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行政監察等に関する質疑 1/2
千葉景子君  官房長官、御苦労さまでございます。きょうは、まず冒頭政府の広報についてお尋ねをさせていただきたいというふうに思います。

 官房長官から所信をお聞きいたしました。その中でも、政府広報につきましては、内閣の重要施策を迅速かつ円滑に推進するために幅広く国民の理解と協力を得ることを目的として行っておられるということでございます。

 そこで、私も政府がどういう広報をされているかということで、若干新聞の広報を最近のものを調べさせていただきました。

 ちょっと見にくいのですけれども、これはことしの元旦でございますが、(資料を示す)「明けましておめでとうございます。」と、サミットの広報ということになろうかというふうに思います。

 あるいは、これはいつになりますか、三月五日ですね。割と最近でございますけれども、突然かわいいお嬢さんが出てくると。ただ見たら何かなという感じがいたしまして、もう一つ同じあれなんですけれども、こういう広報でございまして、「インパク」、私は一見何かさっぱりわかりませんでした、正直なところですね。

 そこで、ちょっと、まだございますけれども、例えばこの広報ですけれども、何紙か出ておるようですけれども、これは大体これでどのくらいの費用になっておるものでしょうか。まずちょっとお聞かせいただきたいと思うんです。

国務大臣
(青木幹雄君)
 私も政府広報については就任以来非常に関心を持っておりまして、またいずれきょうの議論の中で私の考え方を申し上げようと思いますが、今の御質問にお答えいたしますと、全国紙五紙ございます、これに地方紙六十七紙ございます、全五段の広告、それは五段以上の広告なんですが、で掲載をいたしますと約九千百万円かかります。そういうことでございます。
千葉景子君  これはそんなに安い費用ではありませんね。やはりそれだけの費用をかけて広報を行うとすれば、やっぱり所信でお述べになっておられますように、これが内閣の重要な施策で、それをわかりやすく理解をしてもらう、あるいはそれに対してまた国民からのさまざまな意見も返ってくる、こういうような本来の趣旨がきちっとされていなければ、それだけ費用をかけて広報を行う、一体何のためにやっているんだということになろうかというふうに思うんですね。

 そういう趣旨と、それだけの費用をかけてということになりますと、例えば、先ほどのもの以外にこういう、(資料を示す)これは官房と文部省で出されました教育改革の広報でございます。小渕総理と中曽根文部大臣が出てまいります。これは二月十三日。

 それから、これは総理府ではありませんけれども、これは通産省で出されたもので、深谷通産大臣が「あなたの「やる気」を、確かな自信に。」と。これも、細かく見るとまあ確かに政策なぞ書いてあるんですけれども。

 さらに、先ほどのあの大きな「インパク」というのがありましたけれども、今度は総理と経済企画庁長官が載っている。これほとんど二月なりに出されているものでございます。

 この通産大臣なんぞのを見ると、ちょっとこの「通産省」というのが小さくわかるんですけれども、それ以外見ると、ほとんどこれはひょっとしたら選挙公報かなと思うような体裁であって、内容でもあるんですね。やっぱりこの政府の広報が重要課題を国民に知らしめるということであるとすれば、どうもこの使い方が本当にその目的、趣旨に合っているのか。むしろ、最近こうやって総理あるいは各所管の大臣などが頻繁に出てくる。何か選挙が近いということが背景にあるのではないか、そんなことも感ぜざるを得ない、こういう広報の仕方なんですね。

 どうですか、この辺について、本当にこれだけ見て、これは一体何だ、なかなかわかるものじゃありません。こういう広報の仕方について官房長官、その趣旨と目的などにかんがみて問題あると考えられませんか。

国務大臣
(青木幹雄君)
 確かに広報の使い方、いろいろ問題があろうと思っておりまして、実は私も官房長官になって初めて、政府の広報予算がどれくらいあるのか、それがどういう形で配分されているのか、恥ずかしいことですが今までよくわかりませんで、よく調べてみますと、確かにいろいろ今後考えていかなきゃいかぬ問題がたくさんございました。

