| 千葉景子君 |
法律でございますので、そこに使われている概念あるいはそれぞれの行為類型をやはり明確にしておく必要があろうというふうに思います。
そこで、この中で規制されるものに性交類似行為というものがございます。これはなかなかこれだけでは十分にわかりにくいところもあるんですけれども、性交類似行為とはどういうことを指すんでしょうか、御説明をお願いいたします。
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| 円より子君 |
この性交類似行為とはということに対しまして、またわかりやすい言葉で言うのも大変難しいのでございますけれども、これは法的にやはりきちんとしておかなければいけませんので、短くなりますけれども一応お答え申し上げますと、性交類似行為とは、実質的に見て性交と同視し得る態様における性的な行為をいうというふうになっております。
そして、例えば、これは異性間の性交とその態様を同じくする状況下における、あるいは性交を模して行われる手淫、荒淫行為、同性愛行為などをいう、そのように考えます。
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| 千葉景子君 |
この法律は、提案の御趣旨から考えても当然であろうかとは思いますけれども、児童買春をした者よりも児童買春の周旋をした者の
方が罰金刑が重くなっております。これについてはやはり重い刑罰を科すということになりますので、なぜこれだけ刑罰の差がつけられているのか、御説明をお願いします。
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| 円より子君 |
今、千葉委員が御質問なさったものは、この法案の第四条で「児童買春をした者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。」というところ、それから第五条で児童買春の周旋のことが書いてございますが、「児童買春の周旋をした者は、三年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。」ということで、児童買春をした方は百万円であり、そして周旋をした者は三百万円以下の罰金ということで、この罰金刑が言いことについての御質問だと思います。
この児童買春の周旋者といいますのは、児章買春をしようとする者とその相手方となる児童の間に立って児童買春が行われるように伸介する者ということになります。その児童買春は大人の優越的立場からの性的搾取という点では処罰の対象として当然ですが、周旋をすることはこのような児童買春を助長、拡大する点でより重く処罰する必要があるというふうに考えます。
さちに、児童買春周旋罪につきましては、法人等の業務主に対しまして罰金刑を科する両罰規定の適用が十一条にございますので、こうしたことを考慮したことによるものでございます。
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| 千葉景子君 |
次にお尋ねいたしますが、刑法などでは強制わいせつ罪は原則として親告罪とされております。これはプライバシーなどに考慮してというところがあろうかというふうに思いますが、今回の児童買春等については非親告罪となっております。これは非常に児童のプライバシーなどとの兼ね合いで難しい部分もあろうかと思いますけれども、本罪を非親告罪とした理由は何でしょうか。
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| 円より子君 |
おっしゃるとおり、私どもも親告罪と非親告罪のことについてはさまざまに議論をし、検討をしてまいりました。
御承知のように、強制わいせつ罪は犯罪の性質上、これを訴追し、処罰することによって被告者の精神的苦痛等の不利益がさらに増すことが考えられます。そうしたことから、被害者の保護の観点から親告罪としているものと解されております。
しかし、児童買春罪につきましては、加害者やその背後の組織の報復を恐れて告訴できなかったり、また保護者への金銭の支払いで示談をし、告訴を取り下げさせたりするようなことが通常の性犯罪以上に多いことも考えられます。
そこで、これを親告罪といたしますと、児童買春の相手方となった児童の保護や、また児童を性欲の対象としてとらえる風潮の抑制、児童一般の心身の成長への重大な影響の防止を十分に図ることが困難になると考えますので、このような観点から非親告罪としたものでございます。
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| 千葉景子君 |
この児童買春等の規制につきましては、これまでもさまざまな議論が重ねられておりまして、法案としても何回か取りまとめなどが行われてまいりました。その中に、自社さ共同で提案をされました児童買春等に関する規制の法案がございます。この自社さ案では絵が規定をされておりましたけれども、今回はこの自社さ案と異なって絵については特段の規定がなされておりません。この絵というのは児童ポルノには含まれないのでしょうか。その点についてお尋ねしたいと思います。
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委員以外の議員 (大森礼子君) |
千葉委員の御質間にお答えいたします。
確かに自社さ案の方には絵というものが例示として明示してありましたけれども、この法案では例示から外しております。これはコミックなども入るのか、こういう議論もありましたので誤解を招かないようにという趣旨もございます。
絵につきましては、法案に書いてありますように、「その他の物」の中に含まれ得る場合があると考えております。この法案では、児童ポルノとは、「児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したもの」とされておりますけれども、ここに言う児童というのは十八歳未満の実在する児童をいうことになります。したがいまして、絵につきましても実在する児童の姿態を描写したものであると認められない限りはこの児童ポルノには該当しない、こういう考え方をとっております。
