上女性が婚姻によって改氏をしているというのが実情でございます。そういう意味では、夫婦の氏決定において実質的には男性、女性がまだまだ対等の立場に立ち得ない、こういう実情があるのではないかというふうに考えております。
また、婚姻によって氏を改めることによりまして、改めた者にとっては社会生活上の不利益あるいは不都合などをもたらすことが多々ございます。特に女性が改氏を多く強制させられているわけですけれども、社会進出あるいは仕事を持つという場が多くなるに従いまして、働く場において、あるいは社会活動の中で大変不便を感ずる、あるいは不利益を受けている、こういう事実が増加をしているということも指摘できようかと思います。
また、既に話にも出ておりますけれども、氏というものが個人のやはり個性、同一性、こういうものを象徴するものでもありまして、最高裁の判例でも人格権ということで一定の評価がなされているところでもございます。こういう人格権をやはりきちっと保護すべきではないかという御意見も出ているところでもございます。
また、現代社会における多様な価値観を尊重しようという意味でも、夫婦がそれぞれの氏を称するということを希望するならば、それを許容していくということも緩やかな社会の大きな基本ではないでしょうか。
そういう意味で、同氏を強制するという制度には大変無理が、そしてまた問題が生じてまいりました。そういう意味で私どもは、選択的な別氏制度を導入することを提案させていただいた次第でございます。
やはり現在、先ほど北岡議員からも御指摘がございました、確かに氏が家族の共通感、そういうものになっている部分も否定することはできないかと思います。そういう意味では、それぞれの選択を許容するという意味でこの改正案は選択的に夫婦別姓を採用することができる、とることができるということで提起をさせていただいている次第でございます。
そういう意味で、ぜひ御議論を進めていただきまして、だれもがそれぞれの個性を発揮できる社会をぜひこれを一つの糧として実現していくことができたらと念願をしているところでございます。
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竹村泰子君
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先ほど同僚議員の質問にお答えがあったように思いますけれども、さまざまなことが考えられ、私の知人でも、事実上結婚はしたのだけれども夫婦別姓の法制の制定を待って別姓でぜひ夫婦になりたいのでといって、籍はそのままにして事実婚の形で法案の審議を待っていてくださるカップルもいらっしゃるわけであります。決してその方たちが多数だとは言いませんけれども。
しかし、そういう例もあるということで、先ほどお答えいただいていたようですが、もう一度お聞きしようと思いますが、現在、夫婦別姓の選択肢がないことでどんな不都合があると具体的に思われますでしょうか。
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| 千葉景子君 |
先ほど既に一部指摘をさせていただいているところでございますが、現在だれもが氏を使って社会経済活動をいたしているわけでございます。特に、仕事を持つ、あるいは職業上、氏というのはやはりその人の信用あるいはその立場をあらわすということで大変重要な意味を持っているわけでもございます。
そういう意味では、その氏を途中で変更するということになりますと、例えば名刺とかあるいは印鑑、こういうものもすべてつくり直して改めて自己紹介をしなければいけないという不都合もございます。あるいは年金、保険などの手続、またそれぞれ公官庁などへの届け出とか、こういう意味でも大変不便を感ずるところが多くなるわけでもございます。また、国家資格、国家試験の資格などにおきましても、戸籍名での手続が必要となりまして、氏を変更した人にとってはやはりこれも手続を更新しなければいけない、こういうさまざまな煩雑なことも出てまいります。
それ以外に、個人生活におきましても、登記の氏の変更とかあるいは契約関係での名義の変更、こういうこともさまざま起きてまいります。
そればかりではなくて、やはり自分の名前が変わるということによって自己喪失感あるいは不平等感、こういうものを感ずる、精神的苦痛を感ずる方も多いと言われております。そういうことによって、今お話がございましたように、婚姻は事実上しながらも法的な手続はとらずに事実婚でおられる、あるいは今度は一たん法的な婚姻手続をいたしましても、ペーパー離婚と言われますようにそれをまた解消してそれぞれもとの氏を名乗られる、こういうことも起こっているところでもございますし、この法改正ができるまで結婚を思いとどまろう、こういうことを考えておられる方もございます。
この法律の成立が大変待ち望まれているという状況も私どももしばしばお聞きしているところでもございまして、ぜひこういう不都合あるいはそれぞれの負担、こういうものも解消していくことができたらというふうに思います。
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竹村泰子君
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ありがとうございます。
先ほどもちらっとお触れになりましたが、憲法十三条には氏名は人格権であるというふうに定められております。
人格というのは、その人間のまさに生きる生きざまでありますので、生きざまといいますか人間そのものでありますので、これが結婚によってどちらかが意思に反して現状のように姓を相手方にしなければならない。新しい姓を創設することもできないわけではないですけれども、しかしいずれにしても、好むと好まざるとにかかわらず姓を相手方に変えなければならない。このことについてさまざまな悩みや苦しみが生じているということについて、憲法との関係についてどのようにお考えになりますでしょうか。
