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共生社会に関する一般質疑  [ 共生社会に関する調査会 ] ( 1999.12.03 )

共生社会に関する一般質疑
千葉景子君  民主党の千葉景子でございます。

 細かいいろいろな話は男女共同参画室の室長などの方が多分ずっと御存じのところかと思いますけれども、せっかくの機会でもございますので、きょうは政務次官といろいろな今後のあり方などについて率直な意見交換をさせていただければと、こんなふうに思っているところです。特に、ここは調査会という場でもございますので、こういう場から積極的な問題提起を一緒に考えていくということができればというふうに思っておりますので、そういう意味で、政務次官には大変恐縮でございますけれども、ぜひ率直な御意見などいただければ大変ありがたいというふうに思います。

 そこで、冒頭ですけれども、先ほど仲道委員の方から大変適切な御質問がございました。この回答は一体どういう性格のものかということであったかというふうに思います。私もお聞きいたしまして、大変ここはきちっとしておかなければいけない部分だなということを感じております。

 というのは、我が国においていろいろな国際機関への報告などがなされます。条約に基づいての報告等が多岐にわたってございますけれども、そういう際の報告あるいは質問に対する回答ということでございますけれども、どこでだれがどうつくって、結局はどういう性格だったのかというのがいま一つはっきりしていない。

 この北京の行動綱領の実施ということも、政府はもちろんのこと、さまざまな議会、そしてまたNGOを含めてこの行動綱領の実施については本当にこぞって努力をしているわけです。そうなりますと、その回答を出すに当たってはやはりできるだけ広い意見を聞き、実態をきちっと把握し、そしてまた国会での議論などもぜひ踏まえていただきながら、そしてみんながなるほどこれなら自信を持てる回答書だと言えるようなものを出していきたいものだというふうに率直に私も思うわけです。

 そういう意味で、政務次官、また後ほどの協議ということもございましたけれども、政務次官としてはどう率直に思われますでしょうか。こういう回答などを出されるときの手続というか、あり方みたいなものについて、もし御意見ございましたらお願いいたします。

政務次官
(長峯基君)
 今回のこの回答については、外務省とそれから当番の総理府の担当者と話し合って、一応準備資料ということで出したということでございますけれども、先生御指摘のように、国際的な回答ということになりますので、もっと慎重に十分議論をして、ただ、時間的な制約がどうかということもございます。私が担当する前の話でございますから大変申し上げにくいのでございますけれども、そういう点は十分議論をして出すべきだというふうに思っております。
千葉景子君  ぜひ政務次官も政府部内で、そういう指摘があった、こういう取り扱いについて改めて検討しようじゃないかというようなことを提起いただければというふうに思います。

 さて、この行動綱領ができまして、そして来年はまた国連の会議が開かれるということでもございます。この回答は四月に出されておりますけれども、その後に男女共同参画社会基本法というのが我が国でもつくられました。これはこれからの男女共同参画社会へ向けてやはり大変大きな指針になるであろうというふうに私は思っているところでもございます。

 そして、その中に前文というのがつけられましたけれども、この前文では男女共同参画社会を築くことが二十一世紀へ向けた最重要課題だということが明確に指摘をされています。この間も参考人の方からお話がございましたけれども、最重要課題の一つというのではなくて、最重要課題と言い切っているところがやはり大変大きなポイントではないかというふうに思っているところです。そういう意味では、これから男女共同参画社会基本法にのっとりまして、やはり一丸となってさまざまな施策を講じていくことが必要であろうというふうに思います。

 そこでなんですけれども、またこれを蒸し返すのかと言われるかもしれませんが、この基本法ができて、そしてその後に成立をした現在の小渕連立政権でございますけれども、冒頭で某前政務次官の大変女性の人権を侵害するような発言があり、即更迭をされるというようなことからスタートをしてしまったということで、大変残念だったというふうに思いますし、これは政務次官もおいでの総務委員会で私も御質問させていただいたところでございます。

 そういう意味では、基本法ができ、そしてそれを率先して実行し、その内容を実現していくべき政府、そして特に総理大臣を本部長とし総理府がいわばその推進方を実務的にとり行っていくという箇所でもございますので、この男女共同参画社会基本法の理念、これからの取り組み方、こういうことを政府部内がまず勉強していただく必要があるのではないかというふうに思っているんですけれども、どうでしょうか。基本法について、例えば閣議あるいは政務次官の皆さんの会議等がおありかというふうに思うんですけれども、そういう中で例えばこの基本法を何時間かかけてじっくり勉強したというようなことはございますのでしょうか。