 今お示しの中で、予算委員会でも問題になりました深谷通産大臣が出られたものであります。これは通産省がつくったものでございますが、予算委員会でもいろんな議論がございました。それを踏まえまして、実はさっき先生がお示しになった総理と経済企画庁長官が一緒に並んでいるもの、それはその前に出され、その後で今の総理大臣が外れて、若い女性が出たり、いろんな人が出た広報になっております。

 私もあの予算委員会を聞いておりまして、確かに間違いなくことしは衆議院選挙が行われる年であります。そういうときにそういう誤解を招くような広報をするということはいいことじゃないという、そういう判断をいたしまして、実は総理と堺屋長官が並んでいるのも、これはまずいじゃないですかということを率直に申し上げたんです。

 ところが、議員も御承知のように、そういう広報を大きな新聞、全国紙に載せるためにはかなり以前からそういうスペースをとっていただいたり、またデザインをしたり、そういう作業がありまして、初めに出た総理と経済企画庁長官のいわゆる広報はとめようがなかったんです。

 それで、そういうことが続いたんでは、総理も堺屋長官も他意はありませんけれども、いろんな誤解を招いてはいかぬというので、その次からは総理を外してもらってそういうふうな広報にした。率直に言って、そういう経過がございます。

 ただ、政治家が、大臣が広報に顔を出すということ自体がいいか悪いかということは、これはいろいろ議論があろうと思います。というのは、一番わかりやすいのが担当大臣ですから、ですからその辺と、いわゆる選挙の宣伝ととられかねないような、間違えないような広報と、非常に難しいところでありますが、これはやっぱり我々が良識を持って判断すべき問題だと考えておりまして、今後とも誤解が生じないような広報のあり方、そして国民の皆さんに知らせようという意思が本当に伝わる広報の仕方はどういうものかということは十分研究に値すると考えております。

 ただ、私もテレビのスポットなんか見ておりますと、最後になるまで実際何を言おうとしているのかわからぬ広告が非常に多い場合があります。そういう場合には何かなという一つの疑問が生じて、ああ、これだったかというような宣伝の仕方もあるということも聞いておりますので、そういうことも含めて今後慎重に検討し、本当に目的が達せられるような形の広報を心がけていきたい、そういうふうに考えております。

千葉景子君  いろいろ広告の手法があると今おっしゃいましたけれども、やはりこれは国民の税金をもって行っているわけですから、単なる商品の宣伝というようなものとは全くわけが違うということはぜひ押さえておいていただきたい。

 そして、長い事前の準備期間も必要だということをおっしゃっておられますけれども、どう見ても、ここに今回二月、三月などになってしばしばお出ましになるのは、総理はともかくといたしましても、それぞれ衆議院からお出になっておられる大臣でありまして、残念ながら官房長官とか総務庁長官とかは全然こういうところに載られない。選挙関係ないからかな、こんなことも思うんですけれども。

 ただ、本来であれば政府広報も大変重要な施策について広報する。その中でも、例えばこれも官房長官が所信でお述べになっておられますけれども、男女共同参画社会の形成、昨年、男女共同参画社会基本法が成立をいたしまして、いわばこれは最重要課題なんだと位置づけられているわけです。だとすれば、昨年来こういう問題について幅広く社会の中に根づかせていこうという意味では、むしろそういう課題こそきちっとした政府広報がなされるべきで、そういう先頭に例えば総理が出られているというのであればこれまたそれなりのわかりやすさもあるだろう。あるいは総務庁長官も人権行政などにも携わっておられるわけです。これまで私も拝見しておりますと、そういう人権をこれから次の時代に向けてやはりこれも社会の中できちっと根づかせていこうというようなところに、例えば総務庁長官が先頭に立って頑張っておりますと、こういうことを皆さんも理解してくださいと、こういう広報などは私は一向に見たことがない。

 そういうことを考えますと、誤解を生じないようにと申されておりますけれども、やっぱりもう一度改めてこの広報のあり方というのは考えていただかなきゃいけないというふうに思うんです。

