同僚議員である民主党の山本孝史参議院議員ががんと闘いながら、全国のガン患者
の願いを実現するため2期目の参院選を闘いそして再選を果たしたのは昨年の夏。再
選後も国会議員としての仕事に全身全霊を捧げてこられましたが無念にも昨年暮れ亡
くなられました。
山本孝史さんは「がん対策基本法案」の審議で、自らガン患者であることを公表し
注目を集めましたが、その法案成立の一番の立役者です。彼は2005年にガンの告
知を受けてからの生き様を記録し、まとめられ、出版の準備もほぼ完了したところで
旅立たれました。その著書が「救える『いのち』のために」として出版されました。
絶筆となった著書は壮絶な生き様とは裏腹に、彼の2年間の歩みが淡々と綴られ、
がん医療制度の問題、厚生行政の問題、また終末医療にも言及しています。届けられ
た著書には山本孝史さんご自身が書き残した「感謝の言葉」が添えられていました。
山本さんを支えて来られた方々への感謝の言葉で始まるその文章は、最後で日本の
将来を危惧します。「惨禍が繰り返されることのないことを、また、日本社会におい
て、民主主義が成熟し定着することを願ってやみません。」と。
そして「大変幸せな充実した人生でした。みなさん、本当にありがとうございまし
た。」58歳で逝った山本さんの最後の言葉は「さようなら。」で締めくくられて
いました。もう直接会うことはできないけれど、山本孝史さんの思いは私たちの胸
にしっかりと刻まれています。
山本孝史さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
□日本のがん医療への提言
「救える『いのち』のために」山本孝史著(朝日新聞社)
定価 1400円(本体)