ちば景子バナー
お問い合わせ事務所案内
民主党本部へ
検索
プロフィール政策活動記録プチトマトその他情報
  ホーム  >  活動記録  >  国会活動  >  議事録  >  1999年度  >  1999年5月6日全文

外国人登録法・出入国管理法の改正案への質疑 [法務委員会] (1999.5.6)

外国人登録法・出入国管理法の改正案への質疑(5/6) 1/2
千葉景子君  私は、きょうは少し実務的になろうかと思いますけれども、何点か質問させていただきます。

 今、永住者あるいは特別永住者の皆さんに係る問題についても円理事の方からも御議論がございました。そこで、永住者、特別永住者の皆さんに係る何点かの問題について私もお尋ねしたいと思 います。

 この法的な地位といいましょうか特殊的な立場というものを考えたときに、例えば、永住者、特別永住者に関して外国人登録の登録事項などについて配慮をしたり、あるいはもう少し日本の社会で生きているということを前提にした考え方に立つことができないのだろうか、こういう思いがいたします。

 今回も職業あるいは勤務地、こういうものについては撤廃をするという方向がなされておりますけれども、前回もちょっとお聞きしてまだはっきりしておりませんでしたけれども、例えば「国籍の属する国における住所又は居所」、こういう項目がございます。取り扱いについては柔軟に取り扱っておられるというお答えもいただきました。私は、それぞれの民族あるいはお一人お一人のアイデンティティー、こういうものは大切にする必要があるというふうに思います。その一人一人がどういうものを胸におさめているかという問題はございますけれども、登録をさせるかどうかという問題としては、例えば日本で生まれ育ち、あるいは日本を自分の本拠として生活をしている皆さんとして考えれば、国籍の属する国における住所とか居所の登録を義務づけるということはもう既になじまないのではないかというふうに思います。今言ったように、国籍、それぞれがアイデンティティーを大事にしているかどうかという問題とは全くこれは別の問題だというふうに思うんです。

 この登録事項一つとってみても非常に負担を強いている、あるいはあくまでも外国人という区別をして非常に管理的な色彩を残しているというふうに思うんですけれども、この点について、まずこの一つについてみても何らか考え直す余地があるんではないかと思いますが、いかがですか。

政府委員
(竹中繁雄君)
 最初に、職業それから勤務所等の名称及び所在地、これをなぜ削ることにしたかということを簡単に御説明したいと思うんですけれども、登録事項のうちで変更したら十四日以内にすぐに変更登録をしなきゃいかぬということを言われている項目といいますのは居住地のほかに六つございまして、氏名、国籍、在留資格、在留期間と今度削ろうとしているこの二つの項目なわけでございます。

 これは、変更になったらすぐ十四日以内に登録に行かなきゃいけないということですから、特にある意味で大変煩わしいということになるんだと思いますけれども、その四つのうち、恐らく永住者、特別永住者につきましては氏名とか国籍が変わることもありませんし、在留資格も変わりませんし、それから在留期間も変わりませんから、十四日以内にやらなきゃいけないのはこの二つなんです。

 ですから、これがある意味で非常に大変であり、それから、その内容の性質上どっちかというとプライバシーの保護にも関係してくるということで、特にこの二つについては、永住者、特別永住者は日本の社会での定住性が高いので、こういうものを常時把握していかなきゃいけない必要は乏しいんじゃないかということに着目して、今回はこれを外したいということにしたわけでございます。

 それ以外のことについてということで、特に委員から「国籍の属する国における住所又は居所」、これはどうなのかという御質問がございました。

 これにつきましては、ここにはこう書いてございますけれども、実務上は本国における戸籍に記載された本籍地をこれに書き込むようにお願いしてございまして、現にそういうことをやっていただいております。親の本籍地の記載が身分関係の把握にも役立っておりまして、この記載は本人の同一性を確認するのに非常に役立っているということでございます。

 これは、むしろ特別永住者の方から、本国の戸籍を調べてみたらどうもこれは違っていた、日本の役所に提出したものと内容が違っていたのでちょっと訂正をしたいということで訂正を求めにお見えになる方がかなりございまして、私はこれはそれなりに御理解いただいて定着している項目ではないかなと理解しているところでございます。

千葉景子君  ちょぅと余り理屈になっていないんじゃないかと思うんですが、間違っていたので直しに来られたと。それは登録されているものですから、それが間違っていたらやはり自分できちっとしたものに訂正をしよう、これはあり得ることですけれども、それが国籍の属する国における住所または居所を登録させるという理屈には全然ならないと思うんです。