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| 千葉景子君 |
少し細かい問題になりますけれども、第二条第三項第一号、これは一号、二号、三号と分けてございますけれども、この第二条第三項第一号に当たる児童ポルノというのはどういうものが該当するのでしょうか。
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委員以外の議員 (大森礼子君) |
二条三項第一号に当たる児童ポルノ、いわゆる一号ポルノという言い方をさせていただきますが、構成要件に書いてありますとおり、「児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写した」「写真、ビデオテープその他の物」をいうことになります。性交類似行為については先ほど円委員から説明いたしました。
ここでの「児童の姿態」といいますのは、児童を相手方とする性交に係るもの、それから児童を相手方とする性交類似行為に係るもの、それから児童による性交に係るもの、児童による性交類似行為に係るものの四種類ということになります。児童のこのような姿態であることが視覚により認識することができるものであれば、性器等が描写されておらず、あるいはその部分にばかしが施されているものであってもこの児童ポルノに当たることになります。
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| 千葉景子君 |
同じく第二条第三項第二号に当たる児童ポルノ、これについても続けて御説明をお願いいたします。
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委員以外の議員 (大森礼子君) |
いわゆる二号ポルノはどのようなものかということですが、「他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した」「写真、ビデオテープその他の物」をいうとなっております。
ここでの「児童の姿態」といいますのは、性交または性交類似行為には当たらないものでありまして、他人が児童の性器等を触る行為に係るもの、それから児童が他人の性器等を触る行為に係るものの二種類であります。
「性器等」の意味につきましては、第二条二項を受けまして、「性器、肛門又は乳首」となります。ただし、これらのものであって性欲を興奮させまたは刺激するものでなければなりません。児童のこのような姿態であることが視覚により認識することができるものであれば、一号と同じように、性器等が描写されておらず、またはその部分にぼかしが施されているものであっても児童ポルノに当たることになります。
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| 千葉景子君 |
続けて、三号もございます。第二条第三項第三号に当たる児童ポルノ、これも一号、二号とはまた別になっておりますので、この児童ポルノというのはどういうものか御説明をお願いいたします。
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委員以外の議員 (大森礼子君) |
三号に当たります児童ポルノ、いわゆる三号ポルノという言い方をしますが、これは「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写した」「写真、ビデオテープその他の物」をいいます。
具体的な例としましては、全裸または半裸の児童に扇情的なポーズをとらせた姿態を描写した写真等が考えられ、これが性欲を興奮させまたは刺激する姿態であることが視覚により認識することができるものであれば、児童の性器等が描写されておらず、またはその部分にぼかしが施されているものであったとしてもこの児童ポルノに当たることになります。
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| 千葉景子君 |
次に、この規定の中で、先ほど触れられておりましたけれども、「性欲を興奮させ又は刺激するもの」という表現がございます。これと、刑法のわいせつ物頒布罪等ではわいせつと
いうことでくくられているわけですけれども、これはどう違うんでしょうか。もし違いがございましたら御説明をお願いしたいと思います。
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委員以外の議員 (大森礼子君) |
いわゆる二号ポルノ、三号ポルノには「性欲を興奮させ又は刺激するもの」という文言がございます。この文言と刑法上のわいせつとはどう異なるかという御質問ですが、刑法百七十五条のわいせつ物頒布等の罪に書かれてありますわいせつの意義につきましては、最高裁の判例がございまして、いたずらに性欲を興奮または刺激せしめ、かつ普通人の正常な性的差恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものをいうとする判断が出ております。
これに対しまして、この法案におきましては、「性欲を興奮させ又は刺激するもの」とされていることから、児童ポルノについては刑法のわいせつに該当しないものも含み得ることになります。もう少し詳しく言いますと、最高裁の判例、昭和二十六年五月十日、「いたずらに」それから「普通人の正常な性的差恥心を害し、善良な性的道義観念に反するもの」、これをこちらの法案では要求しておりません。
これにつきましては、児童ポルノの性質上、まず「いたずらに」については、これは過度にという意味ですけれども、これを要しないとしております。それから、「普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するもの」であるかどうかについて論ずるまでもなく規制すべきである、こういう趣旨であります。
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| 千葉景子君 |
終わります。
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