国務大臣 (続訓弘君)
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お答えいたします。
行政監察は、今お示しされましたように、国の行政機関を対象として、行政の制度、仕組みや行政運営の改善を求めるものでございます。したがいまして、個々の警察職員が不祥事案を引き起こしたとしても、そのこと自体で行政監察を行うものではございませんで、不祥事案の発生の背景に警察行政の制度、仕組みや運営に問題があるのではないかと考えられる場合に行政監察として取り上げるべきものだと考えております。
今回の一連の警察不祥事案を見ますと、同種の不祥事案が過去に見られないほど道府県警察を越えて多発している状況にございます。こういう状況が見られるということ。もう一点は、このことの背景には警察内部の不祥事案対策が実効あるものとなっているかどうか疑問の点がある。こういうことをとらえまして、警察庁がとった一連の未然防止対策や事案発生時対策等が実効を上げているかどうかを主眼として今回行政監察の実施を指示したものでございます。
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| 千葉景子君 |
今回実施を決定されたということの御説明はわかります。それから、不正自体を糾弾したりする趣旨のものでないということも、これもこの運営要領にもきちっと記載をされておりますし、私も理解をするところでございます。
ただ、発生をしてしまったから大急ぎやりましょうということではなくて、やはりこういうことが起こらないように予防的に常日ごろから行政監察を行うということが大切なのでありまして、もう一度お尋ねしますけれども、これまで行政監察が警察行政について行われなかったその理由、そして残念ながら行わなかった結果今のような事態を起こしていることについて一体どういうふうに長官としてはお考えになっておられるのか、その点を改めてお尋ねしたいと思います。
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国務大臣 (続訓弘君)
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先ほどもお答え申し上げましたように、行政監察それ自体は、今、議員も御指摘されましたけれども、個々の不祥事案に対して行政監察を行うものではなくて、そういう組織的な未然防止対策がとられているのかどうなのか、あるいは対策が十全であるかどうか、そういうものの視点から監察するわけであります。たまたま今回の神奈川県警に始まる不祥事案が多発しております。そういうものをとらえて、私どもは今回、そういう組織的な未然防止対策が十全であるのかどうなのか、あるいは事後対策としてそういうものが十全であるのかどうなのかについての監察の実施を行うものであります。
ただ、御指摘のように、なぜ今までそういうことをとらなかったのかということに対しては、個々のそういう職員のいわば不祥事に対しては、当然のことながら警察自体が対応されるべきテーマだと私どもは考えておりました。しかし、何回も申し上げますように、組織的な多発している状況を踏まえて今回行政監察を行うものでございますので、その辺のところは御理解賜りたいと存じます。
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| 千葉景子君 |
今回行うことについて、それは積極的に行っていただくことを別に否定するものではない。ただ、そうすると、これまでは警察行政というのは行政監察などする必要もない、適切にそしてうまく運営をされているというふうに受けとめてこられたのか、あるいはそうじゃなくて、本来はやるべきことだけれども、たまたま時期が今回になったのか。これまで本当に一度もやられていない。これはもう警察に対しては全幅の要するに信頼を持って当たっていたのか、その辺についてはどうなんでしょうか。
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国務大臣 (続訓弘君)
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これまで私どもが行政監察をやった事例をちょっと申し上げますと、麻薬・覚せい剤等に関する実態調査は平成十年五月に勧告をしております。また、震災対策に関する行政監察は平成十年一月に勧告しております。さらには、在外邦人の安全、福祉等に関する行政監察は平成七年十一月に勧告をしております。また、交通安全対策に関する実態調査、これは平成二年六月に勧告をしております。
事ほどさように、こういう行政に対する監察等は行っておりましたけれども、今御指摘のような個々の事案、警察職員の不祥事に対する監察は、当然のことながら、先ほども御説明申し上げましたように警察庁当局が本来監察されるテーマだと思いまして、私どもは監察は行ってなかった。
しかし、何回も申し上げますように、組織的な累次の同じような不祥事が発生をしてまいりました。それに対して警察として未然防止対策が十全であるのかどうなのか、あるいはその未然防止対策が実効が上がっているのかどうなのか、その辺のところを改めて行政監察をしたいというのが今回の行政監察の趣旨でございます。