 それは、先ほど一言ったように、それぞれの皆さんが自分のやはリアイデンティティーといいますか、そういうものを大事にして、間違っていたものは訂正しようというお気持ちは当然あろうというふうに思うんです。ただ、実質的には住所とか居所というのは日本をそれぞれ生活の基盤とされているわけですし、本籍といいましても、もうそことの直接の関係というのが非常に希薄になっている、そういう部分もあります。それが直ちに同一性の確認の根拠になるというのも非常に何か理由としては薄弱ではないだろうかというふうに思うんです。決して御本人の意思を無にしようという意味ではなくて、登録事項としてだれでもが義務的に登録させられるということは必要ないのではないかというふうに私は思いますので、ぜひここは改めて永住者、特別永住者の地位というものにかんがみて、まずこの一つでももう一度検討するというふうにしていただけないでしょうか。お考えは。

政府委員
(竹中繁雄君)
 先ほど申しましたようなことで、今回は「職業」、それから「勤務所又は事務所の名称及び所在地」、この二つを永住者、特別永住者に関しては削減するということにとどめたい、このように考えております。
千葉景子君  それはまた今後の審議の中でもいろいろ議論させていただくことにしたいというふうに思います。

 それから、登録証明書の切りかえ期間、これも五年から七年ということになります。確かに五年から七年というのは延ばされたと言えば延ばされたわけですけれども、例えばこれも永住者や特別永住者ということを考えますと、本当に定期的に切りかえをして、そして何かを確認するということが必要なのかどうか、そういう問題があると思うんです。

 例えば、普通の日本の市民にとっても、何か変更があれば届けをします。やはり同じように変更があったら届ける、それをきちっと義務づけるということで十分足りるのではないかというとうに思います。

 例えば、永住者を考えても平成九年度では八万人余です。それから特別永住者も五十四万人余の皆さんがおいでなわけです。こういう数から考えますと、自治体の事務などの負担、それから御本人の定住性というものを考えたときには、切りかえ期間というものを撤廃して、そして変更をきちっと届けてもらうというようなことで私はこの外国人登録制度の趣旨も十分に全うされるというふうに思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

政府委員
(竹中繁雄君)
 まさに委員がおっしゃるような理由で確認期間を五年、正確には五回目の誕生日から七年、七回目の誕生日にまで伸長したいというのが今度の改正の一項目になっているわけでございます。

 しかし、確認制度は、登録の内容を定期的に点検して誤りや事実との不一致が生じていないかどうかを調べ、是正を要するものを発見したときは登録の内容を速やかに事実に合致させようとするものでございまして、永住者、特別永住者であっても登録の正確性を維持するために必要な制度でありますので、この制度自体を廃止するというのはいかがなものかと考えております。

千葉景子君  登録した内容が誤りかどうか、あるいは誤った登録をしたとか、あるいは変更をきちっと届けていない、こういう問題は日本の私たち市民にとっても住民基本台帳などで問題はある わけですね。同じことであろうかと思うんです。日本の一般市民にとっては、別にそれを確認するために切りかえなどするわけじゃないですね、定期的には。それでも、それが誤ったものかどうか、あるいはもし虚偽があればそれはそれなりにきちっと制裁がある。これもやっぱり誤ったことを登録したりあるいは登録をしなかったりすれば、それについての一定の何らかの制裁なり措置というものは考えられるわけで、定期的に切りかえをすることによってこれだけたくさんの皆さんの確認をする、そういうために七年ごとに切りかえるということも非常に事務の負担であり、それだけ定住性のある皆さんにとっての負担にもなっていると言えるのではないかというふうに思います。

 これについても、今のお答えでは変えるつもりはないというようなお答えですけれども、この審議がまだ続きますので、ぜひその間にも御検討いただきまして、また再度その検討の結果などはお尋ねをしたいというふうに思っております。さて、この登録制度ですけれども、今度の改正によりまして登録原票の開示、この問題が新しく盛り込まれるということになりました。そこで、新しい制度ということになりますので、ちょっと細かい点ですけれども、まず確認をしていきたいというふうに思います。

 まず、この登録原票の開示ですけれども、第四条の三、そこでいろいろ基準が記載をされておりますけれども、四項でまず開示請求ができるものとして「国の機関又は地方公共団体」というのが挙げられます。この「国の機関」というのはどういうところまでを合むというふうに考えればよろしいのでしょうか。