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| 千葉景子君 |
さっきの質問で申し上げましたように、やはり氏というのは人格の一部、その人格と一体となって使われているものでもございます。
この人格権につきましては、憲法上は憲法十三条に規定されているものと承知をいたしておりまして、氏は個の標章であって個人の人格の重要な一部であって、憲法十三条で保障する人格権の一内容を構成する、これは最高裁で昭和六十三年に出された判例でございますけれども、このように氏というのが憲法上保障された人格権であるということが明確になっているところでもございます。
こういうことからいたしましても、やはり憲法の理念にも反し、みずからの氏の変更を余儀なくされる、こういうことについてはぜひ法的に解消する必要があるものというふうに感じております。
またそのほかにも、現在の夫婦同姓を強制する制度というのは女性が実質的には氏の変更を強制されるケースが多いという意味で、憲法十四条あるいは二十四条などで保障する実質的な両性の平等にも反する可能性も高いのではないか、こう考えておりまして、憲法の理念を尊重する意味でも、私は、ぜひ選択的な夫婦別姓の制度というものが導入されるべきと考えております。
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竹村泰子君
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ありがとうございます。
それでは、さまざまな問題といいますか、いろいろな課題と私たちもこれからぶつかっていかなければならないと思いますけれども、まず現在の戸籍法、このことについて少し御見識を伺いたいなと思います。
戸籍法についてどうお考えになるでしょうか。
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| 千葉景子君 |
今回の選択的夫婦別姓制度を含めた民法の改正案、私ども提案をさせていただきましたけれども、これが成立をさせていただきますと戸籍法の見直しということが当然必要になってこようかというふうに思います。
ただ、戸籍制度につきましては、戸籍の事務の問題あるいは行政的なさまざまな手法、こういうものも含めて検討することが必要であろうかというふうには考えております。
ただ、変わるといっても、例えば従来の戸籍の書き方は、夫婦及びこれと氏を同じくする子供というものを一つの戸籍に記載をするということになっているわけでございますので、例えば選択的夫婦別姓制度を導入することになった場合には、いろいろなやり方があろうかと思いますけれども、戸籍の筆頭者のところに氏をつけてあとは名前だけ並べるということではなくて、全員の氏と名前を一つの戸籍の中に記載するというようなこともできるかと思います。あるいはまた一つ一つの名前ごとに戸籍を編製するということもできようかと思います。今後いろいろな議論をさせていただきながら、よりよい表示のあり方というものを検討する必要があるのではないかと思います。
また、国際的な状況などを考えますと、個人籍、こういう考え方も検討の一つではないかというふうに考えているところでもございます。戸籍などもコンピューターなどで処理をされるということも今基盤整備がされているところでもございますので、そういうことから考えますと、あるいは個人の自立をきちっと制度的にも保障するという意味では個人籍というのも一つの今後の検討課題ではないかというふうに受けとめているところでございます。
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魚住裕一郎君
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本質的平等と言われても、だれにもなかなか答えづらいことなんだろうなというふうに思います。
ただ、やはりそういう合理的差別はよしとして、形式的な平等じゃなくて、本質に根差した平等というものを考えていくべきだと私も思っております。
今回、別姓制度だけではなくて、何点かあるんですが、例えば結婚年齢とかあるいは再婚禁止期間等について、どの程度法社会学的な意味で調査をされたのか。先ほど法務大臣も世論調査等を多分述べられていたと思いますけれども、いろんな意見があるというようなことだったというふうに思うんです。
やはり氏とかあるいは結婚というような関係は国民感情とか社会的慣習に大きく左右されるところでございまして、やはりそういう実態調査というのが大事かなというふうに思いますが、発議者の各位におかれてはどの程度御調査されたのか、お尋ねいたします。
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| 千葉景子君 |
私ども提案に当たりまして、個々議員でございますので、独自に全国的な調査をさせていただくという力はなかなかございません。
そういう意味では、先ほど大臣の方からも指摘がございましたけれども、例えば総理府などの行っております各種世論調査、こういうものも参考にさせていただきましたし、あるいは東京都なども家族関係に対する世論調査を続けているところでもございます。これなどを見ますと、平成八年の調査でございますけれども、選択的な夫婦別姓を容認するかどうかということについて、女性の方ですけれども、特に若い世代の方ですと六〇%近くが容認をするというような結果も出ているところでもございます。