 改めまして、今後の取り組み方について官房長官にお尋ねしておきます。

国務大臣
(青木幹雄君)
 今、議員がおっしゃいました、確かに男女共同参画にかかわる問題や人権的な問題、またいわゆる児童の虐待の問題、そういうふうな問題がこれから広報で十分に取り上げられ、国民の皆さんの理解をいただくことは私も大賛成でございます。

 といいますのは、男女共同参画法が通ったのが去年の六月でございまして、私も担当大臣になりましてからこの広報の予算について一体男女共同参画社会の広報予算が幾らついているかということを聞いたわけでございますが、今、議員御承知のようにもう三月の末でございまして、今年度の予算はほとんど残っておりません。

 ただ、御理解をいただきたいのは、六月に成立をいたしましたので、予算編成の時期にはそういう参画法が通るか通らぬかということがまだ不確定な時点でございましたので、ことしの予算は、使いましたのは約八千六百万円男女共同参画社会に使っております。また、人権の問題につきましては一億五百万円使っております。

 ですから、私は広報に対しても、十二年度予算からはこれではいけませんよ、少なくとも私が官房長官をしている限りは両方とも最低倍以上にきっちり十二年度予算が成立すれば使いますよ、いいですねと。そういう考えでどういうふうな形の広報をした方が国民の皆さんに男女共同参画社会の問題でも人道の問題でもわかりやすいかということをこれからひとつ十分に研究してくださいということを言っておりまして、男女共同参画社会また人権の問題に対する広報予算については全責任を持ってことしよりはるかに多いものを計上したいと思っておりますし、また先生方、こういう形で広報したらということがあれば遠慮なく申し出いただけば、いいものは十分に取り上げていく、そういう基本的な考え方で臨んでおりますので、御理解いただきたいと思います。

千葉景子君  それでは、次の課題に移らせていただきます。

 総務庁の行政監察につきましてお尋ねをさせていただきたいと思います。

 実は、総務庁の方で、この一連の警察のさまざまな問題について発生をした後、警察行政についての行政監察を行う今準備をしているという報道等がございました。それについて何点かお尋ねをさせていただきたいと思います。

 警察行政に対する行政監察なんですけれども、私も調べさせていただきましたところ、他省庁とまたがる例えば交通の問題とかあるいは麻薬の問題とか、そういう形では警察庁もその中の一つとして行政監察の対象になっている経過はあるんですけれども、警察行政そのものについての行政監察というのはこれまで行われていないというのが実情のようでございます。やってこなかった、だからいろいろな問題が起こってしまった、これで取り急ぎ監察をしよう、こういうことであろうかというふうに思うんですけれども、私はこの行政監察について、その実施のための監察業務運営要領というものをもう一度読ませていただきました。

 これを読みますと、そもそも行政監察というのは行政がその本来の企図のごとく運営されているか否か、こういうものをきちっとチェックするというのが目的でございます。しかも、その意図するところは、専ら予防的段階で行政運営の効果を確保する、不正不当な行為及び国損の防止を図り、あわせて公務員の紀律の保持に資するものだという、こういうことが行政監察の意図するところということが書かれております。

 これを考えてみますと、これまで警察行政に対する行政監察が行われなかった、残念ながら、その結果、行政運営のきちっとした効果を確保するということ、これが確保できなかった、あるいは不正不当行為などを予防できなかった、こういう結果になってしまったわけです。

 これまで警察行政について行政監察がされなかった理由というのはどういうところにあるんでしょうか。そして、その結果こういう不祥事が続発をして、いわば予防的な効果を行政監察として発揮できなかった、こういうことについては、総務庁長官としてはどのように受けとめ、あるいは反省点などをお持ちでしょうか、お答えをお願いします。

行政監察等に関する質疑 2/2
国務大臣
(続訓弘君)
 お答えいたします。

 行政監察は、今お示しされましたように、国の行政機関を対象として、行政の制度、仕組みや行政運営の改善を求めるものでございます。したがいまして、個々の警察職員が不祥事案を引き起こしたとしても、そのこと自体で行政監察を行うものではございませんで、不祥事案の発生の背景に警察行政の制度、仕組みや運営に問題があるのではないかと考えられる場合に行政監察として取り上げるべきものだと考えております。