政府委員
(竹中繁雄君)
 改正法四条の三第四項においては、国の機関がその事務を執行する上で必要がある場合には、登録原票の写しまたは登録原票記載事項証明書の交付を求めることができるということが明記されておりますけれども、現在でも、社会保険行政部門とかあるいは税制関係部門等の関係行政機関から登録原票の記載内容について照会があった場合、その根拠規定あるいは職務、執務上の必要性を勘案して照会に応じております。今後もこのような機関からの照会が予想されますので、この規定を置いている次第でございます
千葉景子君  そういうことを聞いたんじゃなくて、国の機関ということは例えば国の各省庁がありますね、さらにそれにどういうところまでをこの「国の機関」として含むのかということをお尋ねしているわけです。要するに、国の機関はすべてということになりますか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 「国の機関」は、その根拠規定があり、あるいは職務執行上の必要性があるところはすべてに係ります。
千葉景子君  捜査機関なんかも入りますか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 捜査機関も当然入ると思います。
千葉景子君  そうなりますと、国の機関すべてが法律の定める事務の遂行のため必要があると認める場合については交付を請求できるということなんですが、「法律の定める事務の遂行」ということになりますと、これはどういう意味ですか。法律の定める事務の遂行のために必要があれば開示を求められるということが記載をされております。この意味を説明いただきたい。
政府委員
(竹中繁雄君)
 法律の定める事務の遂行に当たっては、登録原票の記載を利用する必要がある場合には登録原票の記載事項を開示することとしておりますけれども、こういう書き方をしましたのは、他の法律により開示を求めることができることとなっている場合には既に第一項の規定がございます。第一項の規定により開示し得ることになっているので、他の法律で特段の規定が置かれていない場合であっても、国の機関または地方公共団体が法律上担うこととされている事務を遂行する上で必要と認められる場合には開示し得るようにしているものでございます。
外国人登録法・出入国管理法の改正案への質疑(5/6) 2/2
千葉景子君  ということは、例えば何々省設置法なりでこういう事務を遂行するということが決められていますね。そういうことすべてが「法律の定める事務」ということになりますか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 当然、その目的とやること、その要求することにある種合理的な関係がなければいけないわけですから、何でもかんでもこれがあるから聞ける、どこまでも聞ける、調べられる、開示を求められるということではございません。
千葉景子君  絞りは、また必要があるときとか理由とかそういうことを求めるんですけれども、この「法律の定める事務」の「法律」というのは結局は何の法律のことを指すんですか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 いろんな法律でこういう場合にはこういうことができるということが書いてある場合がございます。例えば刑事訴訟法では、捜査機関は関係の公務所に対していろいろな意見を照会することができる、そういうようなことが書いてあるものについてはその法律によるということでございます。
千葉景子君  いや、さっき、開示を別建てで法的に認めているものはそれでやると。そうじゃないものをここで定めているわけでしょう。そうすると、この「法律」というのは何ですか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 先ほども申しましたように、社会保険行政部門とかそれから税務関係部門等の関係行政機関から登録原票の記載内容について照会があった場合に、その根拠規定、それから職務執行上の必要性、こういうものを勘案しまして必要に応じて応じておるということでございます。
千葉景子君  そうすると、この法律というのは、事務の執行を決めている法律なんというのは随分たくさんあるわけです。先ほど言ったように、まずはそれを設置している法律からして、こういう事務を管轄する、執行するということになるわけです。

 要するに、国の機関は、必要があればという部分はありますけれども、基本的に開示を求めることができるということですか。

政府委員
(竹中繁雄君)
 先ほども言いましたように、やっばり根拠規定がどうなっているのかということと、あるいは職務執行上の必要性がどうなっているか、こういうものを勘案した上でということで、何でもかんでもということではございません。
千葉景子君  そうしましたら、さらに、執行のために必要があると認める場合にはということになるわけですね。だから、何でもかんでもじゃないことは、それはそうですよ、必要があると認められなければ。それから第六項では、その理由などをはっきりさせて求めるということになっているわけです。国の側というのは、そういう意味では非常に広範囲に、登録原票、しかもこの登録原票の写しそのものの交付を請求できるということになるわけです。それに対して、今度は五項の方ですけれども、「弁護士その他政令で定める者は、法律の定める事務又は業務の遂行のため」、今度は原票は請求できませんけれども、登録原票記載事項証明書の交付を求めることができる。

 「弁護士」は具体的に書いてありますからわかります。「その他政令で定める者」というのは、今後政令が定められることになるんだろうと思いますけれども、弁護士に準ずるような、具体的にはどういう者がここに合まれてくるのでしょうか。