そのほか、日ごろ家族関係の問題に直接携わっている弁護士会の皆さんの御意見あるいはそこに出てくる裁判例、また労働団体や女性団体、NGOの皆さんなどの御意見、こういうことも参考にさせていただきましたし、多分、魚住議員のもとにもさまざま、直接郵便であるとかファクスとか、あるいはインターネットなどを通じてそれぞれのお立場あるいは考え方などを訴える、こういう声も届いておるのではないかというふうに思いますが、そういうものなども参考にさせていただき、あるいは各地で行われているシンポジウム等にも私ども個々参加をさせていただきながら、直面をしている当事者の皆さんの御意見などにも耳を傾けてきたところでもございます。
こういうことを総合してみますと、選択的ということで制度を求める皆さんの声というのは、私は本当に受けとめていく必要があるのではないかというふうに思っております。確かに、総理府の調査などでは三十数%ということもございますけれども、こういうことを申し上げると大変恐縮ではございますけれども、現在の内閣の支持率等を考えますと、こういう問題でそれだけのやはり要望あるいは認めようという声があるということは大変大きなことではないかというふうに受けとめ、立法化を進めさせていただいた次第でございます。
魚住議員におかれましては、ぜひ御一緒にやらせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
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魚住裕一郎君
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そこで、せっかく民法改正だということなんですが、裁判離婚につきまして、かつて法制審議会の答申等でも破綻主義を大きく取り入れた案も考えられておりますが、何でこれはその部分を欠落させたといいますか、落として提案なさっているんでしょうか。
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畑野君枝君
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次に、選択的夫婦別姓について伺います。
女性の社会進出が進み、また働く女性がふえる中で、結婚による改姓によって同一人物であることがわからなくなって、個人として積み重ねてきた信用や実績が途絶えてしまうという不利益や、あるいはプライバシーにかかわるストレス、精神的負担を訴える声も少なからずございます。また、長い間親しんできた姓を変えることが自分らしさを失うことになるのではないかと感じている女性もおります。
そういう点で、改めて選択的夫婦別姓の意義及び女性の自立にもたらす効果などについて伺いたいと思います。
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| 千葉景子君 |
既に触れさせていただいているところでございますが、今の畑野議員の御指摘、まさにそのとおりであろうというふうに思います。やはり夫婦同姓の制度が、女性が九七%改氏をするということによって、女性に対して大変負担を強い、あるいは女性の人権、自立性、こういうものを抑止してきたという面があろうかというふうに思います。
そういう意味では、二十一世紀は、やはり女性の人権を尊重し、そしてまた男性も女性もそれぞれが自立をした人間らしい社会を目指すということが必要になっているわけですので、ある意味ではそのスタート、一ステップとしてこの選択的夫婦別姓制度をぜひ導入する必要があろうかというふうに私は思います。また、二十一世紀は、女性が社会に参加をして、そしてそれぞれの力を発揮しなければ乗り切っていくことのできない、そういう社会でもあろうかというふうに思いますので、そういう趣旨も含めまして、ぜひこの早期の実現を果たしていきたいものだというふうに思っております。
よろしくお願いいたします。
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日下部禧代子君
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家族の問題について引き続きお伺いしてみたいと思うのでございますけれども、個人単位ではなく日本の法制度が家族単位であることによって、例えば生活保護法などもいわゆる世帯単位の原則ということでさまざまな不利益をこうむる人々が今生じているわけですね。そしてまた、私的扶養というものに非常に日本が依存するという現実もございます。そのことが、介護保険法、介護保険制度が成立することによりましてその問題が大分違った方向へと、私的扶養から公的ということに移ってまいるような気配も出てきたわけですけれども、いわゆる選択制夫婦別姓を導入した場合に、他の法制度というものを変える必要が出てくるんではないかと思いますが、その点についていかがでございましょうか。
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| 千葉景子君 |
先ほどちょっと御説明をさせていただきましたように、例えば夫婦別姓制度を導入した際に戸籍の問題等が一つ挙げられようかというふうに思います。
また、大きく考えますと、これからそれぞれの自立性あるいは個人の尊重ということを考えますと、今御指摘がございましたように、社会保障とかあるいは税、こういう部分もやはり一人一人の個人を単位としながらしっかりとした制度をつくっていく、こういうこともこれからの共生社会という意味では必要になってくるのではないかというふうに思います。
ただ、選択的夫婦別姓制度を導入するということと直接は、改正をしたからそっちも改正せねばならぬという関係にはございませんけれども、大きく考えますと、やはりこれからの社会の中でさまざまな制度を個人の尊重という立場で見直していくということは必要なのではないかというふうに考えております。
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