 今回の一連の警察不祥事案を見ますと、同種の不祥事案が過去に見られないほど道府県警察を越えて多発している状況にございます。こういう状況が見られるということ。もう一点は、このことの背景には警察内部の不祥事案対策が実効あるものとなっているかどうか疑問の点がある。こういうことをとらえまして、警察庁がとった一連の未然防止対策や事案発生時対策等が実効を上げているかどうかを主眼として今回行政監察の実施を指示したものでございます。

千葉景子君  今回実施を決定されたということの御説明はわかります。それから、不正自体を糾弾したりする趣旨のものでないということも、これもこの運営要領にもきちっと記載をされておりますし、私も理解をするところでございます。

 ただ、発生をしてしまったから大急ぎやりましょうということではなくて、やはりこういうことが起こらないように予防的に常日ごろから行政監察を行うということが大切なのでありまして、もう一度お尋ねしますけれども、これまで行政監察が警察行政について行われなかったその理由、そして残念ながら行わなかった結果今のような事態を起こしていることについて一体どういうふうに長官としてはお考えになっておられるのか、その点を改めてお尋ねしたいと思います。

国務大臣
(続訓弘君)
 先ほどもお答え申し上げましたように、行政監察それ自体は、今、議員も御指摘されましたけれども、個々の不祥事案に対して行政監察を行うものではなくて、そういう組織的な未然防止対策がとられているのかどうなのか、あるいは対策が十全であるかどうか、そういうものの視点から監察するわけであります。たまたま今回の神奈川県警に始まる不祥事案が多発しております。そういうものをとらえて、私どもは今回、そういう組織的な未然防止対策が十全であるのかどうなのか、あるいは事後対策としてそういうものが十全であるのかどうなのかについての監察の実施を行うものであります。

 ただ、御指摘のように、なぜ今までそういうことをとらなかったのかということに対しては、個々のそういう職員のいわば不祥事に対しては、当然のことながら警察自体が対応されるべきテーマだと私どもは考えておりました。しかし、何回も申し上げますように、組織的な多発している状況を踏まえて今回行政監察を行うものでございますので、その辺のところは御理解賜りたいと存じます。

千葉景子君  今回行うことについて、それは積極的に行っていただくことを別に否定するものではない。ただ、そうすると、これまでは警察行政というのは行政監察などする必要もない、適切にそしてうまく運営をされているというふうに受けとめてこられたのか、あるいはそうじゃなくて、本来はやるべきことだけれども、たまたま時期が今回になったのか。これまで本当に一度もやられていない。これはもう警察に対しては全幅の要するに信頼を持って当たっていたのか、その辺についてはどうなんでしょうか。
国務大臣
(続訓弘君)
 これまで私どもが行政監察をやった事例をちょっと申し上げますと、麻薬・覚せい剤等に関する実態調査は平成十年五月に勧告をしております。また、震災対策に関する行政監察は平成十年一月に勧告しております。さらには、在外邦人の安全、福祉等に関する行政監察は平成七年十一月に勧告をしております。また、交通安全対策に関する実態調査、これは平成二年六月に勧告をしております。

 事ほどさように、こういう行政に対する監察等は行っておりましたけれども、今御指摘のような個々の事案、警察職員の不祥事に対する監察は、当然のことながら、先ほども御説明申し上げましたように警察庁当局が本来監察されるテーマだと思いまして、私どもは監察は行ってなかった。

 しかし、何回も申し上げますように、組織的な累次の同じような不祥事が発生をしてまいりました。それに対して警察として未然防止対策が十全であるのかどうなのか、あるいはその未然防止対策が実効が上がっているのかどうなのか、その辺のところを改めて行政監察をしたいというのが今回の行政監察の趣旨でございます。

千葉景子君  ちょっと重なりますけれども、今御説明いただいた交通安全とか麻薬の実態調査とか、こういうことはやっておられるのは私もよく存じています。行政監察が個々の不正事案を糾明しようという趣旨じゃない、そういうことじゃないことも私も承知をしています。