政務次官
(長峯基君)
 この男女共同参画社会の形成に向けて、政府におきましては内閣総理大臣を本部長として今積極的に取り組んでいるところでございますが、実は政務次官会議は週に一遍ずつございまして、重要問題に取り組んでいくということでございますので、先生御指摘の御意見については私の方から政務次官会議に諮って近いうちに勉強会もさせていただきたいなと、御指摘がある前に私はそう考えておりましたので、これは積極的に取り組んでいきたいなと思っております。

 それと、私は先ほど仲道先生のお話を聞いておりまして、先生と私は一回り年齢が違いますが、本当にやわらかい発想だなと思いました。私たちの世代は戦後の教育を受けてまいりましたので当たり前だという感覚を持っておりまして、とりたてて法律でそれを訴えなきゃいかぬのかなという疑問も多少ございます。しかし、現実はなかなかそう進んでおりませんので、そういうところは今後積極的に、これは総理府の責任でございますから、各省庁に対しても積極的に推進するように、そしてこの法律を十分理解して活用していただくように進めてまいりたいと思っております。

千葉景子君  今、政務次官から、ぜひ政務次官の会議でも提起して勉強会をしよう、こういう御意見でございますので、大変それは結構なことだというふうに思います。そういう中で、けんけんがくがく、いろいろな議論をしていただきまして、それぞれの省庁などでリーダーシップをとっていただくということを、ぜひ私も要望しておきたいというふうに思っております。

 ところで、男女共同参画社会基本法とともに男女雇用機会均等法が改正されまして、その中でも大変厳しく指摘されているのがセクシュアルハラスメントの問題でございます。

 今、これからの時代、この問題に顔を背けているようでは各企業もやっていかれない、こういう状況でさまざまな研修、取り組みがされているようでもございますが、これもやはりまず第一にきちっとしなければいけないというのが政府であり、各中央省庁でもあろうかというふうに思っております。

 例えば、このセクシュアルハラスメントなどについて、中央省庁のセクハラ対策防止週間でしたかしら、何か相談週間のようなものをやるということをちらっとお聞きしたような気もするんですけれども、セクハラ対策といいますか、そういうことについてのまず一番トップにある中央省庁内の対応の仕方あるいは対策、こういうことは何か講じられているのでしょうか。政務次官で御存じのことがございましたら、お教えいただきたいと思います。

政務次官
(長峯基君)
 中央省庁におけるセクシュアルハラスメント対策につきましては、平成十年十一月、人事院からその防止に関する人事院規則が出されたところでございまして、適切に取り組んでいく必要があると考えております。

 要するに、男女の人権が尊重され、男女共同参画社会の形成について国、地方公共団体、国民が一体となって取り組んでいけるように積極的に努力をしたいと思っております。

千葉景子君  中央省庁においても、やはりこれは働く場でもございますし、そういう中で女性が、男性も当然のことですけれども、その能力、そして気持ちよく個性を発揮して働くことができるということは大変重要なことであろうというふうに思います。

 とかく中央の官庁もいろんなことがどうしても伏せられやすいところもありますので、ぜひこういうことにも総理府としても十分目配りをいただきながら、全体としてむしろ手本になるような取り組みをしていただきたいというふうに思っています。

 いろいろこういうことを考えてみますと、本当に政府の方がまだまだ、人様に何か言う前に取り組んでいただかなければいけないことがたくさんあるように思うんです。

 その一つに、実はこれは総理府の実施ということではありませんので大変恐縮ではありますけれども、やはり男女共同参画社会に向けた統括的な役所でございますので御指導をいただきたいというふうに思うんですけれども、総務庁の方で行政相談というのを各地でやっております。そして、秋には行政相談週間ということでさまざまな取り組みを全国的に行っているんですけれども、多分その実態は余りこれまで政務次官も御存じではなかったと思います。

