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情報公開制度成立に向けて質疑 [総務委員会] (1999.3.9)

情報公開制度成立に向けて質疑 [総務委員会]
 1999/3/9 総務委員会

 ちば議員が議員活動の主要なテーマとして取り込んでいる「情報公開制度」の成立に向けて、総務委員会において質疑を行いました。

情報公開制度成立に向けて質疑(1) [総務委員会] (99/3/9) 情報公開制度成立に向けて質疑(2) [総務委員会] (99/3/9)
行政情報公開法案についての質疑(3月9日) 1/3
千葉景子君

 民主党の千葉景子でございます。

 まず、きょうは冒頭に一点お伺いをいたしたいと思います。

 委員の皆さんも覚えておられるかどうかということでございますが、アジア歴史資料センターという構想がございます。これは九四年、当時の村山政権の時代でございますが、アジア諸国への侵略行為や植民地支配について深い反省の意を示すと同時に、日本とアジア諸国に関する国内外の歴史的な資料を収集して歴史の研究などに寄与していこう、そしてお互いに共通の歴史認識などをはぐくんでいったらどうかということで構想が打ち出されたものでございます。

 実は、私もこの問題につきましては、私の周辺にも、大変大事なことだ、こういうことなら自分の地域にもこういう施設なり、あるいは構想を実現するような手伝いができたら、こんな意見もあったものですから、この間、時期折々にいろいろ進捗状況などをお尋ねいたしてきたところでもございます。

 まず冒頭、官房長官に、これまでの進捗状況といいましょうか、取り組み状況はどのようになされてきたのかお尋ねをしたいと思います。

国務大臣
(野中広務君)
  ただいま御指摘賜りましたアジア歴史資料センターにつきましては、お話がございましたように、平成六年八月の村山内閣総理大臣談話を契機にいたしましてその検討を開始したものでございます。翌平成七年六月には、有識者会議によりましてこのセンターについての御提言をいただいたところでございます。

 自来、この御提言に基づきまして、政府といたしましてはこの構想の具体化に向けまして、関係省庁がプロジェクトチームを編成いたしまして作業を鋭意進めますとともに、それぞれ譜外国の資料あるいは実情等も含めまして、我が国国内におけるものも含めて調査を実施しておるところでございまして、今後ともこのセンター構想の可能な限り早急な実現に向けて着実に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

 実は、戦後五十年という節目を迎えました村山内閣のとき、私も閣僚の一人として歴史的な戦後五十年の節目を迎えたわけでございまして、今アジア歴史資料センターについての委員の質問をお伺いしながら、さらにその責任の重さを痛感しておるわけでございます。

 一部報道等におきましては、自民党が自由党と連立を組んだからこれがおくれるんじゃないかなといったような報道まで行われている向きもあったり、停滞しておるという御指摘もあるわけでございますが、このことは連立の相手であります自由党にも御迷惑をかけるわけでございまして、 一層私どもは村山内閣の際に提言をされましたこのアジア歴史資料センターの早期実現のために積極的に取り組んでまいりたいと存じておるところでございます。