 ただ、警察の行政機構としてきちっとしたチェック機能が果たされているのかとか、あるいはそういうシステムが存在するのかとか、そういう組織的な問題というのはこれまでだってあったわけです。ただ、これまではそういう面については一回も行政監察の手は入っていない。非常に私は、そこの姿勢は警察行政について消極的だったんじゃないか、あるいは何らか手つかず、なかなかそこには手を下せなかったということがあるのではないか、そういう感じがするわけです。

 やっぱりそういう予防的なことを考えれば、それから警察行政というのが国民の権利や義務にも非常にかかわりを持つということを考えれば、やっぱり適切な形で、あるいは一定の節目節目で警察行政に対する行政監察もこれまで行われていてしかるべきだったのではないかというふうに思いますけれども、その辺について全く反省点とか、やっておけばなとかいうお考えはお持ちになられませんか。

国務大臣
(続訓弘君)
 私は、この行政監察を命じた背景について御説明申し上げますと、実は神奈川県警にあれだけの不祥事が発生をいたしました。それに対して閣議後の記者会見で記者の皆さんから、こういう事態が生じたことに対して、行政監察としてどういう取り組みの姿勢を示すのかという質問がございました。そのときに答えて申し上げましたのは、神奈川県警の不祥事だけでなくて、こういう事案が各所に出た場合には、直ちに行政監察を実行するんだと。我々総務庁には行政監察という大権がある。同時に人事管理の大権がある。同時に組織という大権がある。そういう三つの立場から不祥事の未然防止あるいは根絶に対する所要の措置を講ずるための監察が必要ではないか、こう申し上げました。

 そして、引き続いて佐賀県警の問題が発生いたしました。京都の問題が発生いたしました。次の記者会見の際に重ねて問われました。この前、累次の事案が発生した場合に、あなたは大権を行使すると言ったけれどもどうなんだと、こういう御質問がございましたので、直ちに私はお答えしました。まさにお約束をしたとおりの大権を行使させていただいて、所要の行政監察を実行させていただきますと、こう申し上げました。そういう意味では、私は不祥事案に対する行政監察は初めてだと存じます。

 そういう意味では、恐らく事務当局も最初は困惑されたと思いますけれども、やはり国民のいろんな声が私どもに電話なりファクスなりで参りました。それを看過することはできません。そういう意味で、今回一月から三月までに事前調査を実施し、四月から本格的な調査を実施するという運びになっております。この辺のところも御理解を賜りたいと存じます。

千葉景子君  私は、やはりこれまで行政監察の手が入っていなかったということにもう少し反省点をきちっと持っていただきたいなというふうに思うんです。というのは、実は警察行政に対する行政監察のあり方については、これまでも議論がなされているんですね。参議院の行財政機構及び行政監察に関する調査会で、もう平成七年の当時ですけれども、警察行政に対する行政監察の難しさということで、警察行政というのは犯罪捜査活動を行っている、これが司法的あるいは準司法的な手続業務であって、こういうところについてはなかなか行政監察というのはなじみにくいんだというようなことも言われている。こういうことがあって、こういう考え方に基づいて、なかなか手出しができなかったということもあるんじゃないかと思うんですね。

 だとすると、不祥事が続発をして、これからいよいよ行政監察をされようということになるわけですけれども、従来から、こういう司法的あるいは準司法的な部分があるからやりにくい、なじまないと言ってきたわけですから、考えてきたわけですから、これから行う行政監察というのは、一体どういうことを対象範囲にして、どういう監察を行うのか。行いますというのはよくわかりますけれども、結構具体的に考えてみますと難しい面が大変多いのではないかというふうに思うんですね、これまでの経過から考えると。その点についてはいかがでしょうか。

 特に、都道府県警察などについては、これは直接行政監察の対象ではありませんね、協力を求めるということはありましても。こういうところはなかなか直接監察の手が入りにくい。こういう事態の中で華々しく行政監察を行うと言ってはみたものの、どういう範囲をどういうポイントで行政監察を行うのか、私はなかなか難しさがあるのではないかというふうに思いますが、その点についてどういうところを監察なさるというふうに議論をされておられるのでしょうか。