 ちょっとその実情を申し上げますと、この行政相談週間の中で、一日所長というんでしょうか、そういうものを委嘱して、そして皆さんにいわば関心を持っていただく、こういう取り組みをされているようでございます。ところが、その行政相談一日所長というものに委嘱されているメンバーを見ますと、これがやはり、女性の本来の意味での共同参画というものを促すというよりは、むしろ女性をそのときの一輪の花みたいな形で考えている節がどうもあるわけです。

 というのは、別に一人一人の個人の方がおかしいということではありませんけれども、かなりの数がミス何々とか、何々娘とか、こういう方を一日所長に委嘱している。それぞれお一人お一人はいろいろな見識をお持ちの方であるのかもしれませんけれども、総体として見ると、やっぱりこれは女性を一輪の花とどうもとっているのではないか、こんな気がいたしますし、今度は男性から見れば、なぜ男性はここに入れてもらえないのだ、むしろそういう声が出ないのがおかしいんですけれども、こういう実情がございます。

 どうでしょう、政務次官もこういうことを多分また改めて知っていただけたかと思いますけれども、まず御感想はいかがですか。

政務次官
(長峯基君)
 何分、先生の御質問が昼ごろだったものですから、十分勉強する時間がございませんでした。ただ、何でこういうことになっているのか、私も大変不思議に思います。そういう基準で選択をするということについては疑問を持っておりますし、多分いわゆる役所の横並びというのがこういうことにあらわれたかなと思っておりますが、すぐこれは総務庁の方に私どもの方から申し入れて、こういうことはやめるように申し上げたいと思っております。
千葉景子君  多分こういう実情というのは、私もまだすべてを調査させていただいたわけではありませんけれども、この行政相談の一日所長というものばかりではなく、よく一日何とかとか、一日署長とか、こういうのがあると思うんですけれども、そういう中にも、なぜこういうことになっちゃうんだろうというものがひょっとしたらあるのではないかと私も懸念をしているところです。

 そういう意味では、ぜひこういう実情もまた機会を見て調べていただきながら、そして各省庁に御指導をきちっとしていただくというようなことも必要じゃないかというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思いますが、いかがですか。

政務次官
(長峯基君)
 先生御指摘のとおりだと思います。

 それで、もちろん基本法ができてまだ間もないわけでございますから、時間はかかると思いますが、一つ一つの問題を積極的に取り上げて検討していきたい。また、そういう部分部分で御指摘の点があれば、どうぞ御遠慮なく申し伝えていただいて、全体的な指導は取り組んでまいりますけれども、個別に問題があれば御遠慮なく御指摘いただければ、私どものできる範囲で積極的に努力をしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

千葉景子君  それはもう大いにどんどん指摘をさせていただきたいというふうに思っているんですけれども、男女共同参画社会基本法ができて間もないとはいいながらも、こういう認識というものが結局まだ各政府内にも厳然として残っているということではないかというふうに思うんです。

 今、行政相談で申し上げたことも、基本法ができました後、この秋の実情でもございますから、そういう意味では、前に戻りますけれども、最初に申し上げたように、むしろ最初に政府全体として、行動綱領まで戻っていただくことも含めて、基本法なり男女共同参画社会の理念、そしてそのあり方、あるいは問題点、これからの具体的な取り組み方向、こういうものをやはり全体のものとして認識を深めていただくということが今改めて必要なんじゃないかというふうに思います。

 そういう意味では、先ほど政務次官からも勉強の機会をということでもございますので、今のこの実情、これは一例でもございますけれども、こういうことも含めまして、勉強をぜひ一刻も早くする機会をつくっていただきたいというふうに思います。

 さて、この回答でも出ておりますけれども、基本法が制定をされたと同時に、今、女性に対する暴力に関する取り組みというのが進捗をしているところでもございます。この調査会でも、ちょっと私はメンバーではなかったものですから、全体、詳細まではなかなか承知しにくいんですけれども、女性に対する暴力ということがこの調査会でも継続して議論を続けられてきたということでもございます。

 この女性に対する暴力の取り組み、政府としては今具体的にどのような論議、そして進捗状況にございますのでしょうか。政務次官の御理解の限度で結構でございますので、お答えをお願いいたします。