千葉景子君  御決意のほどを伺わせていただきました。

 私も、多少事務方の皆さんからこれまで聞いておる話によりますと、国の機関としてきちっとして設立をしたい、ただ財政が大変厳しい折でもあり、そればかりではございませんけれども、既存の施設に併設をするというような形でやらざるを得ないのではないか、国立公文書館などという例えばの例もあろうかと思いますが。ただ、これは幾つかの省庁にもまたがることでございまして、どうやらその辺でそれぞれが腰が引けているやな 話も伺ったりするところでもございます。  むしろ、これは政府全体としてきちっと最終的なまとめをされるべきものであろうと思いますので、困難はおありかと思いますが、官房長官、ぜひ陣頭指揮のもとにおまとめいただくよう改めて御要請をしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣
(野中広務君)
 若干の日にちがたっておりますので、今、千葉委員が御指摘になりましたような調査あるいは検討がおくれておるのではないか、あるいは収集の対象となる資料等についても各省庁に分担がまたがったりするわけでありますので、政府部内の調整が円滑にいっておらないんではないかという御指摘を受けるわけでございますが、その取りまとめをいたしております外政審議室長もここに参っておりますので、先ほど私が申し上げましたように、この戦後五十周年という節目に決められましたアジア歴史資料センターの意味の重要さを新たに踏まえまして、できるだけ早い実現に向けて取り組んでまいりたいと存じております。
千葉景子君  それでは、引き続きまして先ほど森田委員の方からも御質問、御質疑がありましたが、情報公開制度につきまして少し総括的な質問をさせていただきたいと思います。この後、法案につきましての趣旨説明もあり、個々具体的な内容につきましてはその趣旨説明を受けまして議論が進められるものと考えておりますが、そのいわば審議に当たっての心構えとでも言いましょうか、そんなことを含めまして何点か質問をさせていただきたいというふうに思います。

 私もこの情報公開制度につきましては、その法制化に諸先輩あるいは同僚議員の皆さんともどもに長年取り組ませていただいてきた一人でもございます。その意味では、ようやく情報公開制度の法制化の姿が見えてきたな、こういう気持ちがいたしているところでもございます。

 ただ、考えてみますと、先ほどお話もございましたように世界の流れから見れば、アメリカ等の情報公開制度の確立から三十年ほどもおくれてきた。また、地域での取り組み、これも先ほどお触れがありましたけれども、山形県の金山町、この条例の制定から考えても十数年の年月が経過をしている。そして、立法機関としてはやはり行政の情報に対する開示を法制化をしようということですから、ある意味では立法機関の責任でもあろう。そういう意味で、立法機関としても数々の議員立法も提起をされてきた。こういう長年の経過から見ると、今情報公開制度が法制化の姿が見えてきたこと自体は私も大変うれしく思いますが、いささかこの間随分時間がかかり過ぎたのではないか、そういう気がいたします。

 地方などでは条例を使いながら、例えば官官接待とかあるいは空出張とかあるいは談合問題などが明るみに出て、そして地域の政治に対する不信感を取り除いたり、あるいはそのむだをきちっと適切に是正をしていくなどの措置もとられてまいりました。国の方は、どうやらこの情報公開制度がない間何がはびこってきたかということは、もう官房長官も総務庁長官も御存じのことであろうというふうに思います。

 そもそも、ここまで長きにわたってこの法制化がし得なかった、こういうところについては政府としてどう御認識をなさっているのでしょうか。これは怠慢と言っていいのか、あるいはそれともこの法律をつくっては大変だという何か特段の理由でもあったのか、その辺の反省も含めてお考えはいかがでしょうか。

国務大臣
(野中広務君)
 政府といたしましては、これまで情報公開を法制度としてどのように位置づけるかということについて調査研究を進めまして、我が国の実情を踏まえた情報公開法のあり方を検討いたしてまいり、その実績を踏まえて去る平成十年三月二十七日の第百四十二国会に提案をさせていただいたわけでございますが、第百四十三臨時会、百四十四臨時国会と残念ながら継続審議に至りまして、この一月二十二日以来の第百四十五国会においてようやく衆議院においてこ れが御審議をいただき、かつこの衆議院における法案審議の結果市場一致をもって参議院に送付をいただいたところでございます。

 今、委員からこの法案に対しまして、詣外国に比べておくれておるのではなかろうかという御指摘は私どもも甘受しなければならないと思うわけでございますが、諾外国ではそれぞれその国の国情の違いから情報公開法が制定をされておりますことは、もうこの情報公開に非常に熱心にお取り組みになりました委員でございますので、十分御承知でございます。また、未制定のところもさまざまあるわけでございまして、北欧あるいは米国等十三ヵ国において法律が現在制定をされておりますけれども、英国とかドイツとかイタリーとか、それぞれ先進国においてもいまだなかなかこの法律が制定されないところにも非常に難しい問題があるのではなかろうか、このように承知をしておるところでございます。また、先ほども御指摘がございましたけれども、我が国の地方公共団体で条例制定によって情報公開を行っておるのも全体の約二割でありまして、まず、今回の情報公開法が本院においても早急に成立をさせていただくことによって一層この情報公開が我が国においても進んでくるのではなかろうかと期待をしておるところでございます。