政府委員
(竹中繁雄君)
 「その他政令で定める者」、その具体的な内容でございますけれども、まだこの政令をつくる前でございまして、政令を定める時点で具体的に検討することとなりますけれども、現時点では、日本赤十字社とか預金保険機構などのように、今後とも登録原票の記載を利用することについて人道上あるいは公益上の観点から開示の必要性が高いと認められるものを定めることにしたい、このように考えております。
千葉景子君  その者は、これも法律の定める事務または業務の遂行のためということになるのですが、その「法律の定める事務」というのはどういうことになるのでしょうか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 お尋ねの点につきましては、原票には外国人のプライバシーに関する事項も多く含まれているわけですから、弁護士その他政令で定めることとなる者が登録原票の記載事項の開示を求めることができる場合として、これらの者が個人的な関心や用務のために必要とするような場合ではなくて、法律で定められた事務または業務を遂行する上で必要とする場合に限定するということにしたものでございます。

 例えば、弁護士が弁護士法に規定するような職務を行う場合や、法律で設立目的や業務を規定されているような機関がその本来の活動を行うような場合がこれに該当すると考えます。

千葉景子君  そうしますと、例えば、弁護士の場合には弁護士法とかそういうものを指すということになるのかと思うんですが、先ほど、例えば日本赤十字社などが人道上、その他政令で定める者に合まれる可能性があると。こういう場合には、「法律の定める事務」というのはどういうことになるんでしょうか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 先ほど申しましたように、赤十字であれば赤十字に関しては法律で設立目的なり業務が規定されているわけでありましまうから、そういうものを踏まえて決定するということだと思います。
千葉景子君  今度は第六項へ行きますと、さらに「前三項の請求は、請求を必要とする理由その他法務省令で定める事項を明らかにしてしなければならない。」ということになりますが、この法務省令でどういうことが定められるのですか。請求を必要とする理由というのは法的には規定をされているけれども、さらにこういう具体的な必要性があるというようなことが求められるんだろうと思いますが、さらにその他の事項というのは例えばどういうことが推定をされるのですか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 今先生がおっしゃいました請求を必要とする理由に加えまして、請求者を明らかにするための事項、この人が本当に請求することができる人なのかどうかということを明らかにするための事項として、請求を行う国の機関等の名称、または請求を行う者の氏名及び住所、それから、一方におきまして請求にかかわる外国人を特定できるような身分事項、例えば、氏名、国籍及び居住地などを規定することを念頭に置いております。

 なお、検討に当たりましては、住民基本台帳の闘覧及び住民票の写し等の交付に関する省令第二条を参考にする予定でございます。

千葉景子君  四項と五項では登録原票そのものの写しの交付を求められるか。五項は登録原票記載事項証明、原票の写しそのものは交付を求められない、こういう区分けがされております。この理由はどういうところにございますか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 この開示を求める者の公共性といいますか、それがどのぐらいあるかによってこの違いをつくっているわけでございます。
千葉景子君  そうすると、公共性といえば国の機関、地方公共団体は当たり前ですよね、これが公共性がなかったらとんでもないことなわけで、それと「弁護土その他政令で定める者」というのは公共性において異なる、そういう理由ですか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 この登録事項には当然プライバシーにかかわるような事項もかなり入っているものですから、弁護士及び政令で定める者については制限を加えているということでございます。
千葉景子君  先ほど、国の機関等に捜査機関も当然含まれるというお話でございました。

 従来、この外国人登録証については、登録済み証明が自治体において交付をされていろいろ利用されてきたということはあるんですけれども、国の機関、特に捜査機関については大量照会等の問題が指摘されてまいりました。不必要なといいましょうか、こういう照会が大変乱用されてきたという問題があったんですけれども、そういうことを考えると、本当に国の機関の方が公共性がきちっとしていて、弁護士その他政令で定める者はどうも区分けをされているというのは、どっちが信用が高いのかちょっとよくわかりませんけれども、この大量照会等、こういう問題点についてはこの法律ではどういうチェックがされようとしているのでしょうか。特に、捜査事項照会によってこれまでは照会がなされてきた、それとの関係はどういうふうになりますか。

政府委員
(竹中繁雄君)
 過去にそういう事例があったということ、いろいろ問題視されたということは私どもも承知しております。

 先ほど委員がおっしゃいましたような漠然とした大勢といいますか、不特定多数の外国人にかかわるような開示の請求あるいは必要性が不明瞭、そういうような請求があった場合にどういうとうにするかということでございますけれども、その請求の理由等に十分な合理的な理由があるのかどうか、その請求の根拠となる法令は何か、あるいはその趣旨はどうなっているか、そういうものを確認しまして、その上で対処すべきものだと思っております。