国務大臣
(続訓弘君)
 行政は国民のためにあるわけであります。したがいまして、今国民の皆様が警察行政に対して大変な関心をお持ちであります。神奈川県警に始まってさらには埼玉県警まで、いろんな事案に対して国会でも真剣な御議論がございます。それらを踏まえながら、今回の行政監察に当たりましては、警察庁当局ともいろんな議論をし、理解を深めながら、事案の未然防止、警察庁でとられている対策が十全であるのかどうなのか、事後に対しての対策が十全であるのかどうなのか、その辺のところをお互いが胸襟を開きながら、今までの教訓を生かして、これからの警察行政に生かせるようなそういう監察の実を上げたいというのが私どものねらいであります。先ほどもお答えいたしましたように、一月から三月までの間に事務当局同士でいろいろと詰めました。しかし、その詰めにはさらに国会の議論も加わります。それらを踏まえながら、納得のいくような結論を得たいと、こんなふうに思います。

 同時に、都道府県警察についても今、議員お述べになりました。私どもは、警察庁本庁、管区警察局、これは当然のことながら私どもの守備範囲の中でできますけれども、都道府県警察は協力依頼ができます。したがいまして、本庁と同じような協力をお願いしながら、都道府県警察に対しても納得のいく監察を行い、そして結論を出したい、こんなふうに思います。

千葉景子君  今警察庁とも十分に準備を進めながらということでございますけれども、逆に、だからこそなかなか相手の協力がなければできないという行政監察の性格もあり、なかなか第三者的というわけにもいかず、そういう中で本当にどこまで効果的な監察が行われるのか。これまでも指摘をされてまいりました。行政監察というのがやっぱりその対象の省庁の協力あるいはその意向が非常に大きく影響するということも指摘をされてきたところですね。だとすると、非常にこの行政監察、私はその実を上げ、それから効果を発揮するというのが難しいところが多々ありそうだなという気がするわけです。

 さらに今回は、警察庁の特別監察、これもまた行政監察の対象にされようということも報道されておりますけれども、この警察庁の特別監察そのものも行政監察の対象にする。これは従来の行政監察とはちょっと性格を異にしますね。これはどういう関係になるのでしょうか。特別監察と総務庁の行政監察というのも、監察のそれぞれのやり方として存在をしている。その特別監察をまた行政監察する。本来はその監察と監察がうまく協力をし合ってあるいはマッチして、双方の監察で実を上げていくというのが本来の姿であろうと思うんですけれども、片方が実が上がらない。その実が上がらない特別監察を先ほど言ったように難しい立場にある行政監察で監察すると、非常に何か堂々めぐりになるような感じもするんですけれども、特別監察についての行政監察についてはどういう形で行おうということを考えておられるんですか。

国務大臣
(続訓弘君)
 警察庁が行われようとされる特別監察は、神奈川県警の不祥事に事を発しまして、警察庁として今の不祥事案に対する適切な措置がどういうふうにすれば可能なのか、あるいはどういうふうにすれば根絶できるのか、その辺のところの特別監察を実施されようとするものだと私は思いました。

 同時に、今度は私どもの行政監察は、特別監察が行われる、それを含めて、本当に実効ある監察なのかどうなのかということも含めて行政監察を行うものであり、先ほど冒頭にも申し上げましたように、行政は国民のためにあります。国会でこれだけの議論がございます。こういう不祥事案に対して国民の怒りがうっせきをしております。警察庁当局も私どももこれらをいかに解決するのか、そして国民の皆様に理解、納得をいただけるのか、こういう結論を出さない限り、私は警察庁が行う特別監察も、私どもが行う、それを含めた行政監察も国民の批判にさらされるだけだと存じます。

 そういう意味では、相協力をして国民の理解が得られるような監察の実を上げたい、こういうのが我々のこれから行政監察に取り組む姿勢でございます。この辺のところを御理解を賜りたいと存じます。

千葉景子君  どうもいま一つ何のために行政監察を行うかというあたりがはっきりよくわからないんですが、その他まだ質疑をさせていただく問題があったんですけれども、時間になりましたので、また別の機会に譲らせていただきたいと思います。


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