千葉景子君  できていないところ、あるいはおくれているところを参考にしていたのではなかなか前に進むわけではありません。むしろ先駆的なところを参考にしたり、あるいはそのさまざまな蓄積を十分に受けとめて積極的に取り組むことが我が国にとっても大切なことではないか、そこのところは十分承知いただきたいというふうに思います。

 遅きに失したとは申しましても、この法律がいよいよ生まれ出ようとしているところでございますから、私どもも最大限この法律がよいものとして誕生できるように努力をさせていただきたいというふうに思っております。

 私が既に申しましたように、条例あるいは諸外国の実例などを考えても、今我が国のこの法制化はどこかに先がけてとりあえず試作品をつくってみようという段階ではないわけです。だとすれば、さまざまなこれまでの実績も踏まえて、一歩でも二歩でも、いや最高の法律としてまとめ上げていくということが立法機関として、それから行政機関としての責任ではないだろうかというふうに思います。

 その意味では、この法案がこれから審議されるに当たって、この委員会での議論あるいは立法機関としてのさまざまな問題提起、そういうものも率直に受けとめていただいて、そして一歩でも二歩でもよりよいものをまとめていこうというお心構えを持っていただきたいと思うんですが、いかがですか。

行政情報公開法案についての質疑(3月9日) 2/3
国務大臣
(野中広務君)
 委員御指摘のように、この情報公開法を衆議院に提案をさせていただきまして、 一応の経過はございましたものの、各党間で熱心な御協議をいただき、さらに継続審議を重ねながら今回会において衆議院で共同提案を全会派において行われたということを私どもは重く受けとめておるわけでございます。参議院に送付をいただきましたけれども、なお参議院におきましても濃密な御審査をいただきまして、早期成立を心からお願い申し上げる次第でございます。
千葉景子君  さて、私はこの情報公開制度、この大きな柱は、国民の知る権利を保障し、それを具体化する、そのための法律であるというふうに私は認識をさせていただいているところでございます。ただ、その点については、この法案の中身を拝見いたしましても、今後さらに議論させていただくようになろうかと思いますが、なかなかはっきりされていないというところもあろうかというふうに思います。

 そこで、きょうは知る権利という点について何点か御認識等をお伺いしておきたいというふうに思います。

 まず、知る権利、これが憲法上保障された権利であること、これは当然のこと、お認めになるというか御認識を持っていらっしゃると思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣
(太田誠一君)
 たびたび申し上げておるのでございますが、国民主権のもとで国民が主人公なわけでありますから、そこで国会議員を選び、そしてそのもとで内閣総理大臣を選出し、そして内閣総理大臣が内閣を組織し、そしてそこから命令が発せられることによって行政というのはさまざまな権限を持つことになるわけでございますから、そのあり方について国民に対して説明の責任があるということは当然のことだと思っております。それをどの程度どうするかということについてさまざまなやり方があったということだと思います。  知る権利という言葉は、憲法上の直接使われている文言ではないわけでございますが、おっしゃっている意味は、我々と認識は余り変わらないのではないかというふうに考えているところでございます。
千葉景子君  どうもいま一つちょっとわからない。簡単なことをまず私は聞いておるのでして、知る権利、確かに憲法の条文の言葉としては出てまいりません。ただ、現在、憲法の認める権利として存在をしているということはそのとおりですね、知る権利は憲法上保障された権利だとお考えですねと。まず、これだけお聞きしたいんです。
国務大臣
(太田誠一君)
 知る権利という言葉が意味している内容については、確かにそのとおりだと思います。
千葉景子君  何か禅問答のようになってしまうんですが、私はこういうことだと思うんです。