政務次官
(長峯基君)
 先生御指摘のとおり、女性に対する暴力は女性の人権を著しく侵害し、決して許されるものではないと考えております。

 本年五月に内閣総理大臣に提出された「女性に対する暴力のない社会を目指して」と題する答申では、現状を分析した上で当面の取り組み課題が提言されております。この提言を踏まえまして、総理府においては、全国の男女四千五百人を対象に男女間における暴力に関する実態調査を実施いたしておりまして、また十月十二日には東京都において女性に対する暴力に関するシンポジウムを開催するなど、広報啓発活動を行っているところでございます。

 そこで、男女共同参画審議会においては引き続き幅広い観点から調査、審議を行っているところでありますが、その結果を踏まえながら、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

千葉景子君  今、女性に対する暴力というのは、ドメスティック・バイオレンスと言われるようなものから大変深刻さを増しております。そもそも女性に対する暴力がいわば違法行為であり、犯罪にも該当するというような、従来でもそういうことではあるんですけれども、家庭内などで外に見えにくい、こういうことも含めて大変深刻な状況もございます。

 そういう意味では、今いろいろな調査をされたりあるいはシンポジウムを開かれたり、そういうことで実態をよくよく把握していただくということも重要でございますが、これに対する法的な措置を含めて、直ちに駆け込んだりあるいは保護を受けられる、そういう措置などもできるだけ早く講じていく必要があるのではないかというふうに思います。

 多分、そういう準備も進められているということであろうかと思いますけれども、ぜひ政務次官のもとにおきましても、こういう取り組みをできるだけ早くするように指示、指導をしていただきたいものだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

政務次官
(長峯基君)
 御指摘の件については全く同感でございますから、積極的に進めてまいりたいと思います。
千葉景子君  次に、基本法ができまして、それを具体的に深めていくためには、基本法に基づく地域での取り組みというのがやはり重要だというふうに思われます。

 そういう意味では、今後、自治体などでも条例などの制定というものが大きな課題になってくるわけですけれども、そうはいっても、全国各都道府県、それからさらに全国の市町村ということになりますと、市町村は別に条例制定が義務ではありませんけれども、なかなかこれを進捗させるというのは容易なことではないというふうに思います。

 全国的な状況など、細かい点はまた機会を見てそれぞれ担当者の方にもお尋ねをしてまいりたいというふうに思うんですけれども、やはりこれを進めるためには、待っていてやれやれと言うだけではなかなか進みにくい。自治体の規模あるいはそれに取り組む姿勢、あるいはこれまでのいろいろな活動の蓄積、そういうこともありましょうから、そういう意味では国の側からもこの条例制定などに向けてさまざまなサポートといいますか後押し、こういうことが求められるのではないかというふうに思います。

 これは自主的なものですから、しかも、ちょっと意味は異なりますけれども、やはりそれぞれの地域の自律性ということもあるので押しつけるというものではありませんけれども、できるだけスムーズにそういう活動ができるようなサポートが必要かというふうに思いますが、そのあたりは何か総理府としてもこういう形でサポートしていきたいというようなことはございますでしょうか。

政務次官
(長峯基君)
 もう先生御存じと思いますけれども、東京都は来年の都議会への条例提出へ向けて動いている、また埼玉県も来年の県議会へ条例案を提出するため検討中と、その他、地方公共団体の動きがあることも聞いております。そういう動きの中で、全国的に各地方公共団体が積極的に取り組むような動きが出てくると思いますけれども、その動きを見ながらまた総理府として助言することがあれば助言してまいりたいというふうに考えております。
千葉景子君  これからこの基本法を、例えば職場とか地域の場、あるいは教育、いろんな場面に浸透させていくためには、やっぱり自治体での条例づくりあるいは指針づくりなどが大きな役割を果たしていくだろうというふうに思います。そういう意味では、今おっしゃいました東京都の方でもそういうものが進んでおりますし、ぜひ総理府の方でもそれをさらに引っ張っていくようなといいますか、後押しするような活動をよろしくお願いしたいというふうに思います。

 ほかにもちょっとお聞きをしたいことはございますけれども、ちょっと時間が中途半端になってしまいましたので、きょうはこの程度にさせていただきます。きょう政務次官にも率直な御意見もいただきました。それをここだけで終わらせることなく、ぜひ各省庁の中でそのお考え方をもっと幅広く出していただきますようによろしくお願いをして、終わらせていただきます。

 ありがとうございました。


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