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| 千葉景子君 |
ちょっと重なりますけれども、今御説明いただいた交通安全とか麻薬の実態調査とか、こういうことはやっておられるのは私もよく存じています。行政監察が個々の不正事案を糾明しようという趣旨じゃない、そういうことじゃないことも私も承知をしています。
ただ、警察の行政機構としてきちっとしたチェック機能が果たされているのかとか、あるいはそういうシステムが存在するのかとか、そういう組織的な問題というのはこれまでだってあったわけです。ただ、これまではそういう面については一回も行政監察の手は入っていない。非常に私は、そこの姿勢は警察行政について消極的だったんじゃないか、あるいは何らか手つかず、なかなかそこには手を下せなかったということがあるのではないか、そういう感じがするわけです。
やっぱりそういう予防的なことを考えれば、それから警察行政というのが国民の権利や義務にも非常にかかわりを持つということを考えれば、やっぱり適切な形で、あるいは一定の節目節目で警察行政に対する行政監察もこれまで行われていてしかるべきだったのではないかというふうに思いますけれども、その辺について全く反省点とか、やっておけばなとかいうお考えはお持ちになられませんか。
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国務大臣 (続訓弘君)
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私は、この行政監察を命じた背景について御説明申し上げますと、実は神奈川県警にあれだけの不祥事が発生をいたしました。それに対して閣議後の記者会見で記者の皆さんから、こういう事態が生じたことに対して、行政監察としてどういう取り組みの姿勢を示すのかという質問がございました。そのときに答えて申し上げましたのは、神奈川県警の不祥事だけでなくて、こういう事案が各所に出た場合には、直ちに行政監察を実行するんだと。我々総務庁には行政監察という大権がある。同時に人事管理の大権がある。同時に組織という大権がある。そういう三つの立場から不祥事の未然防止あるいは根絶に対する所要の措置を講ずるための監察が必要ではないか、こう申し上げました。
そして、引き続いて佐賀県警の問題が発生いたしました。京都の問題が発生いたしました。次の記者会見の際に重ねて問われました。この前、累次の事案が発生した場合に、あなたは大権を行使すると言ったけれどもどうなんだと、こういう御質問がございましたので、直ちに私はお答えしました。まさにお約束をしたとおりの大権を行使させていただいて、所要の行政監察を実行させていただきますと、こう申し上げました。そういう意味では、私は不祥事案に対する行政監察は初めてだと存じます。
そういう意味では、恐らく事務当局も最初は困惑されたと思いますけれども、やはり国民のいろんな声が私どもに電話なりファクスなりで参りました。それを看過することはできません。そういう意味で、今回一月から三月までに事前調査を実施し、四月から本格的な調査を実施するという運びになっております。この辺のところも御理解を賜りたいと存じます。
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| 千葉景子君 |
私は、やはりこれまで行政監察の手が入っていなかったということにもう少し反省点をきちっと持っていただきたいなというふうに思うんです。というのは、実は警察行政に対する行政監察のあり方については、これまでも議論がなされているんですね。参議院の行財政機構及び行政監察に関する調査会で、もう平成七年の当時ですけれども、警察行政に対する行政監察の難しさということで、警察行政というのは犯罪捜査活動を行っている、これが司法的あるいは準司法的な手続業務であって、こういうところについてはなかなか行政監察というのはなじみにくいんだというようなことも言われている。こういうことがあって、こういう考え方に基づいて、なかなか手出しができなかったということもあるんじゃないかと思うんですね。
だとすると、不祥事が続発をして、これからいよいよ行政監察をされようということになるわけですけれども、従来から、こういう司法的あるいは準司法的な部分があるからやりにくい、なじまないと言ってきたわけですから、考えてきたわけですから、これから行う行政監察というのは、一体どういうことを対象範囲にして、どういう監察を行うのか。行いますというのはよくわかりますけれども、結構具体的に考えてみますと難しい面が大変多いのではないかというふうに思うんですね、これまでの経過から考えると。その点についてはいかがでしょうか。
特に、都道府県警察などについては、これは直接行政監察の対象ではありませんね、協力を求めるということはありましても。こういうところはなかなか直接監察の手が入りにくい。こういう事態の中で華々しく行政監察を行うと言ってはみたものの、どういう範囲をどういうポイントで行政監察を行うのか、私はなかなか難しさがあるのではないかというふうに思いますが、その点についてどういうところを監察なさるというふうに議論をされておられるのでしょうか。