 憲法には、二十一条で表現の自由というのが保障されています。ただ、この表現の自由というのはやはり送り手と受け手というものがあって成り立っているわけですから、その意味では、この表現の自由というのは受け手の自由も保障するものであるということがおおよそ学説でもあるいは判例上でも認められているということが言えるのではないかというふうに思います。 そういう意味で、知る権利というのは、憲法上保障されている権利だということをまずここは明確に押さえておいていただきたいんです。御趣旨はじゃなくて、憲法上の権利だと、まずそこは長官、きちっと御認識をしておいていただかなければいけないと思いますが、どうですか。

国務大臣
(太田誠一君)
 憲法の解釈について、憲法を解釈すれば知る権利という言葉を使わなければならないということであるかどうかということからいえば、それは、ねばならないということではないと思います。その言葉についての選択は、それぞれの国民、各国民ごとにある考え方でありますから、その表現をとるかどうかということは、それは違う問題だと思います。
千葉景子君  何か長官、知る権利とまず情報公開制度の問題、そこへ行くまでの予防線を張っておられるような気がいたしますけれども、そんなことではなくて、じゃ逆に、知る権利は憲法上の認められた権利ではないと、そうお考えですか。
国務大臣
(太田誠一君)
 率直に申し上げると、例えば、この言葉は私はそんなに抵抗感がありませんけれども、人によっては非常に政治的な意味合いを感じる方も中にはおられるわけでございまして、要はその内容、意味しているところが、先生がおっしゃっている知る権利という内容と我々がこの情報公開法の制定に当たっての考え方とが共通であれば、それでよろしいんじゃないですかね。
千葉景子君  いや、そういう問題ではないと思いますよ。というのは、例えば内閣としてあるいは行政府として、憲法上の権利だとすればそれをきちっと尊重、守り、そしてそれを施策やあるいは具体的な法制度の中に具体化をしていく、そういう責任が出てくるわけですよね。

 だから、思いが同じだとか、あるいは解釈をしてみるとほぼ共通だという問題ではなくて、憲法上の権利であるとするならば、それをやはり日本の制度あるいは施策、こういう中にきちっと位置づけてさまざまな運営をしていかなければいけな いということになるはずですから、そこは明確にしておいていただかなければ、これから先の議論が進まないと思いますが、いかがですか。

国務大臣
(太田誠一君)
 憲法二十一条の表現の自由というものの解釈について、そこに請求権的なものを含むか含まないかということであれば、それは含まないんだろうというふうに考えております。
千葉景子君  まだ私、そこまで聞いていなかった、次に聞こうと思っておったんですけれども、大変時間がこれでかかるんですけれども、憲法上保障された権利かどうかという問題、そして、じゃ、その認められている権利というのはどういう内容を持った権利なんだという問題と両方あるというふうに思うんですね。

 今、長官がおっしゃった表現の自由の中には請求権的な権利は認められていない。では、請求権的ではない、自由権的に知る権利を妨害するようなことをやってはいけないよ、いわば自由権的な権利としては認めるというふうにおっしゃりたいわけですか。

国務大臣
(太田誠一君)
 私は、必ずしも、請求権的なものは含まないということを言っておるわけで、本来それがないんだとかそういうことを申し上げているわけじゃないわけでございます。さっきから先生は、従来の憲法解釈についてのさまざまな説についてのお話をしておられるんだと思いますけれども、私は要するに、法律の中でどういう表現を使うかということは、その内容について大方のコンセンサスができていれば、そこの表現の言葉として何を使うかということは、それはそれぞれの意見の違いがあってもいいんではないかというふうに思っているわけであります。表現のことじゃないというふうにさっきからおっしゃっているように思うわけでありまして、私は表現の、言葉の使用の問題だと思っているわけです。
千葉景子君  では、知る権利と申し上げるのが表現の仕方としておかしいと言われるのか、ちょっとよくわからないんですが、知る権利ではなくて、違う表現の仕方というのがそうするとあり得るということになりますか。内容は共通だとおっしゃいましたよね。だけれども、必ずしも知る権利は憲法上認められた権利と明言もなさらない。