千葉景子君  要するに、今回の規定によって請求を必要とする理由とか、そういうものを求めておりますね。そういうことによって十分にチェックをしていくということになりますか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 そういうことでございます。十分な合理的な理由があるかどうかということを、その請求の根拠となる法令の趣旨を踏まえて確認して、その上で対処してもらう、こういうことでございます。
千葉景子君  もう一点、捜査事項照会という照会の仕方というのは、この法律の交付請求とは別に存続するということですか。
政府委員
(竹中繁雄君)
 捜査の場合は、第四条の三の一項でございますけれども、「市町村の長は、次項から第五項までの規定又は他の法律の規定に基づく請求があった場合を除き、登録原票を開示してはならない。」、こういう書き方になっておりまして、他の法律の規定に基づく請求に当たります。これは刑事訴訟法で捜査当局はこういうことを公務所に聞くことができるということになっていますので、それはこの規定によって開示を認めるということになります。
千葉景子君  捜査事項照会、刑事訴訟法によるんですけれども、従来はこの方法で非常に大量照会等の弊害というのが実際上あったわけです。そのチェックというのは、今回の法律とはまた全く別な問題ですね。

 この開示請求については、第六項で、請求を必要とする理由とかそういうものを明確にさせてやるということです。捜査事項照会については従来弊害があったことが指摘をされておりますけれども、それはこの法律によってチェックをする問題ではない。ただ、それについてもやはり今後十分に監視あるいはチェックをしていただく必要があると思いますけれども、そこはどう取り組まれるおつもりですか。

政府委員
(竹中繁雄君)
 過去にそういうことを指摘される事態があったということはもちろん承知しております、最近余りそういうことは聞かなくなってきたわけですが。

 いずれにしましても、登録原票の開示、特に今先生がおっしゃったような不特定多数の外国人に係る開示要求、あるいは必要性が不明確な開示要求、そういうものにどういうふうに対応するかということについてガイドラインのようなものをつくりまして、開示に当たっての指針、そういうものを作成して市区町村に示すことをこれから検討していきたいと思っております。

千葉景子君  開示に当たりましては、それから照会のあり方についても、十分にそのガイドラインなりで厳しくチェックをしていくように、その点についてはお願いをしたいというふうに思います。

 私は入管関係についてもまだまだ質問をさせていただくところがあるんですけれども、時間も限られておりますので、そこはまた後日に譲らせていただき、きょうは最後に、全廃をされますこの登録原票に係る指紋についての取り扱い、これま でも十分に取り組まれてきたかというふうに思うのですけれども、膨大な数の指紋が残されている。これは今どういう状況にあって、今後さらに指紋の扱いをどういうふうにされるおつもりでしょうか。ちょっとこれ事前のあれがなかったかと思いますが、おわかりであればお願いします。

政府委員
(竹中繁雄君)
 基本的に、昔とった指紋のうちの指紋原票にあるものは破案するということで済むわけでございます。 一方におきまして登録原票にあるもの、市区町村にあるものはそこで用が終わった時点で処分していただくなり、あるいは我々のところに持ってきて我々の方で処分するということになろうかと思いますけれども、たしか指紋押捺が廃止された後の最初の年、一年間分くらいにつきましては、その登録原票を法務本省に持ってきてマイクロフィルムに撮る際に指紋をつけたままで撮ったものがございます。これにつきましては簡単に消すわけにいかないものですから、一々これを取り出しまして指紋を消しまして、それでもう一度マイクロフィルムに入れて戻すという作業を今やっております。ただ、これはなかなか手間のかかる仕事なものですから全部終わっているわけではございません。最終的にはこういうものもすべて抹消するという方針でございます。
千葉景子君  どの程度その作業というのは進んでいるのか。それから、今後また指紋の全廃ということに伴いましてその量というのは大変膨大なものになってこようかというふうに思いますけれども、これはできるだけ早く対処いただけるものでしょうか。どんな見通しをお持ちですか。その点についておわかりになれば、それをお聞きして、終わります。
政府委員
(竹中繁雄君)
 先ほどのマイクロフィルムに残した分というのは平成五年の約六万枚でございます。これまでに一つ一つ拾い上げて指紋を抹消するということをやった数は、今現在二万でございます。ですから、まだ残りがあるということでございます。

 指紋押捺が全廃になりますれば、これは一々ピックアップしないで順番にできますので、恐らく非常に速く作業は進むと思います。今現在は、指紋押捺者かどうかというのを一々確認しながら拾い上げなければいけないので、非常に手間がかかっているというのが現状でございます。



Copyright(C) Keiko Chiba, All rights reserved.