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国務大臣 (続訓弘君)
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行政は国民のためにあるわけであります。したがいまして、今国民の皆様が警察行政に対して大変な関心をお持ちであります。神奈川県警に始まってさらには埼玉県警まで、いろんな事案に対して国会でも真剣な御議論がございます。それらを踏まえながら、今回の行政監察に当たりましては、警察庁当局ともいろんな議論をし、理解を深めながら、事案の未然防止、警察庁でとられている対策が十全であるのかどうなのか、事後に対しての対策が十全であるのかどうなのか、その辺のところをお互いが胸襟を開きながら、今までの教訓を生かして、これからの警察行政に生かせるようなそういう監察の実を上げたいというのが私どものねらいであります。先ほどもお答えいたしましたように、一月から三月までの間に事務当局同士でいろいろと詰めました。しかし、その詰めにはさらに国会の議論も加わります。それらを踏まえながら、納得のいくような結論を得たいと、こんなふうに思います。
同時に、都道府県警察についても今、議員お述べになりました。私どもは、警察庁本庁、管区警察局、これは当然のことながら私どもの守備範囲の中でできますけれども、都道府県警察は協力依頼ができます。したがいまして、本庁と同じような協力をお願いしながら、都道府県警察に対しても納得のいく監察を行い、そして結論を出したい、こんなふうに思います。
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| 千葉景子君 |
今警察庁とも十分に準備を進めながらということでございますけれども、逆に、だからこそなかなか相手の協力がなければできないという行政監察の性格もあり、なかなか第三者的というわけにもいかず、そういう中で本当にどこまで効果的な監察が行われるのか。これまでも指摘をされてまいりました。行政監察というのがやっぱりその対象の省庁の協力あるいはその意向が非常に大きく影響するということも指摘をされてきたところですね。だとすると、非常にこの行政監察、私はその実を上げ、それから効果を発揮するというのが難しいところが多々ありそうだなという気がするわけです。
さらに今回は、警察庁の特別監察、これもまた行政監察の対象にされようということも報道されておりますけれども、この警察庁の特別監察そのものも行政監察の対象にする。これは従来の行政監察とはちょっと性格を異にしますね。これはどういう関係になるのでしょうか。特別監察と総務庁の行政監察というのも、監察のそれぞれのやり方として存在をしている。その特別監察をまた行政監察する。本来はその監察と監察がうまく協力をし合ってあるいはマッチして、双方の監察で実を上げていくというのが本来の姿であろうと思うんですけれども、片方が実が上がらない。その実が上がらない特別監察を先ほど言ったように難しい立場にある行政監察で監察すると、非常に何か堂々めぐりになるような感じもするんですけれども、特別監察についての行政監察についてはどういう形で行おうということを考えておられるんですか。
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国務大臣 (続訓弘君)
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警察庁が行われようとされる特別監察は、神奈川県警の不祥事に事を発しまして、警察庁として今の不祥事案に対する適切な措置がどういうふうにすれば可能なのか、あるいはどういうふうにすれば根絶できるのか、その辺のところの特別監察を実施されようとするものだと私は思いました。
同時に、今度は私どもの行政監察は、特別監察が行われる、それを含めて、本当に実効ある監察なのかどうなのかということも含めて行政監察を行うものであり、先ほど冒頭にも申し上げましたように、行政は国民のためにあります。国会でこれだけの議論がございます。こういう不祥事案に対して国民の怒りがうっせきをしております。警察庁当局も私どももこれらをいかに解決するのか、そして国民の皆様に理解、納得をいただけるのか、こういう結論を出さない限り、私は警察庁が行う特別監察も、私どもが行う、それを含めた行政監察も国民の批判にさらされるだけだと存じます。
そういう意味では、相協力をして国民の理解が得られるような監察の実を上げたい、こういうのが我々のこれから行政監察に取り組む姿勢でございます。この辺のところを御理解を賜りたいと存じます。
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| 千葉景子君 |
どうもいま一つ何のために行政監察を行うかというあたりがはっきりよくわからないんですが、その他まだ質疑をさせていただく問題があったんですけれども、時間になりましたので、また別の機会に譲らせていただきたいと思います。
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