 そうすると、憲法上どういう権利が認められるというふうに、じゃ逆に言えば、お聞きしましょう。

国務大臣
(太田誠一君)
 国民一人一人が行政文書の開示を請求できる、国民主権の理念にのっとって行政情報を一人一人が開示を請求できるということであろうと思います。
千葉景子君  それが知る権利じゃありませんか。
国務大臣
(太田誠一君)
 それは、千葉委員はそれを知る権利と表現をされるんだということで、別にそのことについて私は反対をいたしません。
千葉景子君  この権利を私は知る権利というふうに表現をいたしますが、行政の情報にアプローチをする、そういう権利ですよね。憲法そのものではなかなかそれを手続的にも具体的には行使をできない。そうすると、それを具体化するための法律こそがこの情報公開法ではありませんか。
国務大臣
(太田誠一君)
 国民一人一人が行政文書の開示を請求できる権利を定めるのが行政情報公開法であると思っております。
行政情報公開法案についての質疑(3月9日) 3/3
千葉景子君  そういうことであれば、先ほどから長官もおっしゃっておられるように、知る権利と表現はせずともその内容は同じだということであれば、この法律、これから提案をされますけれども、これはまさに私の表現で言えば知る権利を具体化したものだ、それを現実に保障するための法律だというふうに考えてよろしいわけですね。
国務大臣
(太田誠一君)
 ですから、同じ内容のことを言っておられると思いますが。
千葉景子君  それでしたら、長官がお考えになっていることは、知る権利と言われているんですよね。
国務大臣
(太田誠一君)
 あなた方がね。
千葉景子君  あなた方じゃなくて、憲法上、知る権利ということで保障されているんです。だから、この法律は知る権利を保障するための法律なんだよということをもう少し明快にこの趣旨として明らかにした方がいいんじゃないですか。そうしないと、逆に言えば、今、長官と私がやりとりしていたように、一体この法律の本来の目的、趣旨は何だといったときに、私は知る権利を保障する法律だ、長官は御趣旨は同じでございますけれども違うんですと。どうもそこでこの法律の本来の目的、趣旨があいまいになっていくということになりかねない。長官、そこのところはどうお考えですか。
国務大臣
(太田誠一君)
 ちょっと経緯を申し上げます。

 例えば、四年前だったか三年前だったか、衆議院の法務委員会で民事訴訟法の改正が議題になりました。その際に、私もその衆議院の法務委員会におりまして、裁判官の行政情報開示についての権限が非常に制約されたものであったということでもって、みんなで案をつくって修正を大幅にいたしまして、その後、法務委員会に行政情報の開示に関する小委員会というものを設けたことがあるわけでございます。

 そのときに、行政情報公開法についての最近の数年間の盛り上がりというのは私もあったと思うわけです。これは党派や会派を問わずにあったと思うわけでございまして、私どもは私どもなりに推進をしてきたつもりでございます。議員としても推進をしてきたつもりでございます。

 そのときに、我々の頭の中には知る権利という言葉はなかったわけでございます。だから、私がそれについて反発を感じるとかなんとかではないけれども、従来、情報公開法という話が出てきたときに、先生方はそれは知る権利のことだ、どうしてそれを明記しないのかというふうにおっしゃいますけれども、我々はそういう知る権利という言葉でもって今言っている思いをあらわしてきたわけでわないわけでございます。

 だから、そこはちょっと一つの言葉についての受け取りようというのが違うと思いますので、内容が共通であればそれでよろしいんじゃないでしょうかということを先ほどから申し上げているわけです。

千葉景子君  では、当時は知る権利というのが頭になかった、きょう知る権利というのを随分議論させていただいて、同じものだというのをわかっていただいたようですので、だとすればその言葉をきちっと頭に置いていただいて、そしてそれを具体化していく、これが法律だぞという位置づけを改めて確認をしておいた方がよろしいんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。

 そして、こういう問題もあります。今、各自治体でも、先ほどもお話がありましたように、四十七都道府県すべてに情報公開条例がございます。かなり、かなりというか、知る権利を具体化する条例だということを明記している条例もございます。

