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共生社会に関する公聴会
千葉景子君  きょうは、まず第一弾の方で三名の公述人の皆さん、御苦労さまでございます。それぞれ活動されてこられた現場からのさまざまな御意見をいただきまして本当にありがとうございます。

 時間が限られておりますので、全員の皆様に御質問させていただく余裕があるかどうかわかりませんけれども、順次お尋ねをさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをしたいと思います。

 まず、太田公述人、ありがとうございます。

 先ほど公述をいただきました中で、今後必要なことが男性の意識の啓発ということもございました。それから、性に中立的な制度を確立していくということも必要な問題だというお話もございまして、私もそのとおりではないかなと、大変共感するものでございます。

 そこで、ちょっとこの性に中立的な制度ということで、税制などについて、なかなかこれは難しい部分はありますけれども、どんな方向性が望ましいとお感じになっておられるか、お差し支えがあればあれですけれども、お差し支えのない程度で。

 よく指摘されるのは、やはり女性も納税者として、あるいは男性と性的な役割分業ということではなくて、自立した一人の人間としてということでは配偶者控除や配偶者特別控除の問題などがしばしば指摘をされるところでございますけれども、ちょっと御意見などございましたらお聞かせをいただきたいと思っております。まずその点からよろしくお願いいたします。

公述人
(太田芳枝君)
 税に中立的な性と申し上げました。これは、私どもの財団でもパートさんに対するガイダンスというようなことをやっておりまして、これからパートで働きたいという方々に対して税制というのはこうなっていますよというようなことを御説明している講座というんでしょうか、小さな講座がございますが、そういうところを考えますと例の百三万円問題というのは非常に大きな問題でございまして、これは基本的にはそれぞれの方の御判断ですから、どちらがいいとか悪いとかというのは私どもの立場としてはなかなか言えないところで、事実をそのガイダンスでは申し上げているわけでございます。

 私個人的な意見として申し上げさせていただくならば、やはり百三万円問題というのは、そこまで来るともう働かなくなってしまう、それは困るという企業さんもおられますけれども、やはり女性たちが、じゃそこまでの労働力でいいんだなということに企業の人事管理をしてしまう部分はあるというふうに思うわけでございます。そういう点では私自身は、ずっと学校卒業後働き続けてきまして、税金も高いなと思いながら払ってきております者でございますけれども、一人前の社会人としていくのであるならばやはり納税者としても一人前にあるべきだというふうに思うわけでございます。

 そういう意味で、納税システム全体ができるだけ個人単位でやっていっていただくような方向での制度の確立というのが望ましいのではないかなというふうに考えているところでございます。

千葉景子君  ありがとうございます。

 本当に百三万円の壁というのは、それによってパートで働く皆さんなどの賃金を抑制しているという側面もあろうと思いますし、せっかく自立してという女性の意識をも抑制してしまうというようなところもあろうかというふうに思います。ぜひ、こういうところはまた今後大きく議論をしていきたいものだというふうに思っているところです。

 次に、ちょっと飛びますけれども、山口公述人、ありがとうございます。

 議会への女性の参加も着実に伸びてはいるものの、絶対数としてはまだまだ少のうございます。先ほどそれに対してどういうことが原因になっているかという指摘がございました。現職になってからも経験、能力などについての不安と。いや、女性は大変謙虚だなというふうに思います。男性は経験や能力については不安には思われないのかななどと思ったりして、逆に謙虚さみたいなのがこういうところにあらわれているのかなというふうに思いますけれども、やはり周囲の声、こういうものに随分左右されている。やっぱりこういうところに典型的な性的役割分業意識みたいなものが社会に存在をしているということをあらわしているのではないかというふうに思っています。

 加藤先生のこの分類表というのは非常に興味深いものでございまして、女性の活動というのがある意味では非常に人間的でございまして、男性の方がむしろ大変損をしているんではないかな。コミュニティーやボランティア、あるいは家庭での子供との触れ合いとかも含めて本当に人間らしさをどんどん削り取っている、こういうこともこの表から見受けられるような気がいたします。そういう意味では、両側から真ん中へと双方が近づくことがこれからの大きな課題であろうというふうに思います。

 議会への参加という根底には、やはり社会のあらゆる面で男性、女性が共同で生きていないと、議会だけなかなか女性をふやそうといっても難しい面があろうと思います。そういう意味で、議会のみならず、例えば行政であるとか司法の分野であるとか、あるいはもう既に企業の問題などもございましたけれども、こういう社会の他の議会へ押し上げる根底ですね、そういう部分で女性の参画というのがまだまだ不十分という面もあろうかと思いますが、そのあたりについての御意見、あるいは御指摘いただく部分がございましたら、よろしくお願いをしたいと思います。

公述人
(山口みつ子君)
 あらゆる分野への全面参加がないと、例えば議会に進出することも出にくいというふうに考えております。

 それで、最近の女性の進学率を見てみますと、短期大学よりも四年生大学がふえてきた。しかも、従来人文科学とかそういう分野に女性が多く占めていましたけれども、このところ法学部、経済学部、政治学部、それから理工系がふえている。この傾向を見ますと、若い女性たちはこれから自分の一生をどう生かすか、単なる家庭だけではなくて職業生活にでも出ていこう、そういう意思があるように思います。

 しかし、なかなかそのチャンスがまだまだ採用の場でも十分にいかないし、それから先の昇格、昇進にもまだなかなかその実効性が確保されていないということがあると思いますが、そのようなことは次第に拡大されてくると思います。そういうふうに考えますと、法学部の人たちが司法試験を受ける、あるいはまたいろいろな資格試験を受ける。最近はその分野に女性がどんどん伸びてきているということは、少し男女共同参画社会に向けて明るい兆しかなというふうに考えます。

 しかし、私は、何の措置もなくしてこのまま自然発生的に世の中の流れにふんわりと漂っているのではやはり何年かかっても進まない、あるところでとまってしまうというふうに考えておりますので、ここで何か積極的な措置をとらなければならないなというふうに考えております。

 それで、審議会の話もさっき出ましたけれども、審議会で、特に地方議会など行きますと、各女性センターとか女性政策課ではどういう女性の人材が要るかということでリストアップしています。そういうリストを持っているんですが、やっぱり大きくは女性を登用したくてもなかなかそういう能力を持っている人がいないということが指摘されるんです。特に理工系だとかいう分野と、それからまたもう一つは充て職があるというようなことで、なかなか女性が伸びていくチャンスがないわけでございます。

 私は、そういう意味では女性団体というのは、例えば女医会があるとか、あるいはまた税理士会があるとか、いろいろな女性だけですぐれた人たちの集団がありますので、やはりそういう専門集団から一つの特別枠をとって採用していくという道も、ある一定目標値を達成するためには、そういう女性団体の社会的な地位の引き上げと同時に、そこから登用していくというのも一つの方法ではないかというふうに思います。

 いずれにいたしましても、もっと女性が資格を持つというか、そういう意味では司法界、それから公認会計士を取るとか、そういうことにもっともっと挑戦する、そういう能力は女性は学力においても男性と全く劣らない、ある意味では上だと言われておりますので、そこが開かれる道ではないかというふうに考えられます。

千葉景子君  ありがとうございました。

 時間ですので、終わります。


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