 そうすると、そういう条例の趣旨と知る権利を明記しない法律というのは、違う趣旨、目的を持ったものになりますか。それとも、それは決してそうじゃないんだ、同じものだ、同じ方向性、目的を持った制度なんだというふうにお考えになりますか。知る権利を具体化したと明記している条例というのは、長官のお考えとはかなり違うものなんだというふうにお考えになりますか。

国務大臣
(太田誠一君)
 幾つかの自治体でそういうふうに条例で明記していることはお聞きをしておりますけれども、それはそこの地方自治体の考え方であって、知る権利という表現を用いるのかどうかというのはまさにその選択の自由だと思うのでございます。

 ですから、その意味している内容は、知る権利という言葉は、私は別にその条例を詳しく読んだわけじゃないからわかりませんけれども、恐らく想像するに、知る権利という言葉を使っているその条例の考え方と私どもの考え方は質的には同じものだろうと想像いたします。

千葉景子君  それでは、長官としては情報公開法が知る権利を目的として、知る権利を保障するための法律だということを明記することを否定する理由は何にもありませんね。知る権利を法律としてきちっと明記をするということで何か困ることがありますか。
国務大臣
(太田誠一君)
 知る権利という言葉を使わなくても、意味している内容が同じであれば千葉委員もお困りになることはないのではないかと思います。
千葉景子君  いや、これは別に私が困るとか長官が困るということではなくて、日本の憲法体系のもとできちっと概念として定着をし、そして保障されている知る権利ということを言葉としてきちっと明確にし、そして法文の上でそれを具体化するものだということを明記することは全然差し支えないじゃないですか。むしろ、わかりにくい言葉を使うよりは、知る権利を保障するものだぞと明記をした方が国民にとっても行政の執行にとっても大変わかりやすい。そういうことになりませんか。
国務大臣
(太田誠一君)
 行政情報が公開できるようになるということで、国民の方には何もそれについてあいまいさは残らないと私は思います。
千葉景子君  これは改めてもう一回、長官も知る権利をよく見ておいてください、あるいは勉強しておいていただきまして、そうすれば、知る権利はやっぱりはっきりと明記をしてわかりやすくした方がこれからの運営にも、それからこれからのいろいろな裁判の上でも明確なこれが法律として位置づけられるということを御理解いただけるというふうに思います。

 この議論の決着はまたさせていただかなければならないというふうに思っておりますが、ちょっと一、二点、今後の議論の上にも必要になってこようかと思うので御質問いたします。

 この情報公開制度というのは、存在をしても情報そのものがきちっとされておりませんと、あるいは情報がなければ何の意味もないわけですね。そういう意味では、情報の管理、これまでは文書という形で情報が集積をされることが多いですので文書管理ということになろうかというふうに思いますが、この文書管理をきちっとしておくということが必要だというふうに思います。

 今度の法案にも文書管理についての規定が三十六条にはあるようですけれども、現状は一体どのようになされているでしょうか。幾つか文書管理規程のようなものを設けて行政内部で管理をされているということも伺いますけれども、ちょっと一回実情を開かせていただきたい。どういう省庁でどういう規程があって、それはどういう内容で文書管理をさせているのかということ、時間がございませんので一、二点、もしお答えいただければお答えをいただいた上で、それはまとめて例えば資料、文書などでこの委員会などに提供いただきたいというふうに思いますが、いかがですか。

委員長
(竹村泰子君)
 時間が超過しておりますので簡潔にお答え願います。
政府委員
(瀧上信光君)
 文書管理についての現状でございますが、現在文書管理につきましては各省庁において大臣訓令等の形式によりましてそれぞれ文書管理規程を定めております。例えば、総務庁でいえば総務庁文書管理規則といったような形で定めております。そしてこれにつきまして、管理の対象とかそれから対象とする行政文書の範囲、それからそれぞれの同種文書の保存期間についてどうするかといったようなこと等を規定しているものでございます。
千葉景子君  終わります。



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